英語で人生修行していこう!

50代で塾講師
独学で英語の上級をめざしています

420ページ余読了「タックスヘイブンの闇」

2012-03-30 19:46:35 | 日記
はぁ~~疲れた。
この2-3日、喉風邪というのか咳とがらがら声で音読なんてできない状態。

そんならいっそ読まなきゃあかん本を読むぞ、とこの本(他館から貸し出し)を
読了する決意で取り組みました。

最大の問題は私の経済学の知識のなさだったと思われますが、
もしもっとよく分かったなら、すごく面白い本だったのだろうと思います。
門外漢の私でさえそう思った部分のいくつかをご紹介します。

ます一番興味深かったのは、移転価格操作、reinvoicingという操作で
イギリスという国がどれほどの主導権をとっているかということです。
世界で第一位がイギリス、次がアメリカという順位だそうです。

reinvoicingとは分かりやすく言うと、
「貿易当事者間であらため取り決めた価格を公式の記録とは別にすること」
これで途上国が毎年約1千億ドルの資金損失となっているというのです。

ジャージー島というタックスヘイブンで牛耳られている場所の記述は
まるでスパイ小説か、政治腐敗を糾弾するべく捜査を進める
サスペンスもんを地で行く主人公の気持ちになります。

ジャージー島とは?
・位置  イギリス本土南から160km、フランス沖から16km
・人口  85,000人くらい
・面積  116平方km
・気候  夏で平均気温20度
・公用語 英語
     地名・道路などには、フランス語が多い。
・通貨  英国ポンド
     英国本土のお金とジャージーで発行しているお金両方が使えるが、
     ジャージーのお金は、ジャージー島でしか使えない。
・公用語 英語
     地名・道路などには、フランス語が多い。
・切手  ジャージー島で発行する独自の切手がある。本土では使えない。
・政府  イギリス(U.K.) から独立した政府を持ち、党派のない政府。
・産業  金融・観光・農業 (農業はGDPの5% 1996年)
     
 ジャージー島は、イギリス連合王国(the United Kingdom)に含まれない。

 1066年のノルマンディーの征服で、
ウイリアム公がノルマンディー公国の王兼イギリスの国王になった時、
ジャージー島もノルマンディー公国の支配下におかれた。

1204年、英国王であり、ノルマンディー公国の王であったジョン王が、
フランス国王に屈した時、ジャージー島およびその他の英国チャネル湾の島は、
地理的には、フランスに近いのにもかかわらず
フランスの領土とならず英国王に忠誠を誓った。

そして1341年、何度もフランスから侵略され続けたジャージー島および、
その他の英国チャネル湾の島は独立政府を持つこととなった。

英国王に忠誠を誓ったこの島は簡単に言えば英国王の所有物であり、
英国属領となっている。
今でもそのままの状態になっている歴史ある島なのです。

ジャージー島は、英国の税法には縛られていないタックス・ヘイヴン(tax haven)・税金避難区域の一つ。
いわゆるオフショア・金融センターになっている。
そして金融業が、島の第一の産業になっている。
金融業が他の産業を追いやってしまったということらしい。
イギリス本土で買い物すると、ついてくるヴァット(VAT)や、
相続税、その他もろもろの税はなし。

 *参考資料:ジャージー観光局オフィシャルサイト*

ロンドンの中心部の金融センター街(約2キロあたり)を、
シティー・オブ・ロンドン・コーポレーション、通称シティといいます。
ここのメイヤーになると、それは世界の金融のドンも意味するほどの権力を手に入れられ、
女王陛下も首相も上回るほどの力を持つのだそうな。

ドルが基本通貨になっている以上、
私は金融もアメリカ、ウォール・ストリートが世界の中心だと思っていたので
この本を読んで、実はイギリスのシティが旧帝国主義の頃に植民地としていた地域と
これほど緊密に租税回避をして莫大な額のお金を得ていたとはびっくりした。

アメリカでもイギリスでもこうやってわずか1%にも満たない富裕層が
ほとんど税金を自国に払わずに楽々とお金が入るなんて驚いた。
その一方で貧しい人との格差が開くばかりだと著者は述べている。
TIMEでもなぜ格差が埋まらないかと取りざたされるけど
大富豪たちは自分に有利なように、銀行家、会計士、弁護士などを雇い
ほとんど納税を逃れるような仕組みを次から次へと産みだしているのです。

そりゃぁ格差是正なんてムリだなぁ。
もうすぐ日本も8%の消費税と
明日から医療費の初診料は同じ病院でも別の科だと
そのつど払わなくちゃいけなくなる。
社会保障費、年金の額もどんどん目減りする方向に話が進んでいる。
その一方でこんな不正があると、頭くるなぁ、許せないぞ。

だって納税は国民の義務じゃないですか。
私も毎年確定申告してきちんとなけなしの貯金から税金を納めています。
それをなしで済ますことができるとはなぁ~~。

ケイマンやジャージー、そしてオランダ、アメリカのデラウェァ州などが
例として挙げられていました。

哀しいのは、慈善活動もしているロックグループ、U2のボノが
自分の印税収入に対する納税義務責任を逃れるために
自国ではなくオランダで納税申告の処理をしているという部分でした。
それじゃぁ、彼の慈善活動は隠れみのなの??

そういえば1月の1級エッセーのお題が、「世界から貧困はなくせるか?」というものでした。

私は教育、国連、テクノロジーを選んだのだけど、国連より腐敗にするべきでした。

なぜならこの本を読んで、イギリスやアメリカのような豊かな国のわずかな富裕層が
租税回避をしつつ、貧困に苦しむアフリカ諸国のエリート高官たちや
権力者との影のやり取りで、ますます富を増やしていくということを知ったから。

私はyesで書いたけど、答えはnoだなぁと思ってしまったな。

途上国に先進国と同じ権限を与えている国連より、
OECD[経済協力開発機構]のほうがずっと力があると
この本は教えてくれた。

お金というのは、すごい威力を持つ怖いもんですね。
86年の金融自由化からの申し子のようなこの制度。
多国籍企業と呼ばれる会社はほぼ例外なくやっているのです。
美しいものの裏に潜む悪の部分ということかな。

久々がっつり読書した気分です。
amazonで租税回避に関した本をあと1冊読む予定を立てています。

自らも患者として安楽死を選択した医師

2012-03-27 23:02:27 | TIME reading
<オレゴン州での安楽死法の先駆者>
10 Questions for a Right to Die Activist


彼の最後のインタビューとなった(3月11日に自ら致死に至る医師処方の薬物投与のため)、
この医師のインタビューはこれまでのものとちょっと違う
心に長くとどまるものになった。

生死を分ける病院での医師は、彼のように患者本人とその家族からの
切迫した死への要望をうける機会が多くあるのだろう。

彼は余命6ヶ月の診断を複数の医師から受けている。
病名はちょっとややこしい;Cortical Basal Ganglionic Degeneration
大脳皮質・基部・神経節・低下→文字通りの訳。
(TIMEからの関連記事でこのCBGDがパーキンソン病だと判明しました)

今回の記事で語彙として目新しかったのは、おなじみの 'fill'、「処方箋にしたがって調合する」という意味があるとは!

テクニカルな語彙などのことよりも、このバイオエシックス、
つまり生命倫理の境界線の曖昧さが、オレゴンや他2州での尊厳死を認める
法律の合法化になったということです。

医療の進歩で自然死できた人々が、
いつまでも物理的に生きられる時代になった。
お金と介護する側の体力、気力、その他諸々。
どうしたらいいのか、本当に悩ましい問題です。

Goodwin氏は、尊厳をもって死にたい、という自らの意志は
自殺とは違うのだと言うのです。
自殺の元となる衝動的で暴力的な欲求から思うものとは
尊厳死は異なるということです。

要求をする患者がうつ病の疑いがあるのでは?ということにも
真っ向から反対でした。

私ならどうするかな?と自分に照らし合わせて考えてみたりしました。
でも、本当に驚いたのは、TIMEの敏腕女性インタビュワー。
私ならできないな。

自分の父親と彼のイメージがどうしてもかぶってしまう。
我慢してやりとおしても、心が折れそうになってしまうと思う。

やっぱりここがジャーナリストになれるか、
セラピストになれるか、精神分析医になれるかの境界線なんでしょうね。
私は3つとも適性なしです。。。。。

<TIMEからの関連記事>
Dr. Peter Goodwin, a family physician and right-to-die activist,
took his own life on March 11, 2012, at age 83.
He did it legally, with the blessing of his family and doctors,
under the Oregon law allowing physician-assisted suicide — the first such law in the country — that Goodwin was instrumental in creating.

Dr. Goodwin granted TIME his last interview,
four days before he died.
He did not look like a dying man; he was chirpy and alert
and still had a mischievous twinkle in his eye.
However, as a result of his fatal disease — a Parkinsons-like condition called coritcobasal degeneration — he could not use his right hand or do much reliably with his left.
Walking was difficult for him and stairs were particularly treacherous.
He did not want to die, but death was coming anyway, and he did not want to wait.

“I can no longer eat in public,” Goodwin said. “My balance is gradually deteriorating. My three doctors agree that I’m within six months of dying. My attending physician has given me a prescription for medication to end my life, and I have had it filled.”

In Oregon, doctors may not administer injections to end a life,
but they are allowed to write prescriptions for lethal drugs for mentally competent people who are able to take the medication without help and have less than six months to live.
And yes, the prescriptions are covered by health insurance.

Dr. Goodwin took his life on Sunday not because he could not bear to live anymore nor because he was in incredible pain, but because he wanted to die among family.
He timed his death so that his four children and their spouses could be there, including his younger son, who is a Navy pilot in Korea.
During our interview, he wept several times at the thought of no longer being involved in their lives.


Ever the activist — Goodwin was brought up in South Africa and his cousin was a defendant in the Rivonia trial alongside Nelson Mandela — the doctor wanted to make his death mean something.
The moral question of whether doctors should be allowed to enable terminally ill people to kill themselves is not yet settled in the U.S. Currently, physician-assisted suicide is permitted only in Oregon, Washington and Montana.

Goodwin gave lectures and interviews as long as he was able about the importance of advance directives at the end of life as well as open and frank discussion with loved ones.
He wanted the end of life to be as gentle as possible and within the patient’s control.

He was also a big advocate of allowing dying people to receive hospice care early, rather than letting doctors continually try to cure them.

"Physicians are taught to treat, and they often go on treating and treating and treating,” he said. “It’s very, very difficult because they have so much in their armamentarium — so many new ways of treating cancer, so many new ways of treating heart disease — it’s very difficult for physicians to give up.”

Goodwin passed, it seems, just as he wanted to: half an hour after taking the lethal dose of medication his doctor prescribed for him and surrounded by his children.





Read more: http://healthland.time.com/2012/03/14/peter-goodwin-the-dying-doctors-last-interview/#ixzz1qNjDhvvw

かっこいい「おやじ」の見本市

2012-03-26 12:59:23 | 日記


Gooの動画UPが中々できないと思っていたら
ちょっとヒト手間かけないとUPできない仕組みになっていました。
英語勉強仲間のでんすけさんが「おやじ図鑑」なるものを
ブログで紹介されていたので、触発されて私なりに
かっこいいオヤジバンドを年季の入った順にご紹介したいと思います。
最初は「クレージー・ケン・バンド」。
横山剣というこの男性、以前お昼のバラエティー番組で横浜・本牧が拠点で
小学校の通信簿を見せていたんですが(クスクス)。
な、なんとオール1に近いパーフェクトな出来栄えだとおっしゃっていました。
やるなぁ、さすがやな。
ちょいワルおやじの真骨頂ですよね。
遅れてきた昭和歌謡と言って欲しいとご本人は仰っているとか。
なるほど、なんとも懐かしい。



次は奥田民生をフィーチャーした東京スカパラダイスオーケストラ。
40代を代表してもらいましょう。
私から見ると、40代ってこういう感じが「きめてるな」と思ったりする。
カラオケ仲間のおばさまたちには私のこの曲はお馴染みだと思う。
音域がけっこうあってたりして歌いやすいのです。



最後のキメテルおやじたちは、30代代表。
ラジオで最初に聞いて、まさしく「ビビィ~」と感じたグループ。
Quasi modeというグループです。
踊れるジャズバンドというのが売りだったはず。
ちょっと笑えるのは、姪の結婚相手に他人のそら似で激似なのが
パーカッションの男性、松岡さん。
なんともにっこりします。

あまりに残酷だったり、私の能力をこえているTIMEの記事に疲れたりすると
このお気楽おやじ軍団の音楽を聴いてまたリフレッシュしています。

こんなことやってないで、もっとリスニングせえよ、という雑音は
聞こえないふりしましょう~♪

Treasure Islands by Nicholas Shaxson

2012-03-24 10:17:03 | 翻訳
副題が、
Tax Havens and the Men Who Stole the World.

カテゴリーが翻訳になっているのは、こんな難解な本が原書では読めないから(汗)。

邦題は、
『タックスヘイブンの闇-世界の富は盗まれている!』

県立図書館には蔵書として入っていないので
県内検索したところ、他館にあったので取り寄せてもらって読んでいます。
ほとんどお勉強のモードで読む羽目になっています。
つまり「一日50ページをタスクとして読む」というような感じ。

翻訳版は、注をのぞいて420ページほど。
これでオリンパスとかいわゆる多国籍企業の租税回避がどうやって行われるのか、
ちょっとはわかるかも。
マジメに税金を払っている人が割りをくうことが実際におこっているとも
シャクソン氏は書いているのだが、どう割りをくうのかわからないのです。

グローバル化したおかげで(せいで?)マネーゲームが巨額の富を産むということ。
それくらいの知識しかわからないのだけど、
一番大切なのは、お金をころがさずに貯蓄したほうがいいという
まさしく日本人的な考え方しか私にはないのです。

ふつうならギリシャのように破綻しかねないほど
借金が膨れ上がっている日本という国がそうならないのは、
一世帯が保有する貯蓄率が高いということだと
新聞の受け売りしか私にはわからない。

1つの国がこぞって富をゲームのように増やすということが
どんどん問題の核心を見えなくしていくような気がします。
やっぱりちょっと知識を得ないとな、と思っています。
3月末までに読了しないと返却締め切りに間に合わないな。
こうやって期限があったほうが、しゃきっと読み終えられていいかも。

昨日は今週号のTIMEを20ページほど読み進めました。
すごい雨だったし、晴耕雨読を地でいくような感じ。
前半のほうの'Tech'では、スマフォのすごいアプリがどんどん市場に出る話。
GPS機能がついたアプリでは、Facebookに登録した友人たちが
いまどこにいるか、一目瞭然に教えてくれるというもの。
これって悪用したら、ストーカー行為につながりませんか??(3/26号、p.20)

Worldでは、戦犯の最上位のリストにUPされているというJoseph Kony(Lord's Resistance Armyのリーダー)
を逮捕する引き金になった幼なじみの3人の男性の活動が紹介されている。

アメリカ国内の世論を動かしたのが、'Invisible Children'というYoutubeにUPされた映像が元だという。
http://youtu.be/FGhXnJMqCsY

まぁ・・・・・。
この記事を読んで気分が晴れ晴れとなった人がいたら驚いてしまう。
こんな書き方をするにはそれなりの理由があるから。
映画'Blood Diamond'(デカプリオ主演)を観たときにも感じた
やるせなさと共通するものがある。
未来のある子どもたちの将来をめちゃくちゃにする権利は誰にもないだろうに。

3.11の大震災のあと、あまりにも悲しいことが多すぎて
シリアの虐殺の記事やら、このアフリカでの信じられない非人道的な行為を知ることが
ちょっと気持ち的に滅入ったりする。
ニュースというのはそういうことを報道するメディアなのだと
分かっていても、だ。

な~んや、そうやったんや「目からウロコ」

2012-03-22 10:41:10 | 英検1級
昨晩の毎水曜日の勤務先での英会話クラス。

相方の男性が年度末で多忙につき、私だけのマン・ツー・マンクラスとなった。
普通なら6000円以上も払わなアカンところなのですが
これが小さな塾が併設している英会話教室の良いところ。
ありがたいことこの上なしです。

彼女に昨晩頼んだのは、前回1月に受けた1級の見直しでした。
リスニングのパートは既にやり終えて、自分なりに「そうやったか」と
納得しましたが、問題は大問3の2の番号36の答えがなぜ「3」になるのか。
<該当部分>
he notes that although Stradivari's European [contemporaries] used wood
that grew during the Maunder Minimum,

何度読み直しても2と3のちがいが判然としない。
だから彼女に妥当性,rationaleとしてなぜ正答が3なのか訊いてみた。
そうすると・・・・。

私のひっかかったワナはたった一語の単語の読みちがえだと判明。
その単語は、
’contemporaries’

ストラディバリウスというバイオリンの名器がなぜ他とちがうのか。
これがこの問題の主題だったのだけど、該当する質問の答えに合うのが
同時期のcontemporaries、つまり他のライバルたちの意味で取らないと
正答の3番を選べないから、というものだった。
そうだったのか、「同時代に生きた他の楽器職人」の意味で
なんと、「他のライバルたち」という捉え方をしないと
3番が選べないのです。

たった一語の訳しちがいでドボンだったとは・・・・。
たかが単語、されど単語というところでした。

でも、こういう見直しを可能にするためには
独学だけではムリだろうとしみじみ思った次第です。
もっと別の、
「あぁぁ~、こんなんでつまづいてるんや!」
と明らかに自分の間違いを客観視してくれる他人がいると思いました。

つまり、自分でやれること、そして別の意見や考え方を教えてくれる他の人、
この両方がいるという事実です。

ジェシカがいてくれるおかげでホント大助かり。
思わず両手で彼女の手を握ってしまいそうになったほど。

「あっ、そうだったのか!」
この言葉が出るようにしないと。
私も講師として夕べの彼女のように、後に続く生徒の皆さんに
的確な指示をしてあげたいと思いました。