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しゅう太郎の囲碁ブログ

主に自戦譜やプロの棋譜について思うがままにコメントするブログです

羽根直樹九段が初の名人戦挑戦者に!

2012年08月06日 22時50分51秒 | プロの棋譜

 

まさかの碁聖戦3連敗からはや数週間。

 

あまりのショック(碁の内容も含めて)に全くブログを更新する気が起きませんでしたが、羽根九段がとうとうやってくれました!!!

 

http://www.asahi.com/culture/update/0806/TKY201208060631.html

 

http://www.nihonkiin.or.jp/match/2012/08/3786.html

 

羽根ファンの私にとって、羽根九段が名人に縁が無い(挑戦も無し)ことは非常に残念に思っていましたので、今回の名人挑戦は本当に嬉しいです。

思い起こせば今期の名人リーグではいきなり井山九段に敗れ、一体どうなることかと思いましたが、その後連勝。

名人戦リーグ最終局では比較的苦手な河野九段を撃破。

そして7勝1敗同士で迎えた井山本因坊とのプレーオフを制し初の名人挑戦となった次第です。

 

今日のプレーオフ前の両者の対戦成績は8勝8敗の五分ではあったものの、直近の成績では羽根九段の5連敗中でした。

一方の井山本因坊はまさに破竹の勢いで、7冠制覇もあるのではないかと思わせるほど絶好調。

おまけに例年の如く中継は無く(^^;)、関西総本部のtwitterでほんの少し状況がわかる程度だったので、あまり期待せずに待っていました。

オリンピックを見ながらのんびり過ごしつつ、22時30分頃関西総本部のtwitterを開いてみると・・・・・・。

 

 

 

感無量。

 

 

 

碁聖戦敗戦のショックを全く感じさせない勝ちっぷり(河野戦、井山戦以外にも王座戦ベスト4も決めています)には、さすが精神力の強い羽根九段だなあと感心させられました。

棋譜が早く見たいですね。

第37期名人戦挑戦手合七番勝負第1局は8月30日に開幕予定です。

それでは今日はこの辺で。


第37期棋聖リーグ~羽根碁聖 対 溝上八段戦~

2012年07月19日 23時49分55秒 | プロの棋譜

 

本因坊戦は井山新本因坊の誕生となりました。

これで3冠ですね。

今期は本当に7冠を達成するかもしれません。

 

さてその裏でひっそりと行われていた棋聖リーグの羽根・溝上戦を振り返りたいと思います。

この碁は非常に難解でよくわからない手も多かったです。

 

 

黒番:羽根直樹 碁聖

白番:溝上知親 八段

 

結果:233手まで黒番羽根直樹碁聖の中押し勝ち

 

 

 

早くも布石から難解です^^;。白2連星なら羽根碁聖得意のP17シマリになったのでしょうね。

白も4にかかりっぱなしで新たに白6のカカリ、黒7のハサミも珍しいと思いますし、黒9の2間もあまり見ないと思います。

そして左下はもうプロでは消えたと思われた懐かしい古典定石。

黒15は上辺ヒラキなら普通かと思いましたが、あえて上辺打ち込みを誘ったのかもしれません。それとも黒7の位置が高くてスソアキだからヒラキは甘いのでしょうか?

もう難しすぎてお手上げ状態です!

 

 

左上は少し前に大流行した難解型ですね。実戦は比較的簡明なワカレでしょうか?よく知らないもので^^;;。先手を取った黒は右上コスミツケにまわりました。あー難しい!

 

白1コスミの受けはしばしば応用が利く形です。羽根碁聖は上辺の白を凝り形にしてさばく意図のようです。

(黒2=K16)

 

黒13に切らないと格好がつきません。

 

ここのコウ争いも難しいと思いました。黒4に手を抜くと、F18に出る手があります。

黒8に対してコウを取り返さず白9としたのが難解です。

(白3=M14)

 

 

そして黒1はO15に抜ききってしまわないのが不思議。より厳しくということでしょうか。

 

と書きながら考えてたらようやく理解できてきました。

これは黒は全体の白を攻めてるということなのですね!

そして私が当初思っていたより白は楽シノギというわけでもないようです。

結果白はシノギましたが、黒はかなり厚くなり、黒壁に白数子がくっついてしまっているので黒が良いように思います。

(白2=M14)

 

 

黒は厚さを生かそうとしてか、かなり突っ張った打ち方をしているように見えます。

 

 

あれれ、シチョウは白良しでは!?

 

 

もちろん見落としではありませんでした^^。

ただそれでも、黒は筋の悪い打ち方に見えますが・・・・。

黒16となり右辺の黒の運命やいかに!

 

白は黒10に手抜いて白11とダメを詰めてきました。

黒10は中央白への利きも睨んでいます。

(黒L8に当てた時、仮に白つなぎならK7に2段バネ)。

(黒6=R11)

 

羽根碁聖は堂々と黒7にキリ。

黒9に対して白はコウを解消するしかありません。

しかし黒13が気持ちの良い手。

ただ右辺の黒は一体どうなっているのでしょう?

(黒3=L8、黒5=M7、

 

 

 

白取り番の本コウになりましたが・・・

 

 

黒2のソバコウがプロアマ問わず、あまりにもぴったりで気持ちの良い手^^。

ここで白良いコウダテが無いのが辛いです。

もちろん羽根碁聖はそこまで読みきっていたのでしょう。

(白1=R12)

 

白は1,3と連打しましたが、黒4からの攻めが強烈でした。

ただでさえ白13のような手を打たされるだけでも辛いのに、白11と黒12の交換を打たないと(L10に割り込む手がある)いけないとは涙が出ます。

ここで大勢が決したと思います。

 

白1、黒2共に大きな手。

白3の時に黒4から黒6の切り込みが手筋です。

白は黒4の石にアテたいのですが、そうするとL2キリから白3の石が取られてしまいます。

 

黒地が大きくまとまりました。

白は13と侵入しますが・・・。

 

 

黒1から露骨にラインを止めにいき、黒3子をあっさり捨ててしまいました。

もう羽根碁聖は計算ができているのでしょうね。

 

 

黒13を見て溝上八段の投了となりました。

最後は盤面で10目以上の差がついています。

 

 

 

冒頭に書いたとおり、この碁は難解で私にはよくわかりませんでした。

ただ感想を書いている途中に、おぼろげながらわかってくるところもありました。

読売新聞の観戦記を待ちたいと思います^^。

 

 

それでは今日はこの辺で。


羽根碁聖らしさが最も出たシノギの最高傑作を振り返る(対趙治勲戦)

2012年07月14日 22時30分14秒 | プロの棋譜

 

昨日の碁聖戦を見て思い出した碁があります。

それは去年の第59期王座戦2回戦、趙治勲25世本因坊との碁です。

黒番の趙治勲25世本因坊が3連星、対する羽根碁聖は早々に2つ33入りし、黒に好きなだけ模様を張らせます。

そして広大な黒模様の中にドカン!!!!!

私は羽根碁聖の数あるシノギの碁の中でもこの碁は最高傑作だと思っています。

それでは振り返ってみたいと思います。

 

黒番:趙治勲25世本因坊

白番:羽根直樹碁聖

 

結果:178手まで白番羽根直樹碁聖の中押し勝ち

 

 

 

 

趙治勲25世本因坊の3連星はなかなか見ないですね。それだけでも貴重な棋譜かもしれません^^

 

 

羽根碁聖、いきなり魅せてくれます。1間バサミに対して堂々と33入り定石2連発!

アマチュアはなかなかこうは打てないんですよねえ・・・。

 

 

白5はさすがですね。D7のカタツキを嫌ったのでしょうが、黒10まで囲わせてしまう度胸には惚れ惚れします。

 

 

この碁のハイライトです。1手のみ。

この1手だけに1つの図を使う価値はあるでしょう。

羽根碁聖による「3連星退治」の始まりです。

 

 

アッ!という間にシノギ形になってしまいました。もはや神技としか言いようがありません。

趙治勲25世本因坊もこれ以上打ちようが無く、左上隅に回りました。

 

 

ちなみに白は黒1からのハネダシが怖いのですが、以下のようにしのいでいます。

 

 

これは隅の定型ですね。

 

 

白は右上隅の大きなハネツギに回りました。

非常に落ち着いています。

 

 

白は14まで完全に生き、黒は15の大きなツギに回りました。

さあここで白はどこに打つのでしょうか?

(白4=K11)

 

 

本局のハイライト第2弾です。

なんと羽根碁聖は白1と堂々と動いてきました!

黒は必死に抵抗しますが白21まで白は無事に中央の石とつながることができました。

 

 

上図の黒20でL6のところに継ぐ変化を2つほど考えてみました。

その1です。

これは白の先手セキ。

 

 

その2です。

白は尻尾の3子を捨てて下辺で生きました。

その1もその2も白十分ですね。

まだ変化はあるかもしれません。

 

 

本譜に戻ります。

趙治勲25世本因坊は必死に食い下がります。

黒が左辺に19と飛び込んだ場面。

白の応手はいかに?

 

白はあっさり黒2のツナギを許し、黒に左辺を突破させました。

先手を取って白13のスベリに回ってはっきり白勝ちのようです。

明るいですね。

 

 

白22までのシノギは当然織り込み済みです。

このシノギはアマレベルでも十分可能だと思います^^

 

 

黒7は投げ場を求めたのでしょう。

白10を見て趙治勲25世本因坊が投了しました。

 

投了図以下の参考図その1です。

これは黒2子が取られ。

 

 

参考図その2。

これもどこかの黒石が取られます。

 

 

 

 

羽根ファンの私はこれまで多くの羽根碁聖の碁を見てきましたが、この碁はシノギの碁の中では一番の名局だと思います。

昨日のシノギの碁を見て、この碁をすぐに思い出しました。

結果は伴いませんでしたが、昨日の碁はまさに「羽根直樹の碁」だったと思います。

羽根碁聖は名人リーグも6勝1敗とあと1歩のところまで来ています。

碁聖戦と合わせて何とか踏ん張って欲しいですね。

 

 

 

それでは今日はこの辺で。

 


第37期碁聖戦5番勝負第2局

2012年07月13日 19時31分05秒 | プロの棋譜

 

白番井山裕太天元の中押し勝ちでした。

この碁は最初から最後まで羽根碁聖らしい碁でした。

今後羽根碁聖得意のカド番からの巻き返しはみられるのでしょうか?

第3局は7月23日(月)に新潟県長岡市「長岡グランドホテル」で行われます。

 

 

 

それでは今日はこの辺で。

 

 

 


第67期本因坊戦7番勝負第6局

2012年07月10日 22時29分16秒 | プロの棋譜

 

黒番本因坊道吾の中押し勝ちとなりました。

井山天元渾身の勝負手で右辺がコウになりましたが、

道吾が的確に応じ最後は大差となりました。

これで去年に続きフルセットでの決着へ!

最終局は7月17(水),18日(木)に行われます。

 

 

それでは今日はこの辺で。


第37期碁聖戦5番勝負第1局

2012年06月29日 18時56分04秒 | プロの棋譜

 

既報の通り197手まで黒番井山天元の中押し勝ち。

この碁は妙に羽根碁聖らしさが出ているという感じがしました。

右下や右辺の白1子を抜かせたのがそれです。

結果それらがみんな裏目に出てしまったかなあという印象です。

第2局は7月13日(金)に静岡市「ホテル センチュリー静岡」で行われます。

 

それでは今日はこの辺で。


第67期本因坊戦第5局

2012年06月27日 23時39分44秒 | プロの棋譜

 

第67期本因坊戦第5局は既報の通り井山天元の中押し勝ち。

それにしても最後の道吾の見落としには驚きましたね~。

まさかタイトル戦でこんなことが起こるとは・・・。

いつぞやのシチョウ見落とし以来の衝撃でした。

 

さて明日はいよいよ羽根碁聖対井山天元の碁聖戦が始まります。

最近調子を落としてきた羽根碁聖に比べ、井山天元は7冠制覇を達成しそうな勢いです。

どちらも好きな棋士ですが、やはりここは羽根碁聖に頑張ってもらいたい!

羽根碁聖は年齢的にも今後活躍できる期間はそう長くは無いでしょうから・・・。

 

 

 

それでは今日はこの辺で。

 


第67期本因坊戦7番勝負第2局2日目

2012年05月29日 21時31分22秒 | プロの棋譜

 

 

結果:268手まで白番井山裕太天元の5目半勝ち

 

 

黒37手目の封じ手はD16のアテでした。

予想は見事に外れ・・・。

そして無理じゃないかと昨日書いたF18のアテから、黒は最強の頑張りをみせました。

どうも左下での折衝は黒が一本取ったようです。

その後も戦いにつぐ戦いの連続でしたがやや黒良しの雰囲気。

このまま黒勝ちかと思われた終盤、井山天元が右上にP2の強手を放ち、一気に勝負を決めてしまいました。

 

井山天元強し。

最近は本当に絶好調ですね。

P2の一撃は鋭かったです。

第3局は6月5日、6日(火、水)に福島県会津若松市の今昔亭で行われます。

 

それでは今日はこの辺で。


第67期本因坊戦7番勝負第2局1日目

2012年05月28日 20時40分47秒 | プロの棋譜

 

36手まで、第67期本因坊戦第2局の封じ手の局面です。

 

黒番:本因坊道吾

白番:井山裕太 天元

 

 

封じ手予想は無難にG17アテとしておきます。

この手は幽玄の間の予想にもありました。

黒は凝り形になるのが嫌なのですが、I17に白石があるのでF18から当てる筋も使えなさそう。

また黒としても凝り形が嫌だと言える立場ではないかもしれません(しっかりさせないと下辺中央の黒石も弱くなってしまうので)。

それにしても1日目でまだ36手ですか。

超スローペースですね^^;

 

それでは今日はこの辺で。


第37期棋聖リーグ開幕!羽根碁聖快勝スタート!これぞ「羽根直樹の碁」だ!!

2012年05月17日 20時54分09秒 | プロの棋譜

 

昨日行われた本因坊戦の余韻も冷めやらぬまま、第37期棋聖リーグがついに開幕しました。

前期は羽根、井山、山下、河野の4人が3勝2敗で並ぶという棋聖戦史上初の大激戦の末、羽根碁聖は挑戦を逃しました。(最終局の対山下戦は未だによくわからないところがあります・・・・・。)

ちなみに今期の組み合わせは以下です。

Aリーグ

1位:高尾紳路九段

2位:山下道吾名人本因坊

3位:柳時薫九段

4位:河野臨九段

5位:小林覚九段

5位:王銘エン九段

Bリーグ

1位:井山裕太天元十段

2位:依田紀基九段

3位:羽根直樹碁聖

4位:山城宏九段

5位:淡路修三九段

5位:溝上知親八段

 

いやあ、今期は年齢層が高いですね~。

特に目に付くのがBリーグの「ロッキー」こと淡路修三九段!

今年63歳ですが、棋聖リーグ入りは凄いの一言です。

ロッキーのパンチが(最低でも)5局見られるというのは楽しみですね。

そして羽根碁聖は最終局の対井山天元戦が挑戦へのポイントとなってきそうです。

 

それでは今日行われた羽根・山城戦を振り返りたいと思います。

 

 

黒番:羽根直樹 碁聖

白番:山城宏     九段 

 

結果:195手まで黒番羽根直樹碁聖の中押し勝ち

 

 

 

 

羽根碁聖の黒番。渋い出だしから、白8の2間高バサミに対して流行の黒9ツケで応戦。最近は本当にこのツケが良く打たれますねえ。

 

黒14まではもはや定石化された手順。黒はしっかりと早く治まったのが主張でしょうか。外の白も固めますが。

 

左下の大斜カケに対しては白1からの簡明定石。羽根碁聖の好みもあるんでしょうが、ここは左上に白石が来ているので、真っ向から大斜定石で行くのは良くないのかもしれません。また白10と黒11を1本交換するのは最近開発された手です。白10に対して手抜きはD2にハネられて、黒が潰れるわけではないのですがかなり辛い事になります。

 

黒5から迫り白6と打たせ、その調子で黒は右上隅を取りました。これは羽根碁聖の予定通りの進行ではないでしょうか?

(黒11=N18)

 

右下33入りに対しては黒1から押さえて3,5と2段バネ。ここで白が普通に1子かみ取るのでは何もせずに黒の勝ちになるでしょうね。そこで白は6と変化球!これはいかにもプロの手で、私では絶対思い浮かばない手です^^;。

 

右下隅の白は生きていることですし、白14で黒15のところに切るのは無理なんでしょうか?それとも得にならないのかな?解説が欲しいところです。

それにしても黒3から5のかみ取り、白20に対する黒21のカカエは大きいところとはいえ、いかにも羽根碁聖らしい着実な歩みと思いました。白は22と厚みを囲いにいきました。

 

ここで黒はどこに打つのか難しいんじゃないかと思いました。実戦は黒1,3,5と上辺を止めに行きました。右辺の白への寄り付きと白模様の制限が羽根碁聖の意図でしょうか?難しいです。

 

山城九段は白2と一着入れました。なんだか勝ちました宣言みたいな手です。それとも一着入れておかないと打ちきれないとみましたか?羽根碁聖は黒17と右辺に脅しをかけていきます。

 

白は3と凄い頑張り。右辺の2眼は無くなりますが頭を出して凌ごうということですね。

 

コウ争いの末、白は19と妥協。現在は外との連絡があり生きていますが、周りに黒石がくればもちろんT13の4目中手で白死です。ちなみに白5でT11に1子抜いても結局コウになることをお確かめください。

(白3=T13、黒6=S13、白9=T13、黒12=S13、白15=T13)

 

羽根碁聖は右辺の白を殺す手を睨みながら、中央への鋭い手を狙っています。

 

黒1から3。これぞ筋という感じで、綺麗に技が決まりました。

 

一生懸命囲った白地が容赦なく突き破られました。黒10ではG8に出て行く手がありますが、得しないということかもしれません。

 

黒6で山城九段の投了となりました。

 

 

 

いやあ、これは黒の完勝といってよいのではないでしょうか。

羽根碁聖が思う存分打ちまわした印象です。

地を取って、着実な歩み、さらにそれらに加えて厚い。

厚い地なんですよね~。

だからこそ右辺の白への攻め、中央白模様の突破に繋がったんだと思います。

羽根碁聖にはこのまま棋聖挑戦までいって欲しいですね。

 

それでは今日はこの辺で。


第67期本因坊戦7番勝負第1局2日目

2012年05月16日 19時20分16秒 | プロの棋譜

 

結果:137手まで黒番井山裕太天元の中押し勝ち

 

封じ手はK4の出からK6のノビでした。

残念><

封じ手以降は左上33入りから激しい攻防となりました。

井山天元の華麗な捌きが決まり、右下に局面が移る前に終局となりました。

終局場面では白がE6と1子を抜いても黒はE8とついでおいて大石の攻め合いは黒の1手勝ちです。

この碁は右上のケイマ(M6)や左下のケイマ(H15)など、道吾の積極的な打ち回しが目立ちましたが、結果としてあまりうまくいかなかったようです。

井山天元の冷静かつ機敏な打ち回しが光った1局だと思いました。

第2局は5月28日(月)、29日(火)に埼玉県熊谷市の聖天山歓喜院で行われます。

 

それでは今日はこの辺で。


第67期本因坊戦7番勝負第1局第1日目

2012年05月15日 22時42分06秒 | プロの棋譜

 

羽根碁聖が本因坊リーグを陥落してから1ヶ月以上経ちました。

しかしさすがは羽根碁聖、ショックを受けているのは私だけのようで(笑)、他棋戦ではかなりの活躍を見せています。

さて今日から第67期本因坊戦が始まりました。

今年からなのか、本因坊400年記念の今年だけなのかはわかりませんが、今期の本因坊戦はニコニコ動画による配信が行われています。

私は今日は仕事があったので見れませんでしたが、昨日の前夜祭はちらりと見ることができました。

歴代の本因坊が終結し、圧巻でしたねえ!

もちろん我らが羽根直樹も登場。

なんだか酔っ払ってて楽しそうな羽根碁聖でした^^

 

 

 

さて1日目の封じ手局面です。

 

黒:井山裕太 天元

白:本因坊道吾

 

 

ここはJ6にハネる手しか思いつきません。

封じ手はJ6を予想します。

この後上辺の黒をどの程度攻めることができるのでしょうか?

道吾の豪腕が唸るのか、楽しみですね。

 

それでは今日はこの辺で。


羽根碁聖、本因坊リーグ陥落

2012年03月30日 12時05分27秒 | プロの棋譜

 

 昨日、本因坊戦のリーグ最終一斉対局が行われました。

羽根碁聖はここまで3勝3敗。最終局の井山天元戦に勝てば残留、負ければ陥落という状況でした。

結果は残念ながら負け。

羽根碁聖も井山天元も好きな私としては、最終局は羽根碁聖が勝ち、挑戦者プレーオフで井山天元が勝って本因坊挑戦、というのがベストでしたがこればかりは仕方がありませんね。

 

羽根碁聖の過去の本因坊戦の成績を振り返ってみたいと思います。

羽根碁聖は第56期本因坊戦が初のリーグ入りです。

 

第56期:本因坊リーグ4勝3敗  

←4位残留、リーグ初参加

第57期:本因坊リーグ4勝3敗  

←5位陥落、序列4位の4勝3敗で陥落という悲劇・・・

第58期:最終予選1回戦敗退 

←いきなり山下敬吾七段とぶつかり敗退・・・

第59期:最終予選準決勝敗退 

←依田九段に敗れる

第60期:最終予選1回戦敗退 

←大竹名誉碁聖に敗れる

第61期:本因坊リーグ5勝2敗 

←挑戦者決定プレーオフ第1戦で山田規三生九段に敗退

第62期:本因坊リーグ3勝4敗 

←5位陥落

第63期:本因坊リーグ6勝1敗 

←最終予選決勝では井山裕太七段を破り、即リーグ復帰、そして本因坊挑戦!結果は高尾紳路本因坊相手に3連敗から奇跡の4連勝で本因坊奪取!

第64期:本因坊

←高尾紳路九段の挑戦を受け、4勝2敗で本因坊防衛!

第65期:本因坊

←山下敬吾天元の挑戦を受け、1勝4敗で本因坊防衛失敗

第66期:本因坊リーグ6勝1敗

←本因坊挑戦!3連敗から3連勝と巻き返すも最終局で敗れ、本因坊奪取ならず

第67期:本因坊リーグ3勝4敗 

←今期、6位陥落

 

 

第63期と第66期のドラマチックな展開はいまでも鮮明に記憶が蘇りますね。

またあの時のような羽根碁聖の勇姿を見てみたいものです。

 

 

 

今期は非常にハイレベルな挑戦者争いでした。

負け越しでは4人が落ちる本因坊リーグは厳しいですね。

羽根碁聖の来期の即リーグ復帰を期待しています。

 

それでは今日はこの辺で。

 

 


第36期棋聖戦第6局2日目

2012年03月08日 19時15分19秒 | プロの棋譜

 

黒番:張栩 棋聖

白番:高尾紳路 九段

 

結果:174手まで白番高尾紳路九段の中押し勝ち

 

 

封じ手は一番もっともらしいP9の1間トビでした。

その後上辺の黒石と白石は生き・生きで決着。

どうもこの時点でやや白良しのようです。

左辺でコウが発生し、黒の右辺のコウダテに対して白は解消。

右辺が両コウで生きては勝負ありました。

右辺は1手寄せコウにする手段はあるのですが、それでもダメなようです。

もちろん張栩棋聖は全て読みきりで投げ場を求めたのでしょう。

高尾九段の「正々堂々」とした打ち回しが際立った1局だったと思います。

 

 

これで決着は最終局に持ち込まれました。

棋聖位を獲得するのは果たしてどちらの棋士でしょうか?

注目の最終局は3月14日(水)15日(木)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。

 

それでは今日はこの辺で。

 

 


第36期棋聖戦第6局1日目

2012年03月07日 19時14分31秒 | プロの棋譜

 

今日は棋聖戦の第6局が行われていました。

最近は「羽根碁聖の碁にしか興味がわかない病」にかかってしまい(笑)、ブログの更新がすっかり滞っている有様です。

いっそのことブログのタイトルを「羽根直樹応援ブログ」とかに変えたほうがいいのだろうか・・・。

 

さて封じ手の局面です。

(黒番:張栩 棋聖  白番:高尾紳路 九段)

 

 

封じ手予想ですが、第1候補→J11、第2候補→P9とさせていただきます。

J11は中央の傷をなくし、黒石の眼を脅かすと同時に白石の補強も兼ねる手という意味です。

P9は中央の傷はとりあえずおいておいて、右辺の白石の補強と右上黒石への寄りつきを狙う意味です。

 

このまま張栩棋聖が勝って防衛を果たすのか、高尾九段が勝って最終局までもつれこむのか。

決着は明日夜の見込みです。

 

それでは今日はこの辺で。