1月22日に放送されたNHK杯は凄かったですね。
女流の謝依旻女流3冠が前回のNHK杯優勝者・山田規三生九段を撃破!
この歴史的快進撃は一体どこまで続くのでしょうか!?
さて今回は前回の予告どおり、1週前の羽根ー彦坂戦を振り返りたいと思います。
黒番:彦坂直人 九段
白番:羽根直樹 碁聖
結果:178手まで白番羽根直樹碁聖の中押し勝ち
黒の小林流の布石でスタート。懐かしいです。
黒15に対してS6に継ぐのももちろんありますが、気合は実戦の白16ですかね。
白22までさすがに羽根碁聖はカライ^^
ただアマチュアレベルだと黒のほうが勝ちやすい気もします。
先手を取った黒は左上のカカリへ。
左上の型は結構ややこしくて、自分はできるだけ避けるようにしています。
例えば白15ではJ17に押さえる手もありますし、黒18ではJ15にカケツグ手やC11と軽く左辺を打つ手もあります。
白19に対して21から当てを決める手もあります。
実戦は黒20と手抜き、手抜いたのならと白21ノビ。ここで22と23の場所が見合いということなんでしょうね。
黒5までは定型ですが、白6は黒の厚みを意識して高く打ったということなのでしょう。
しかしそれでも黒7のボウシがぴったり。
以降白の苦しいシノギの旅が続きます。
白苦しすぎます。
シノギ好きの羽根碁聖は喜んで打っているのかもしれませんが^^;
白20とは凄まじい。
O13の切りがあるので勝つためにはこれしかないのでしょうが、果たして白の大石は大丈夫なのでしょうか^^;
(白4=P9)
そうこうしているうちに黒は得をしていき、白の大石を殺さなくても勝てそうな形勢に・・・。
しかし!
こういう時が一番危ないのです!
白は必死の頑張りモードが継続している一方で、黒は勝ちがちらつき始め、安全モードに切り替わるところだからです。
実際この後の黒の打ち方はややぬるかったようで、逆に中央の黒石が攻められる展開になりました。
中央の黒が逃げている間に、右辺の白も助け、白の逆転ムード。
白26をみて彦坂九段が投了。
いくらシノギ好き・攻められ好きの羽根碁聖といえども、この碁は本当に危なかったのではないでしょうか?
しかし驚異的な粘りと開き直ったような打ちぶりは、いかにも羽根碁聖らしいなあと思いました。
大変楽しめた1局でした。
それでは今日はこの辺で。