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坐花酔月 徒然日記

 「花咲く処に腰を下ろし 月を眺めて酒を楽しむ」 この一年、どんな年になるのか。

古文書サークル温故の会 定期総会・懇親会

2016-03-13 14:00:00 | 古文書、郷土史他

温故の会には今年度からお世話になり、約1年が経過した。本日は定例総会と懇親会ということで「うなぎ割烹 長山亭」を会場に行なわれた。
総会に先立ち例会が行なわれ、今回の発表者はなんと私…。毎月一回の例会では2時間程の集中講義なのだけれど、今回は後に総会と懇親会が控えているため1時間程の予定。
随分と辿々しい読みにも、「ゆっくりでわかりやすくでイイのぉ」とか「これだげ読めれば大したもんだぁ」などと、初心者を褒めるのも上手い。皆さん大人なのである。感謝。


秋保先生から今年一年間の古文書解読発表の講評をいただいた後、懇親会へと。
懇親会では、今年の研修旅行はどこに行くか…、などで盛り上がった。いやぁ、なかなか知的好奇心を刺激する宴会ではありました。素晴らしい!
料理も良かったし、蒲焼きもホクホクして美味かった。


◯例 会【2:00~3:00】:発表者 私、「金井国之助日記 巻8」より
◯定期総会【3:00~4:00】:講評 秋保先生、報告 事務局
◯懇親会【4:00~6:00】:会費¥4,500


2次会は、会の事務局長(?)の小池氏の誘いで、島田氏と安野氏と私の4人が銀座中央の「アネックス」へと流れ、ここでもまた楽しいひと時を過ごした。ありがとうございました。

上巳の節句

2016-03-03 21:02:22 | 古文書、郷土史他

平日のため叔父さん夫婦は日中に訪れバアちゃんと談笑し帰ったという。まっ恒例の酒宴は後日ということで…。


『金井国之助日記』の3月3日を開いてみれば、
「(安政五年三月)三日上巳付六半時登城御祝儀申上菱餅頂戴等相済御役宅其他共廻勤四半頃帰宅」とある。
郡奉行の国之助さん、朝の7時頃に鶴ヶ岡城にあがり、雛祭りをお祝いし菱餅をいただいて、なんだかんだと御役宅を廻り、11時頃に帰宅したようですな。
鶴ヶ岡城での上巳の節句の儀…、どんなだったんだろうねぇ。


我が家の雛飾り、啓翁桜も開き始めイイ感じだね。

「椙尾一山江申渡書」

2016-02-14 22:05:51 | 古文書、郷土史他

天保八年
椙尾一山申渡書
酉九月

佐藤数馬 控


近年違作続ニ而一山六供 下社人可
及渇命躰付 御救米拝借泰願度
旨当夏申立候 一山之儀余山
往古ゟ相備候 無住領米有之 其後
寛政度以来度々~ ~ ~ ~ ~

バレンタイン・デーの本日、古文書サークルの例会でした。
大山馬町の椙尾(神社)一山衆徒の過去と現在の地図を見ながらの講義と古文書解読でした。
う~む、面白い…が、難しいね。


今年はカミさんからチョコレートをもらった。ありがとう!!

「他行其外日記並舛田詰中諸控」

2016-01-17 13:52:06 | 古文書、郷土史他
慶応四年
他行其外日記并舛田詰中諸控
辰 三月下旬ゟ 信正 花押



島田ゟ大組頭御用之趣御達二而
久吾殿出候処 新右衛門殿兼而
御沙汰之通 大組頭間道口へ相
詰 大木・大石二而も切ふさぎ
防戦いたし候様御申之よし
一、廿日舛田へ相詰候人々利吉
~~~


慶応4年(1868)3月20日から記されており、戊辰戦争における川北(酒田飽海)の農兵による日記。
指揮官等の士族階級による史料が多い中、兵隊に駆り出された農民が詳細に記した史料は貴重だという。
まだまだ口を挟む余地のない私は、メンバーの考察を聞いているだけでワクワクものなのである。
う~む、面白い!!

鶴岡市立図書館開館100周年記念歴史講演会

2015-10-04 19:56:44 | 古文書、郷土史他
幼童遊び 子をとろ子とろ』 画:歌川広重 [1842-1894]

鶴岡市立図書館開館100周年記念歴史講演会
◯演題「戊辰戦争と荘内」
    一、薩摩藩邸焼討事件
    二、戊辰戦争と荘内藩
    三、荘内藩の開城
    四、維新政権と荘内藩


◯講師 松尾正人 [Masahito Matsuo] (中央大学文学部教授)
◯会場 市立図書館2F

事前の告知では「山形県の廃藩置県」でしたが、今日の演題は「戊辰戦争と荘内」!! イイじゃないか。
でも、どうなんだろう? 会場には庄内地域史については研究されている大家の方々も居られたし、マニアック(?)に質問もされていた。深いのである…、腑に落ちたのであろうか?
私はといえば、郷土史初心者であり、戊辰戦争をもっと知りたいと願っている次第で、ワクワクものでした。 よかった!


◯子供あそびに込められた風刺画

左側 (旧幕府方)
後ろ左より、姫路藩(注連縄の柄)、徳川慶喜(一の字つなぎ)
中列、荘内藩(扇に「サカ」の字、井桁の紋)、桑名藩(蛤の柄)
手前、会津藩幕府軍(鐶(わ)つなぎ柄)

右側 (新政府方)
列先頭より、薩摩藩(かすり柄)、尾張藩(大根の柄)、土佐藩(亀甲の柄)、大村藩か?、津藩(蔦の柄)、岡山藩(くぎ抜き柄)、彦根藩(橘の柄)、長州藩(萩の柄)、おんぶされているのは明治天皇か?

右上 (中立)
女性:和宮(「娘」)、おんぶ:能久親王(のちの北白川宮)か?

中秋の名月 酒が旨い

2015-09-27 23:01:09 | 古文書、郷土史他
かがやきのますばかりなり けふのつき



輝き廼(の)末(ま)須(す)
者(ば)可(か)里(り)奈(な)利(り)今日能(の)月
松園

この句の作者は、鶴田卓池(1768~1846)であることは理解った。
でも、この書の筆者、松園がわからない。落款は「山峯雲鳥」と読めるが…、わからない。
小浦松園なのか、高橋松園(1812-1880)なのか?
今はもう無くした温海の生家が建てられた昭和20年代、新築祝いとして縁者から贈られた軸だという。なのでどうも高橋松園のような気がするのだが…どうだろう。

「篤家之寶」

2015-08-19 20:00:00 | 古文書、郷土史他

この書の筆者は左側に書かれている…。さて何と読むか?
「古文書サークル・温故の会」の一員として、まだまだ未熟ではあるが俄然燃えたのである(ある意味単純…)。

軸と「くずし字用例辞典 [東京堂出版]」を交互に眺め々々…、最初に書きだしたのが、
総本山 壬生寺 第七十四代 法主 宜高 (印)(印)
でした。
しかしどうも変……、壬生寺は『園城寺(三井寺)の僧快賢が、991年(正暦2年)に自身の母のために建立したとされる。京都では珍しい律宗(総本山は奈良・唐招提寺)寺院~ (wikipedia)』とあるので、最初の「総本山壬生寺~」は間違い。さらに「第七十四代」はどうも「第七十四世」のようだ。そして肝心の「宜高」の名前に確信が持てない、ネットで検索しても該当しないし…、おかしい!

落款を読めば…と、注目してみれば、


上の落款は「豊山七十四世■■」と読める。
「豊山」とは、真言宗豊山派のことで『真言宗豊山派(しんごんしゅうぶざんは)は日本の仏教宗派の一つで、新義真言宗の一派。総本山は奈良県桜井市の長谷寺~ (wikipedia)』とある。そして「法主」ではなく「化主」(化主:けしゅ=真言宗新義派で、管長または寺の住職の敬称)が正解。なので上の落款は「豊山七十四世化主」印となる。
下の落款の篆書も「■林■高」としか私には読めない。
「豊山七十四世化主」でネット検索すれば、『豊山七十四世化主 平林宥高』で大日堂扁額がヒットした。そして扁額写真の落款と一致し、下の落款は「平林宥高」(=真言宗13派の最高位にあった真言宗長者平林宥高大僧正)の印でした。

ということで、この書の筆者は、
総本山 長谷寺 第七十四世 化主 宥高 (印)(印)
と読むのでした。
当然、「長」「谷」「世」「化」「宥」の、くずし字を引き確認したことは言うまでもない。納得!!
しかし辞書だけではなく、ネット環境もなければ大変なことだね。ふぅ。

庄内戊辰戦争の史跡とその美談

2015-07-19 10:00:00 | 古文書、郷土史他

今回の古文書サークル「温故の会」の講師は秋保氏、「庄内戊辰戦争の史跡とその美談」というテキストを受け取り、ワクワク…。
講義の中で、先週井山氏の一周忌で訪れた酒田「妙法寺」にも、戊辰戦争に関係のある「三烈士の碑」があることを初めて知った。ここに詳しい、う~む。


郷土史…、なんにも知らないのである。学ぶこと識ることがいっぱいある…、実に面白い!

古文書テキスト

2015-05-17 10:00:00 | 古文書、郷土史他

温故の会の例会が午前10時に開催された。
今回のテキストは、「添川村御年貢御蔵済口事」他。
ひょぇ~!! って感じの上級者向けの古文書で、ついて行くのも覚束ない状態でした。…が、それでも知的好奇心は結構くすぐられます。今回も楽しくなる予感だけは感じた。ふぅ。

壽楽で…

2015-05-04 21:00:00 | 古文書、郷土史他
東宮御歌
廣き野をながれゆけども最上川
うみに入るまで濁らざりけり

東宮侍従長 入江為守 謹書

Bar CHIC を出ると雨は本降りとなっていた。遅い夕食をと、急いで味の蔵壽楽に向かった。
座敷の奥の掛け軸の前のテーブルに落ち着くと、カミさんが「なんて書いてあるか読める?」と訊く。そして次男に「お父さんは古文書研究会に入ってんなんよ」と教えている。「ふ~ん」と次男。
「(正確には古文書研究会という名称ではないが…)」と思いつつ軸をながめる…、う~むぅぅ。

本当なら「東宮御歌」と書いてあるだけでピンと来なくてはいけないのだが、モノ知らずの私の記憶には何も浮かばなかった。はぁ。
そして、「広き」と「最上川」が読めれば、あとの字が読めなくても理解らなければならないんだけど…、注文した生ビールが運ばれてくるまで唸ったが、うぅ情けない!!
スマホで、「東宮御歌」「広き」で検索すれば、この歌が出てくる。以前、出羽遊心館でこの歌を聞き知ったことを「そういえば…」と思い出した。

廣き野越(を)な可(が)れ由(ゆ)希(け)登(ど)も最上川 うみに以(い)留(る)未(ま)天(で)濁らざ里(り)計(け)利(り)


壽楽ご自慢の「カツ重」と、「ハンバーグ定食」どれも美味しかった。満足。


『昭和天皇が大正14年10月に山形をまわられたとき作られ、翌年大正15年歌御會1月18日午前10時宮中にて 御題「河 水 清」に東宮御歌として詠まれた』と載っている。

古文書参考書二冊

2015-04-26 16:09:47 | 古文書、郷土史他

入会して約半月が経った。
一歩踏み入れた古文書の世界は五里霧中……、あぁ。
藁にもすがる思いで戸田書店に入り、選んだのがこの2冊。
面白くなりそうな予感が…した。

【古文書はじめの一歩】◯発行:2008年5月10日 ◯著者:油井宏子 ◯装幀:森 裕昌 ◯組版:i-Media 市村繁和 ◯印刷所:壮光舎印刷株式会社 ◯製本所:株式会社ブックアート ◯発行所:柏書房株式会社

【日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法】◯発行:2015年3月10日 ◯監修:日本史史料研究会 ◯著者:苅米一志 ◯装幀 伊藤滋章 ◯組版:文選工房 ◯印刷所:藤原印刷株式会社 ◯製本所:株式会社ブックアート ◯発行所:吉川弘文館

古文書の世界へ…、一歩

2015-04-12 19:55:15 | 古文書、郷土史他

好天に恵まれた穏やかな日曜日…、鶴岡公園の桜が見頃を迎え、街道は大渋滞となっている。県議会議員選挙投票日…、投票率はどうなんだろう? そして午前中は、昨日施されたバアちゃんの白内障手術の容態確認のため、眼科医院に送迎…、結果良好でした。

本日、古文書の世界に一歩足を踏み入れた。難しそうですが面白そう! 楽しみたいと思います。島田さん、ありがとうございます。お世話になります。

因みに写真冒頭の文書は…、
「三人を討取、同廿二日北ノ目村焼討、同廿三日四番隊応援被仰付、…… 」と読むのだそうです。う~む。