既報の通り、名人戦は山下本因坊が4勝2敗で勝利。
名人本因坊は史上7人目。
これで四天王で名人本因坊になっていないのは羽根碁聖だけとなりました。
今期は羽根碁聖にも名人本因坊になるチャンスは十分あったのですが・・・・。
まあ来期以降の楽しみとしておきましょう。
さて今日は先日行われた第38期天元戦予選A 羽根直樹碁聖 対 後藤俊午九段戦を振り返りたいと思います。
黒番:羽根直樹碁聖
白番:後藤俊午九段
結果:155手まで黒番羽根直樹碁聖の中押し勝ち
羽根碁聖は白が2連星の時はほぼ間違いなく右上をしまるのですが、小目の時はかかることが多いようです。
左下はすっかりおなじみとなった型。自分はいまだに違和感があるのですが^^;
その中でも白9のコスミは比較的珍しいのではないでしょうか。
以下は石の競り合いです。
ある意味、碁の基本中の基本ともいえることでしょうね。
初学者の方には特に勉強になると思います。
黒も白も非常にしっかりと、流れるように打っている印象を受けます。
ただ個人的には、白を攻めながら中央の黒模様をまとめている黒を持ちたいです。
白は大石をしっかり治まりましたが、その間に黒に他の場所を打たれ、少し遅れてしまった感じがします。
ここは周りの黒が堅いので、P9に切る一手だと思いました。ところが・・・・
まさかの黒1の下ハネ。ちょっとよくわからないです。右上の黒に味が悪いところがあったのか、下ハネで安全に勝てると見たのか。
確かに前譜から黒は丁寧に受けている印象は受けます。羽根碁聖は優勢を意識していたのかもしれません。
黒1とちょっかいをかけましたが、全く争いを起こす気はないようです。
以下淡々とヨセていましたが、右上でとんでもないコウが発生。
白5と継げば、白の生死をかけたコウになりました。
ただこれは後藤九段も織り込み済みで、投げ場を求めたのかもしれません。
コウに関わらず、形勢は黒がはっきり良いようです。
白1(O4)黒4(N4)白7(O4)
羽根碁聖にとって天元戦は獲得3期と相性の良い棋戦です。
タイトル目指して頑張ってほしいですね。
それでは今日はこの辺で。