チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

BTS騒動

2018-11-14 11:15:45 | インポート

 でたらめな徴用工裁判やK-POPのBTS(防弾少年団)による原爆Tシャツやナチ親衛隊ファッション、世間は韓国への反発で賑やかになったが、このような事件の都度、韓国の異様な歴史認識に驚かされる。被害者意識を振りかざす半島の歴史観は極めて意識的な歪曲があり、議論の前提が、我々は被害者だった故に正義であるとの意味不明なロジックを持っている。

 朝鮮の李朝末期、腐敗した朝鮮は統治能力も外交能力も失くし、ロシア、中国の絶えざる圧迫下にあって不定見なコウモリ外交を繰り返し、最後に日本に救済を求めた。若しも朝鮮が自立国家であれば、日本は日清戦争も日露戦争も戦う必要はなかったし、併合によって保護する必要もなかった。その後、清の解体を背景にアジアで唯一欧米植民地主義列強と伍する力を持った日本は、ひたすら富国強兵への道を疾走する以外の選択肢を失う。つまり、近現代史の歴史の加害者は分裂と腐敗で国家の体を為さなかった朝鮮であり、被害者は日本であったというのが真実の構図である。

 ばかばかしい議論は歴史を因果律に依らず、個別局面で語られる浅薄な朝鮮側のペースに乗せられていることに起因している。近現代史の中で、周辺国にとっての加害者は絶えず朝鮮であった、という認識下で局面理解をせねば歴史の真実の連続性が損なわれる。

 半島の政権とは関わらないこと、日本の平和を担保する際に最も重要なテーゼである。幼時からの徹底した反日プロパガンダ教育を行う韓国、北朝鮮。何をどう努力しようが世代を重ねようが友好関係など望めるはずがない。次の朝鮮征伐を準備するしかなくなる曖昧な疑似友好の道よりも、経済関係を含む希薄な関係に辿り着く為の努力を惜しむべきではない。平和国家日本の持続の為、国交断絶を含む根本的な対処方針の転換が望ましい。半島は次の統治の主体が誰になるにせよ、絶えず戦乱の坩堝になる可能性を溜め込む地域である。他の周辺国との中長期的平和維持のため、半島国家との絶縁は日本の必須の要件になる。

 

 

                                      川口

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韓国の暗夜

2018-10-29 11:13:50 | インポート

  金正恩の代理のように制裁緩和を求めて各国を訪問した韓国の文大統領、国際社会の厳しい視線を浴びた。核廃棄のプロセスは何も進展などしておらず、まだ言葉遊びの段階なのに制裁解除を先行させよ、とは過去5回の北の裏切り構図とまったく同様だ。北の代弁を文が懸命に努めていることには強い違和感を感じる。

 文の本音は北朝鮮の核放棄などではなく、統一朝鮮による核保有にある、との見方がアメリカにも広く認識されつつある。つまり、韓国はこちら側の国家ではない、と。今や南北の根本的な利害対立は無いに等しく、北朝鮮主導の「同じ民族同士」のスローガンだけ が独走している。歴史から学べば、半島は周辺大国を巻き込むことで戦乱の舞台となってきた。大国は関わらないと云う理知か、朝鮮征伐かという二極に国内が分裂して騒がしくなり、不幸の伝播は簡単に半島の法を超えてしまう。半島との距離は可能な限り拡大しておくべき、それが歴史の教訓であることは疑いがない。  

 アメリカは天下分け目の中間選挙の最中だが、これが終われば嫌でも外交の表舞台に帰ってくることになる。最悪の裏切り者となった文政権にどんな対峙の仕方をするのか興味深い。米中ロそれぞれの思惑が総すくみ状態を産みだし、その間隙が文大統領の妄想に行動力を与える。そんな足元が怪しい文外交の行きつく先は半島にとって悲劇的なものにならざるを得ない。大国にとっては大国間関係が問題であり、半島は常に道具に過ぎないからだ。

 手玉に取るつもりでも、その運命を主導するのは3大国の利害でしかない現実は変えようがない。仮に核武装した統一朝鮮であってもである。そんな大局とは別に、目立たないが日韓関係も準断交状態にと着実に歩みを進めている。月末には旧徴用工補償問題で韓国最高裁の判決がでるが、日韓条約の内容や交渉経緯を無視し、日系企業敗訴の可能性が濃厚だ。未だ法治の文化を持たない韓国にとって、判決は法理よりも国民感情に寄り添う傾向が顕著であり、まともな判決がでる可能性は至って低い。

 仮に過去の合意を慰安婦合意同様に足蹴にするのであれば、韓国との合意や条約には何の意味もないことになる。つまりは敵国であり、外交は不能である。 日韓条約以前に戻す、それが韓国の望むところならば意味するところは限りなく断交に近い姿になる。半島の今後の運命を考慮すれば、日本にとってもそれが最も望ましい。

 韓国に新たに進出する企業こそ流石に無くなったが、今後は既に進出済みの企業の移転が多発することだろう。それこそが日韓関係の正常で望ましい姿に違いない。撤退は一定の損害を伴うが、残れば更に損害はとてつもない金額に拡大する。そもそもが海外拠点を求める際に、幼児から反日を国是としたプロパガンダ教育を徹底する中韓を選ぶと云う判断が無定見に過ぎる、ということだ。韓国に進出した日系企業は400社程度、内製造業は250社前後に過ぎない。中国への30、000社、タイへの9、000社に比較すると捨てても良いような規模でもある。企業人としては、世界に二つしかない反日国をわざわざ選んだ不明を恥じるべきだろう。

 日中関係の急速な「疑似」接近により、東アジアの変数は限定されたものになりつつある。米中の新冷戦構造は経済の枠を超え、深刻な軍事対立になって行くはず。そうであれば半島を中国が手放すはずもなく、金正恩による半島統一支配の道筋を強力に支えていくことになる。そしてアメリカも日本も韓国には既に辟易としている。北の主体思想による統一、核を持った統一朝鮮の姿こそが平和統一というのなら、世界は半島を突き放す以外に何もない。日本以上に暗愚で煽情的な韓国マスコミの低質さ、ミスリードしかできなくなったマスコミの民度を思えば、情緒過多のお国柄 は既に救いようがなくなっている。

 従北政権の運命は暗夜を奈落に向けて疾駆する無灯火の車にも似ている。そのアクセルを離す術を、既に韓国民は持っていない。更に、北に忖度するばかりの文は一方で驚くほどの経済政策音痴でもある。現在の立憲民主党とそっくりの経済ポピュリズム政策によって、雇用を始めとする経済指標は壊滅的な内容になっている。

 頼みの綱のサムスン、現代も今期は驚くような利益率の低下となり、更に中国が20兆円という大規模な半導体投資を行っている。韓国の主力輸出品である半導体輸入を大幅に削減するのが目的だ。日系企業も野放図な技術流出を繰り返すことはもうない。つまり、韓国がここから回復することはほとんど不可能に近い。米中貿易戦争、国連制裁決議違反の対北援助再開、などの帰趨によっては通貨危機の再来は十分にあり得る。暫定対策は日米が通貨スワップに応じることだが、対韓国となればスワップとは名ばかりの一方的援助になる。感謝知らずの悪女にも似たお国に対して施すべきものではない。日米ともに対韓国通貨スワップ再開の国民的合意の形成は絶望的だ。「隣国を支援する国は必ず自らが亡ぶ」、マキャベリもそのように警告している。

 

 

 

 

                                            川口

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虎穴

2018-10-25 18:51:54 | インポート

 今日、安倍首相が訪中した。米中新冷戦の開始という背景があり、中国としては是非とも日米間の分断を図りたいところであり、驚くような優待が予測されている。
 これまで日中首脳会談には記念写真の背景に日の丸を掲げないなど、日本にのみ露骨な嫌がらせをしてきた中国共産党。人権問題や不公正貿易で本気の攻勢を始めたアメリカ、それと日本との二正面作戦はできない、そう判断しての恥知らずな方向転換だ。
 貿易戦争になれば元安も進む一方であり、基軸通貨の日本円のスワップは喉から手が出るほど欲しい。それ故これまで感謝すらしなかったODA援助の終了についても、中国の現代化に貢献度は高かった、と初めて感謝の意を示した。厚顔に過ぎる。世界が植民地主義と非難を始めた一帯一路も、今や日本の支持無くしては直ちに破綻する運命にあることを悟っている。今、日本の利用価値は高く見積もっていることだろう。
 安倍政権後、日中、日韓関係は極めて適切な距離が保たれ、かつてないほど妥当な関係になっていた。軋轢なく、無節操に平和友好と密着が良い、などと云うことはこの両国に関してはあり得ない。むしろ近すぎることが危険であり、離れすぎると云うことがないお国柄である。
 今回も関係の改善が必要で必死のはずの中国が、何故に安倍の訪中を求めてきたのか意味が分からない。であれば習近平が訪日すべきことだろう。大国然とした覇権主義だけは隠せないでいる。
 安部にとっては虎穴に入らずんば虎児を得ず、の心境かもしれないが、虎穴に今や虎児は居ない。大国として周囲を見下し、ナチス並みにウイグルを強制収容所政策で破壊中の中国、幾ら豊かになることを支援しようと、民主化と云う虎児は生まれてきそうもない。ナチスを増長させたのはその危険性を知っていたはずのイギリスが、外相チェンバレンの融和政策によって仮初の平和を求めた故だった。その段階で世界がドイツを封じ込めていれば、悲劇は極小で済んでいた。
 満面の笑みの中国共産党、それはアメリカへの牽制と日米分断工作を開始する宣言でしかない。その虎穴に、今やリスク以外の何かが生きているはずはない。中国人はともかく、中国共産党の笑みを額面で受け取る者は馬鹿でしかない。この局面を安部が扱うと云う幸運、それだけが日本の救いだろう。
 中国の統一戦線部なるものは、相手国の官僚、政治家、マスコミ、学者などに親中派を形成し、中国有利の世論形成を目指すことを目的にしている。先頃、アメリカはその拠点である孔子学院をスパイ組織と認定し、各大学から締め出すことを決定している。一方の日本にはそのような動きは無く、未だに工作組織は公然と活動している有り様だ。市民団体や出版社、新聞社を称して自らは背後に回る、その統一戦線方式に何のガードもなく勝手な振る舞いを許してきた日本。中国が日米分断は可能、と判断している理由だ。
 戦後政治の総決算を云うのなら、まず安倍は更に「適切な距離」を持って東アジアの秩序に向き合わねばならない。適切な距離は何時でも取ることが可能だ。それは波風を立てない屈服主義故の平和とは反対にあるものだ。ウイグル、チベットでも尖閣、靖国参拝、台湾の独立支持でも何でも良い。適切な距離になるカードなら山のようにある。それは何を取っても云うべき正義であって、理不尽なものは何もない。
 世界第二のGDPを誇る中国に、日本は未だに開発援助を行っていた。それがようやく終了する。笑い話を一つずつ終わりにする安倍を評価するしかない。馬鹿げた虎児を追い求める日系企業の誤りも、同時に修正を加速するだろう。市場としての中国、それ以外には何の魅力もなくなった。製造本体の速やかな縮小を検討すべき時、遅れれば間違いもなく悲劇に遭遇することになるだけのこと。最早、中国の運命は定まっている。






                                             川口

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嵐の前

2018-10-04 13:09:11 | インポート

 アメリカ対中国の貿易戦争が激しさを増している。トランプが退任するまでのこととか、所詮は双方に不利益である以上経済合理性から短期に収束する、などの見解もあるがそれは正しくない。
 アメリカは単に貿易収支改善を課題にしているのではなく、中国の覇権主義の押さえ込みに本腰を入れることを決断した、と云うのが事の本質だからだ。中国が一貫してWTOのルールを守らず、自らは為替を含め管理経済体制のまま、一方で自由貿易体制を利用して莫大な利益を手にした。その膨大なドルで札束外交や軍事国家化を進め、アジアの安保情勢に大きな不安を招くに至った。パックスアメリカーナへの明瞭な挑戦を始めた中国に対し、世界の中国化を許さないとするのは当然のリアクションだろう。貿易戦争が中途半端では終わらない理由だ。
 昨今の情報では中国の減速が著しいものになりつつあることを示している。都市戸籍と農村戸籍での著しい身分差別、チベット、ウイグルでの信じ難い少数民族圧迫、共産党幹部の腐敗とファイナンスを使った人民からの収奪構造、どれをとっても一旦成長が止まれば大きな社会的混乱が避けられない。
 窮境に陥れば、企業はまず資産の投げ売りによって命脈を保とうとする、今はその段階にあり、あまり派手な倒産は顕在化していない。だが、その間に信用は収縮し、新たな借り入れが不可能になる。短期に赤字体質が改善できなければ資産売却後の資金調達は不可能で倒産に至る。中国は着実にその嵐の段階にと追い詰められつつある。既にネット金融の破綻で各地でデモや暴動となっているが、それは今後に起こることのほんの序章に過ぎない。
 中国には日系企業30,000社以上が拠点を構えている。中国の経済大国化に日本が果たした役割は巨大なものがある。無論、それはアメリカ同様、豊かになれば嫌でも中国は民主化されるだろう、との希望的観測があったからだ。市場経済のルールにも従うようになるはずだ、と。
 だが、現実は一党独裁の継続、個人崇拝の復活、強大な軍事国家化、ネットを含む徹底した言論統制、アジア支配への露骨な野心、台湾圧迫、といった失望の連鎖になってしまった。偉大な中華民族の夢、2025年までに製造世界一になり、21世紀前半に世界に覇権を確立する、習近平のこの頭の悪いスローガンの為に世界は一気に中華思想への警戒感を高めた。
 アメリカの対中政策の転換は実は経済に留まっていない。ほとんどが中国の工作員とされるマスコミ関係者へのビザ発給条件の強化、相手国世論工作拠点になっている孔子学院の閉鎖命令、台湾への武器援助、軍事対話の停止、など全領域に及んでいる。短期的軋轢では収まらない、その状況証拠なら山のようにある。
 日系企業ばかりではなく、外国企業の中国脱出は最早トレンドになりつつある。特に製造にとって、賃金上昇を含めれば中国拠点を持っている意味は急速に失われてしまった。経済の成長が止まれば極端な社会的混乱が起こり得ること、その際、中国共産党は対外紛争で国民の目を逸らす手法を展開した幾多の実績がある、次の標的は台湾か日本でしかないこと、官製デモでの企業焼き討ちなどはお手のもの、などを考慮すれば企業拠点の早期整理が唯一正しい選択だ。
 謀略好きの中国にしては珍しく習近平は単純にすぎる指導者、翻訳すれば単なる馬鹿だ。アメリカと覇権争いを正面からやれる、そのように自国を過信し、世界の覇権を目指すと壮語した。能ある鷹は爪を隠すが、阿呆にはそれができない。中国にとっては不幸なことだ。後の中国史では稀にみる愚かな指導者、として彼を記述することになるだろう。






                                      川口


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沖縄知事選

2018-09-30 17:56:59 | インポート

 沖縄知事選挙が台風の最中に行われている。今日、深夜には結果が判明していることだろう。激戦と伝えられているが、共産、立憲、自由などが推す玉城デ二―がややリードしているようだ。
 玉城は権力欲の権化と化した小沢一郎の子飼いであり、従ってどのような哲学も持ち合わせていないのは当然としても、出馬表明時の発言を聞けば正常なのかすらが疑われる水準だった。曰く、沖縄に米軍や自衛隊を置くのは中国や半島に対して失礼になる、沖縄は一国二制度で本土と区別された税制などで発展させる、などなどだ。
 小沢は民主党政権時には習近平を宮内庁のルールを無視して皇居に招く、民主党議員の大半を胡錦涛との面会の為に訪中させる、などの極端な媚中派行動で知られる。過去は自民党の幹部でありながら、スポイルされるや共産党と手を取って歩く神経、戦後の自我喪失を体現した気色の悪い権力亡者の姿だ。その薫陶を受けた玉城もひたすら中国に甘く、まさかの一国二制度発言となった。香港やマカオの位置が沖縄であり、宗主国は日本でも中国でも大差はないという意味なのだろう。日本の政治家と云えない水準だ。
 だが、こんな政治家が沖縄では知事になれる、ということなら政治的民度としては危機的な水準にあるということになる。今、世界は一帯一路の本質が中国の植民地主義であることを見抜き背を向け始めた。だが未だに日本の政治家や沖縄の中には心に龍柱を建て、怪しいAIIBや一帯一路に乗り遅れるな論、を叫ぶ者が多く存在する。中国のマスコミを対象にした浸透工作の成果、軽視はできない。
 玉城の、中国に失礼になるから米軍基地は不要という楽園主義。馬鹿なのではなく、工作員なのでもない。小沢と中国の関係は極端に怪しいが、小粒な玉城には中国も見向きもしないはず。この現実離れした楽園主義は日本の思想史の空白期、敗戦国の御都合主義の甘えに浸った、云わば朝日新聞的大衆思想の姿を端的に表現している。玉城とは大衆そのものであり、政治家の水準でも思想家の水準でもない。その異常な発言の意味に自身では気が付くことすらもない。
 沖縄のローカル新聞は主要2紙、朝日をも上回る極端な左偏向で有名であり、内容は新左翼諸党派の機関紙と区別がつかない。全国紙はそれぞれ数百のレベルでしか読者がなく、ほとんど沖縄での影響力はない。つまり、中国化や半島化に大きな抵抗がない状況であり、敵対的な周辺国が求める大衆思想は既に完成段階にある。沖縄の制度的分離案は独立論に近似し、無分別な反米気分は人民解放軍を招き入れることになる、それは正に中国の沖縄戦略そのもの、と云うことになる。沖縄の現在が招く未来図、それは琉球の復権ではなく、中国に飲み込まれたチベットに近似する。
 玉城デ二―が知事になるのであれば、特段の予算配分を繰り返してきた「戦後」も清算すべきだ。また、一国二制度を実現すべし、それが共産、立民の政策ならば、今後あらゆる国政選挙でそう主張すればよい。
 戦後という曖昧なだけの甘えの時代、それは強大な植民主義者中国の台頭によって終焉を迎える。尖閣は沖縄簒奪の序章、そのように中国自身が発言している。翁長、玉城と続けば沖縄は戻れない橋を渡ることになる。日本は、引き換えに思想史的空白期の精算を求められることになることだろう。日本のアイデンティティ喪失の時代が、同時に終わることになる。きっと、それは良いことだ。




                                     
                                        川口
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ルサンチマン

2018-09-23 19:34:07 | インポート

 キルケゴールが提示し、ニーチェが再定義したルサンチマン。強者に対して抱く弱者の恨み、つらみ、妬みなど、行動には移せない感情の鬱積した姿のことを云う。キリスト教ではこのルサンチマンを貧しい者こそが救われる、と逆転させて昇華を試み、仏教でも一切を舎利した乞食の姿を悟りの近道とした。それは間違いも無く救済の出口であり、心理学的な整合性の取れる方法論ではある。憎悪に憑りつかれていて、人が心の平静を手にすることなどあり得ない。ルサンチマンの克服が心理学や哲学の中で語られるなら、宗教による救済なら、その方法は至極妥当なものだ。
 一方、これが中東やアジアの政治状況、更には歴史に根差したルサンチマンとなると話は厄介だ。超克は原理的には個人の出口と差はないはずだが、権力闘争が渦巻く現場ではむしろその屈折を強固にし、巧妙に利用し、時に扇動の道具として再生産する。正気の社会が未だ道半ばである理由だ。
 半島が抱く中国や日本に対する屈折した心理、中国がアメリカに抱くルサンチマン。行動に移すことを憚られるような、圧倒的な力量差があれば仮初の安定がある。だが力量差が一旦接近すれば、または力量差を誤認すれば、それは憎悪の開放を意味し破局に進む動機になり得る。
 アメリカの歴史は絶えず勃興するナンバー2を叩き潰してきた歴史だ。時に相手のルサンチマンを刺激し、挑発することで先に手を出させることで戦争への道を拓く。その近現代史の教訓を思い起こせば、現在の米中貿易戦争はトランプが居なくなれば収まるはずの短期的軋轢、などでないことは明瞭だ。出過ぎた中国をあらゆるステージで潰す。貿易の不均衡や技術の窃取ばかりではない。チベット、ウイグル、内モンゴル、台湾への圧迫、人権問題での突っ込みどころなら山のようにある。つまり、アメリカの中国叩きの意思はトランプ政権が交代しようとも継続されるはず、と理解すべきものだ。
 中国の日系企業は部品を日本から送り、完成品にしてアメリカに輸出するというビジネス・スキームを持つものが多い。懲罰的関税をほぼすべてに掛けるとすれば、このスキームが無効化することになる。既に中国拠点の縮小、引き揚げを始めた企業も多い。当然だ。
 日系企業にも中国共産党へのルサンチマンは積もっている。技術の移転や新規投資が無ければ様々に嫌がらせを受け、市場を失うと恫喝される。政治的に緊張すれば官製デモの焼き討ちに晒される、早い話が不公正の極みに耐えてきた。そうとなれば日系の逃げ足は加速度がつく。
 中国進出による現地への貢献、そんな表看板を掲げる企業も多かったが、それは意味のない想いだった。豊かになればやがて中国も民主化されるはず、その期待は見事に裏切られて今や習近平の個人崇拝体制へと逆行する中国。アメリカならずとも失望感は大きい。
 ルサンチマン渦巻くアジア。国家が自国民を相手にそれを内部結束に利用しようとするなら、昇華の方法は無くなる。かつての日本軍のように、中国が彼我の力量を見誤って自国民の洗脳に拍車を掛ける愚、それを繰り返さないことを期待する。貿易はドルでしか決済できず、アメリカの軍事力は依然強大だ。対峙するなら、ご勝手に。






                                         川口
 
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国家と革命

2018-09-17 19:52:35 | インポート

 レーニンはその著書「国家と革命」で共産主義的ユートピアをもっともらしい現実話として描き出した。特にその後、犯罪的な錯誤の基になったものは、マルクスやエンゲルスが許容したはずの選挙による社会主義への移行を否定し、暴力による既存政権の打倒とその後のプロレタリア独裁を社会主義への過渡期、として許容したことだろう。階級独裁の手段としてのみ国家を認める、これを真に受けた人々は少なくなかったことはその後の歴史が証明している。
 中国が如何に暴虐だったと日本軍をプロパガンダしようと、最も中国人を殺戮したのは中国共産党である。国共内戦、大躍進政策の失敗、文化大革命、天安門事件、「歴史に学ばないものに未来はない」と云うのであれば、この自身の中国共産党史を学ぶべきだろう。
 ロシア人を最も殺したのもナチスドイツではなく、ソビエト共産党である。スターリンの夥しい自国民虐殺と収容所統治、それが繰り返されたのもこのレーニンの思想が根柢に流れていたからだ。過渡期的な暴力支配や不完全統治を許容すると云うことは、何時まで経ってもユートピアに辿り着かないことをも合理化できる。
 ソビエトは戦前、コミンテルンなどを通じ日本にもその工作の手を伸ばし、対外戦争を内乱に転化させソビエトを守ることを意図した。周辺国=敵が分裂していればロシアの脅威は減る、それはユートピアの理想ですらなく、徹底したマキャベリズムによるナショナリズムの発現に過ぎなかったのだが。
 その工作の結果誕生したのが日本共産党である。日本のと云うよりソビエト共産党日本支部という表現が正しかったはずだ。それが今、平和主義の旗振り役のように振舞っているのは如何にも人々を愚弄している。事物、組織の本質とはその生成史の中にある、というテーゼを彼らが知らないはずはない。彼等が平和を語るには、千年早い。
 日本共産党から派生した極左暴力諸党派も、ベースにある思想はマルクスやエンゲルスではなく、このレーニン主義であることを甘く見るべきではない。帝国主義諸国間戦争を内乱に転化せよ、とのコミンテルンの指令は未だ信者の中で生きているからだ。その指令の本質は実はロシアや中国のナショナリズム排外主義に過ぎない、のにも関わらず。
 批判能力の無い若年層がレーニンに感化されれば、それは甘美な英雄主義と安直な羅針盤となり、宗教としての共産主義に容易に陥る者も出てくる。レーニンの妄想がもたらしたその後の悲劇、その意味を客観的に評価する知力が全ての若者に備わっているわけではない。革命の需要もない場所でゲバラに憧れる軽薄左翼、現実世界を生きる力をひたすら無くして行く妄想、それだけが確実な彼等の未来なのだが。
 領土領海で最も侵略的な国はロシアと中国である事実、それには理由がある。「国家と革命」の本質は排外主義と宗派の合理化を意図した妄想の体系であるからだ。自国民の虐殺に躊躇いを見せない隣国の共産主義宗派国家、ゆめゆめ備えのない平和妄想などは持たぬことだ。





                                             川口


 
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総裁選挙

2018-09-12 23:51:19 | インポート

 自民党の総裁選挙が進行中だ。安倍の圧勝は既に確定的だが、敗戦を前提にした石破の言動はそれなりに興味深い。石破は党が窮地に陥る都度に裏切り、渡り鳥のように様々な党を出入りする人物、それにしても今回の言説は人としてひどい水準だ。
 憲法改正では9条2項、全ての戦力の不保持を残したままの安倍改憲案などナンセンス、やるなら2項の削除は必須、を持論にしていた。ところが先日の読売新聞のインタビューでは、共産党を含む改憲合意を目指すべき、などととてつもない妄想を語った。要するにやる気はまったくない。それならば自衛隊を日陰者扱いする憲法は改正すべき、などの発言をしなければよい。まったく信用ならない人物だ。
 戦後のねじれ、その奇怪な姿は野党の憲法論議での立ち姿に顕著だ。共産党や立憲民主の極左は本来が天皇制に反対のはずだ。辻元清美に至っては生理的に天皇を受け付けない、とまで言っている。つまり思想的には象徴天皇制を謳った現行憲法を改正すべしとの立場であり、立派な改憲派であるはずだ。それが、なぜか護憲の先兵として振るまっている。存在の仕方自体が全くの虚偽である、そんな野党に国の骨格を語る資格があるとも思えない。
 石破は権力さえ取れれば国の在り方の議論などどうでもよい、という小沢一郎の系譜に属する。石破は敗北を既に受け入れているはずであり、ある程度の世論の認知を受けたうえで、またもや党を裏切るはず。自身より低質な人物で溢れる奇怪な不健全野党を糾合し、看板だけ掛け変えた新党を作ってその党首に収まる、そんな権力欲実現の為に総裁選挙をやっている、他の理解の仕方はおそらくない。
 今や石破の発言は野党党首としてのものであり、「共産党も賛成する改憲」に至っては失笑するしかない。万一首相にでもなれば、国際社会から相手にされなかった鳩山の二の舞になるのは必定、残念ながらとても国を背負って立つ器ではなく、小沢一郎と絡んだ亡国の政治家の一人に過ぎない。またも党を裏切るか、そうでなければ党を追い出されるかの人物、話にもならない。





                                          川口
 

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パフェルベルのカノン

2018-09-08 00:03:38 | インポート


 パフェルベルのカノンは単純な旋律を繰り返すだけのシンプルな曲、そのオーケストラ用の編曲は見事で古典の地位を築いた。単純な旋律なら他にもG線上のアリアもボレロもあるけれど、どれもオーケストレーションに野心を燃やしたくなるのはなぜだろう。単純で簡潔なものは人の想像力を掻き立て、遂には自身の創造力をも刺激する、そんな構造があるのかもしれない。
 なにも春の祭典や無伴奏チェロのような複雑さを持たなくとも、次第に高揚するカノンが法悦の頂や美学の行方を示すことだってある。それは聞く者の想像力次第、聴く器量の問題だ。モーリス・ベジャールにとってのボレロはバレーの舞台を創造する契機となり、舞台はボレロを補完し乗り越えさえした。エリザベット・ロスの演じたメロディーは美しく衝撃的だったし、楽譜の上のボレロは血肉を持って更に壮麗でさえあった。
 G線上のアリアにはもっと個人的な想いや記憶に重なっている。形而上学的品位、その完成品のようなバッハが産んだものなのに、容易く人の抒情をも刺激する。単純で簡潔なもの、恐るべし。
 フォーレのレクイエムを久々に聞いた。譜面を追い、法悦の旋律に自身を慰めた若すぎる日々。その時と今と、キリエレイソンの意味するものも変わったけれど、美しいものは、やはり美しい。美しくなくてもいい、人生に美は必要ない、そう云うのならば後の言葉はない。                                   





                                            川口
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辻元と生コン

2018-09-04 21:38:50 | インポート

 強烈な風台風が列島を駆け抜けていった。車があっさり吹き飛ばされる様に驚く他ない。自然の威力の凄まじさ、ゆめゆめ忘れてはならない、ということだろう。

 国民民主党の代表選挙が行われ、玉木が引き続きの代表となった。どうでもいい。NHKの最新の世論調査では国民民主党の支持率は0・5%に過ぎず、社民党同様に存在自体の希少性にしか関心を持たれなくなった存在だ。
 極左との関係が深い枝野の立憲民主党にも一頃の勢いはなく、5・6%と低迷している。野党第一党が政権党のスキャンダル探しに明け暮れ、国会の空転を唯一の戦果のように誇るのでは話にならない。経済政策や外交政策などで批評に耐えられる水準の政策を持たない野党第一党、であれば支持のしようなどない。つまり、まともな民度の日本では生き残れるような政党ではない。
 立憲民主党と云えば、辻元清美が関係する関西生コン・ユニオン問題が深刻だ。武健一委員長が恐喝未遂容疑で逮捕され、この労働組合の背後関係が明らかにされつつある。辻元清美や福島瑞穂を後ろ盾に暴力団や北朝鮮、部落解放同盟などの資金調達組織として機能してきた。ゼネコンなどに、ユニオンの生コンを使わなければえらいことになると恐喝し、事故でもあれば解決金を巻き上げる、そんな手口で数百億円を荒稼ぎした極左「組合」なのだ。最近では辺野古移設反対、反安倍のデモの組織まで行っている。この反社組合の増長に辻元清美など立憲民主党幹部が果たしてきた役割は極めて大きい。日本の秩序破壊を正義とする不思議な野党、なぜ5・6%も支持があるのかが不思議だ。反社に怯え、朝日新聞を筆頭に旧型マスコミがこの件を全く報道しないこと、それが残余の支持率の理由だろう。許しがたいジャーナリズムの堕落だ。
 日本の政治は旧社会党などに巣食った反社や無政府主義者の流れを断ち切らねばならない。関西には特にこの残滓が多く残ってしまい、未だに国会内を闊歩させてしまっている。来年の衆参同日選でどれだけ自浄できるか、そのことが日本の未来を決める。枝野が革マルなら革マルを名乗って選挙すべきだ。辻元も赤軍なら赤軍で選挙すべきである。正体を隠して潜入し組織を占拠する、そんなおどろおどろしい極左の組織戦術は決して昔話ではなく、今、正に開花しつつあることを見逃してはならない。関西生コンの委員長逮捕はその背後を明らかにする突破口になるだろう。無論、マスコミは何も報じはしないだろうが・・・。




                                       川口

 




 
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