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「高桑氏族」 覚書(116)

2013-09-20 10:55:45 | 歴史

高桑星桜

「覚書41・80」参照

高桑の誇りの一つに、「高桑星桜」がある。花弁(かべん・はなびら)が「星形」という特異な桜であり、多くの日本の桜の中でも、一際(ひときわ)異彩を放っている。

この貴重な桜を守る為、現地では、「高桑桜保存会」の方々が、努力して居られ、頼もしい限りである。

高桑の境川堤防の桜並木には、毎年多くの花見客で賑わうが、「高桑星桜」は、普通の桜(染井吉野)より、開花は遅めである。しかし花の寿命は長く、14日~20日間程も、咲き続けるそうである。

日本には、100種程の桜が自生していると言うが、「高桑星桜」は、「吉野桜」と同じ、「山桜」の一種である。

日本に、「地名」を冠した有名な桜が若干ある。「河津桜(かわずさくら、静岡県)」・「三春滝桜(福島県)」・「横浜緋桜」等。「高桑星桜」は、これに1枚加わっている、数少ない桜である。

日本では、「彼岸桜(緋桜)」・「山桜」・「枝垂れ桜」等と、特に断わらない限り、“桜が咲いた。”・“お花見に行こう。”と言えば、当然の様に、「染井吉野」を指す。

JR山手線に「巣鴨駅」、次駅・「駒込駅」があり、京浜東北線に「王子駅」がある。巣鴨・駒込両駅から、王子方面に向かった所が、江戸時代の「染井村」であった。其処は、もう江戸ではなく、江戸郊外の村であった。

染井村は、植木職人の村で、「染井吉野桜」の育種に成功した。当初、桜と言えば、「吉野」であるから、これを「吉野桜」と命名すれば、良く売れると考えたのであろう。しかし人々から、「吉野桜」は、山桜だから、この名前では拙(まず)いと言われ、「染井吉野桜」と改名した。その様な経緯があるにしろ、些(いささ)か、矛盾した名前ではある。

アメリカ・航空宇宙局の「Space(宇宙)Shuttle(往復機)」は、屡(しばしば)新聞紙上に登場していたが、1981から1昨年迄、実に135回往復して、退役した。

平成20年4月、日本人宇宙飛行士も搭乗した事もある「エンデバー号・Endeavor(努力号)」によって、全国14ヶ所の桜と共に、高桑星桜の種子も宇宙に打上げられた。8月、無事帰還して、高桑に返還され、京都府立植物園に寄贈された。そして2本の発芽が確認されたと云うが、宇宙の強い放射線を浴びた筈だから、一体どんな“新高桑桜”が、生まれるのであろうか。

写真は、「高桑星桜」

Hosisakura_2