洞爺湖
洞爺湖は、周囲43㎞のドーナツ型の湖です。
一番深いところで179m、北海道では支笏湖・摩周湖に次いで3番目に深く、冬でも凍る事がありません。
今から、数万年前の火山活動で、土地が陥没し、そこに水がたまってできたカルデラ湖です。
カルデラとは、スペイン語で「くぼ地、または鍋」という意味です。
湖の中央には、大島・観音島・弁天島・まんじゅう島の4つの島が浮かび、あわせて、中の島と呼んでいます。
中の島
湖の中に4つの島が浮かんでおります。
一番大きい島が大島、その隣、三角形の小さな島が観音島、観音島の隣の平らな島が弁天島です。
また、大島と観音島の間の、かわいらしい丸い島は、まんじゅう島です。
この4つをあわせて中島、または中の島と呼んでいますが、いずれも湖ができたあとに、ふたたび噴火して生まれた島です。
それでは、大島から順に紹介致しましょう。
大島の周囲は8㎞、水面からの高さ381mで、野生のエゾシカが多くすんでいます。
また、ここには森林博物館つくられています。
観音島には、円空上人の彫った、ナタ彫り観音が祀られ、弁天島には、今から140年ほど前の、安政年間(1854年~1860年)に建てられた厳島神社があります。
また、まんじゅう島は、アイヌ語で「ポンモシリ」『小さい島』といい、ヘビが沢山すんでいるところから、蛇島とも呼ばれています。
白樺
歌人若山牧水は『渓あいの 路はかなしく白樺の
白き木立に きわまりにけり』と歌っておりますが、本州では山岳地帯か高原でなければ見られない白樺も、北海道ではいたるところで見られます。
イギリスではこの木を、白いドレスをまとった貴婦人に見立てて「森のレディ」と呼んでいるそうで、とくに、緑につつまれた森や高原の中では、白さが一層きわ立ち、明るく清楚な雰囲気をただよわせ、レディの呼び名にふさわしい風情を見せています。
ところが、このようなロマンチックな白樺も、むかしは、農家の人達に「なーんだ、ガンビか!」といわれて人気がありませんでした。
それは、白樺はやせ地のシンボルで、白樺の生える土地には、何を植えても駄目だったからです。
そのうえ、腐りやすく、牧場の柵にしても、2年ともたず、薪ににしても火持ちが悪く、せいぜい白い皮だけが「ガンビ」と呼ばれて、焚き付けに使われる程度だったのです。
しかし、その白樺も、最近ではフローリングやパルプ材として、大いに利用されるようになりました。