ワクチン接種が70%に達しているイギリス、マスク義務の撤回は無論、イベントも満席での開催を許可している。日々の感染者は現在も49,000人と桁違いに多いのだが、重症者や死者が減り続けているからだ。日本も同様の傾向にある。累積6,600万回のワクチン接種が進み、日に3,400人の新規感染者に増えているものの1,400人いた重症者は日々に減り、昨日は376人となった。死者は24人だ。
マスコミは朝昼晩とワイドショーで危機を煽るが、新たに話題を探さなくて済む格好のネタだからが理由だろう。どう考えても馬鹿げた騒ぎだ。ワクチン接種後に300人を超えて死者が出た、と騒ぐ番組すらもあったが、何とその99%が90歳以上の方であり、ワクチンとの因果関係があるとは到底考え難い病名が並ぶ。
毎年日本では130万人が死亡するが、コロナ死の累計は1年半で1万5千人に過ぎない。しかもそのほとんどは80歳以上の高齢者に偏っている。コロナ対策に国を挙げて集中する陰では他の病気の治療が遅れている。自殺者に至っては11年ぶりの増加に転じたりもしている。いい加減にすべきだ。
重症者や死者が取るに足らない数字なら、日々の感染者が万単位になってもまったく構わないはず。そもそも風邪とはそのようなものだろう。したり顔で医療専門家なる人物がテレビで危機を訴えるが、一体他の病気はどうなっているのか?平年に比較し死者の絶対数がむしろ減っている事実をなぜ伝えないのか?危機の自営業者の生活や経済全般への打撃、若者の社会生活の喪失、それら巨大な損失をどう考えているのか?余りに無責任だ。
ゼロ・コロナを叫ぶ方々の無責任さは許容値を超えている。できもしないゼロ・コロナの為に、では現行法で何をせよと云うのだろうか?そんな方策はあり得る訳がなく、今日本で可能なことはコロナとの速やかな共存でしかない。その基礎的条件は既に日本で整いつつある。そして社会生活と経済を早急に回復させなければ、とてつもない数の命が別なところで失われることになる。コロナ死だけが死であるはずもない。
インド変異株の脅威を云うのはゼロ・コロナ信者に多い。だが、感染者が元気に動き回る故に感染が広がるのであり、感染力があると云うことは即ち弱毒化を意味している。ウイルスの変異はほぼそのような経緯を辿る。寝ている他ないような強毒ウイルスなら、患者はベッドから動かないはずであり、感染が簡単に拡散することなど逆にあり得ない。専門家ならばウイルスは明確に弱毒化している、そう宣言すべきだろう。
毎日5万人近い感染者があっても正常化を宣言する国、たった数千人で緊急事態によって社会生活を止めようとする国、何が賢いのか冷静に考える時だ。来月に日本のワクチン接種は累計で8、000万人に達し、ウイズ・コロナによる対策がほぼ目途が付く。これでオリンピックの無観客や緊急事態宣言でサービス業を止める?まったく意味が分からない。陰では数多くの無関係な死が進行しているはず。ゼロ・コロナ路線の野党やマスコミはそのことにどう責任を取るつもりなのだろうか?既に犯罪のレベルにある不安の煽り方である。
川口