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美術館・ギャラリー・撮った写真や好きな絵、そしてひとりごと

ぐるっとパス2018の旅【26】武蔵野市立吉祥寺美術館

2018-05-23 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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ぐるっとパスの有効期限も残りわずかとなってきました。
今週末は少し足をのばして多摩エリアへ。
行ったのはこちら

武蔵野市立吉祥寺美術館〜
コピス吉祥寺という商業施設の7階ワンフロアが美術館になっていました。
美術館というよりは展示ギャラリーという感じでしたが、展示されていた作品数はなかなかで楽しめました!

みたのは、「福田利之展 吉祥寺の森」と、常設展示の浜口陽三、萩原英雄。

温かくて可愛らしい。
手がけた作品は額装品だけでなく、CDジャケットや雑貨などもありました。
スピッツのCDジャケットのデザインをされていたとは!雰囲気合うなぁ。
しかも草野マサムネと同い年だそうで、お二方とも若く見える…年齢不詳です。

陶器みたいにツルツルした作品、油絵でもなさそうだしどうやって作ってるのかと思ったら、下絵に色をつけたあと剥がしたティッシュを貼り付けて、さらに色を重ねてツヤ出しして…となかなか手の込んだ作り方が説明されていました。

印象に残ったのは、今回の企画展に合わせて制作されたふたつの「森」。
「吉祥寺の森 I」2018年
「吉祥寺の森 II」2018年
Iは昼の吉祥寺をイメージした作品、IIは美術館をイメージした作品で夜でした。
美術館のイメージが夜というのが良いなぁ〜
連想したのは、そう、みんなのうた メトロポリタン美術館♪
子供の頃はあれを見ると怖くて怖くて、美術館オソロシイところ…と思っていましたが。
静かで薄暗くて、自分の内側に入っていくのは夜と美術館の共通点かもしれません。

武蔵野市立吉祥寺美術館
「福田利之 吉祥寺の森」
〜2018/5/20 会期終了
300YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【25】東洋文庫ミュージアム

2018-05-20 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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南の島というとリゾート!長期休暇!としか思い浮かべないわたくしですが、東洋文庫ミュージアムでその歴史に少し触れてきました。

平日も19時まで開館してるのがありがたいですねぇ
定時ダッシュで帰ればギリギリ間に合います!
おぉー圧巻なモリソン書庫。
壁一面の本が夢だという旦那に見てもらいたいわ。


企画展「ハワイ日系移民渡航150周年 ハワイと南の島々展」をみました。
南太平洋の島々が、ポリネシア・ミクロネシア・メラネシアの3グループに分類されてるところから初めて知り、それぞれの島の歴史(ほとんどが他国からの侵略や統治を経験)、風土、神話などを資料とともに見ることができました。

行ったことがある場所として、ハワイはザ 観光地の印象が強く、一回行ったらもういいかな という感じ。
パラオは、ホテルの方もツアーガイドの方も温かみのある方が多くて、とても楽しかった記憶。
日本に統治された歴史があり、恨まれていてもおかしくなさそうなのに、なぜか親日国。インフラ整備や教育など、良い面もあったのかもしれないけど不思議です。

旅行に行って風景や食べ物を楽しむのもいいけど、もう少し歴史についても調べてから行ったら印象もそれぞれ変わったかもしれないなぁ。

驚いたのは、パプアニューギニアには800の言語があるということ。方言じゃなく言語の種類でそんなにあるとは。
辞書作りが大変だ…用例採集だけで何人かの人生が終わりそう。

東洋文庫ミュージアム
「ハワイ日系移民渡航150周年 ハワイと南の島々展」
〜2018/5/27まで
900YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【24】松岡美術館

2018-05-20 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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東京都庭園美術館を出て、この日最後の訪問はこちら松岡美術館です。

今回初めて訪れましたが、なぜ今まで来なかったのか激しく後悔!
よい美術館ではないですか!!

みたのは「日本画展 人、動物、自然と「古伊万里 華やぎのうつわ」。
う、、、また器だわ。しかもまた古伊万里。

1Fは館蔵の古代オリエント美術、古代東洋彫刻、現代彫刻から見ました。
エジプトの木棺があるのには驚いた!財をなした実業家の私設美術館のレベルを超えている…
仏像もたくさんありました。イケメン仏像。
ガンダーラ地方の仏像など、日本以外のアジアのものばかり。創立者が、日本の仏像はお好みでなかったようです。
現代彫刻の部屋は、さながらここだけ箱根彫刻の森のよう。
美術館の裏に自然園もあるし、まさにぴったり?

2Fにあがると、企画展ふたつをみることができます。
すみませんが古伊万里に関しては省略。
日本画展では、橋本雅邦がとくに印象にのこりました。
「驟雨図」1902年
にわか雨にいそぐ人の姿が描かれています。
雨は画面斜めに白い線で表現されていて、ポール・セルジェのにわか雨を思い出しました。
雨という自然現象と、それによって動き出す人、にわか雨のときの独特の空気感など、古今東西関係なく絵になるお話がうまれやすいのかもしれないなぁと思いました。

「江山晴靄図」
床の間に展示されていました。
霧でぼやけて、空気に溶けているような木で、山も淡い。
等伯の松林図屏風を連想させるような静かな絵ですが、そんな中にも岩のゴツゴツした激しさがあり、一幅の中に強弱がありました。

「瀑」加藤勝重 1982年
こちらは現代アートですねー
青、紺、紫、緑の世界で、飛沫は発光してるみたい。ひんやりとした印象をうけました。
大きな自然を前にすると自分の無力さを感じる、などとはよく言うことですが、
この絵を前にしたときの気持ちもなぜか無力感と高揚感。
止められない水の激しい流れに無力感を感じつつ、その激しさに高揚してる自分もいる。私にとってはそんな作品でした。

松岡美術館すごく気に入ったので、今後随時チェックしようと思います。

松岡美術館
「日本画展 人、動物、自然」
「古伊万里 華やぎのうつわ」
〜2018/5/20 会期終了
800YEN→ぐるっとパスによりFREE!



ぐるっとパス2018の旅【23】東京都庭園美術館

2018-05-19 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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目黒区美術館を出て、目黒駅方面へ歩きます。
商店街アーケード内にある大陸食堂で、野菜あんかけラーメンと半チャーハンのセットを。く、苦しい…

食後の腹ごなしがてら、ぐるっとパスの旅は続きます。
駅の反対側にある東京都庭園美術館へ。
リニューアル後はじめて来ました。どこが変わったのかしら…あ、エレベーターがついたのですね。
バリアフリーバリアフリー。

ここでは 「アールデコ・リヴァイヴァル! 旧朝香邸物語」で建物内部の見学と、企画展「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」を見ました。

宮家の方々が暮らした邸宅…最近ぐるっとパスの旅で豪邸(旧岩崎邸)を見たせいで、凝っていることはわかるけど地味な印象…とか失礼なこと言ってみる。

なにやら廊下に人が並んでいる…聞くと、人数制限をして公開してるウィンタールームが3Fにあるとのこと。よし行ってみようー

ん??この不思議な部屋は今で言う何部屋なんだろう?
ー温室らしい。たしかに、陽当たり抜群だわ。
そして温室ぽくないこのおしゃれな不思議の国のアリスみたいな床の柄。私ならこの部屋で暮らせる。

フランス絵本の展示も、すばらしい装丁の本がたくさんありました。
展示期間にこどもの日を挟んでいたからなのでしょうか、絵本の企画展が重なりました〜
この日ハシゴした目黒区美術館といい、目に楽しい展示でした!
気に入った絵があったので、めずらしくミュージアムショップでハガキ買っちゃいました。
たぶんダンボの次に有名な象
ぞうのババールから一枚

手前の犬と、奥の牛がテレパシーで会話してるきがする(そういう話ではない)
手前のカタツムリとバッタの縮尺のおかしさ(そこはたぶんどうでもいい)

モーリス・ブテ・ド・モンヴェルの可愛いチビッコ

淡い色合いが気に入りました。
手前の猫さんは何を語っているんだろう。

そしておきまりの休憩タイムwith甘いもの

庭園美術館のいいところは、ケーキが美味しいところだわ〜

東京都庭園美術館
「アール・デコ・リヴァイヴァル!旧朝香宮邸物語」
「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」
〜2018/6/12 900YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【22】目黒区美術館

2018-05-19 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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東京都写真美術館を出て、そのまま歩いて目黒へ向かいます。
とてもいい天気で、20分弱の徒歩で汗をかきながら到着。
こちら目黒区美術館〜

企画展「没後50年 藤田嗣治 本のしごと」を見ました。

藤田嗣治と聞くと、乳白色の美しい裸婦像や可愛らしい猫の絵画を思い浮かべますが、この企画展では、挿絵本での作品や、シャーマンに送った絵手紙をたくさん見ることができました。
本に寄せる絵というと、イラスト的なものをイメージしたけど、展示をみてすごい満足感!
絵と文章の兼ね合いまで考えられてる。
挿絵本ってアートだと思いました。

美術館1階のロビーには、遺品のトランクの展示も。
使い古してステッカーがたくさん貼られたトランクをみて、藤田嗣治/レオナールフジタの、日本→パリ→ニューヨーク→パリを渡り歩いた人生を感じました。

「イマジエ」1927年 ベルナールビュフェ美術館蔵
木版画で、黒地に白いシンプルな線で猫が描かれていました。ただそれだけなのに、おしゃれでかわいい。

「日本昔噺」1923年 東京国立近代美術館、東京富士美術館、目黒区美術館、個人蔵
こちらは一転して、カラフルな作品。
ただ、色は白をたくさん混ぜたパステル調で淡く可愛らしく、外国の絵本っぽい!
シンプルな線は浮世絵みたいで、ごちゃごちゃせず洗練された和を感じました。

「イメージとのたたかい」1941年 東京国立近代美術館、東京富士美術館蔵
別の作品(眠る女性)をいろんな部分で切り取って文章に組み合わせた本。
1,000部ほどの限定本だったらしい…うーんきれいな本〜
絵が淡く溶けて、描かれた女性の肌や髪が文字の上に一体化していました。

「書簡(フランク・シャーマン宛)」1949年 目黒区美術館蔵
藤田嗣治の写真をみると、神経質そうなとがった印象があって、人付き合いとか無さそうなイメージが勝手にあったんですが、この絵手紙をみていると、シャーマンへの素直な気持ちが伝わってきて、ほっこり。
内容は、自分の報告事項や、日常のささいな出来事、そのとき感じたことや考えてることなど…
おしゃれ絵本の1ページみたいなとても素敵なお手紙でした。

「しがない職業と少ない稼ぎ」1960年 東京国立近代美術館、東京富士美術館蔵
戦後パリに戻り、日本人であることを捨て、やっと落ち着いた生活を手に入れた頃の作品。
さまざまな職人のしごとを、子供の姿に映しています。
職人への尊敬の意がこめられていました。
子供の表情が、少し生意気な感じで奈良美智っぽいぞ!

なかなかに盛りだくさんで満足な企画展でした!

目黒区美術館
「没後50年 藤田嗣治 本のしごとー文字を装う絵の世界ー」
〜2018/6/10 1,000YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【21】東京都写真美術館

2018-05-18 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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ぐるっとパスの有効期限までひと月を切りましたが、まだまだ行ってない美術館・博物館がたーくさんあります。
この日降り立ちましたのは、恵比寿駅〜
東京都写真美術館にやってきました。

企画展「光画と新興写真 モダニズムの日本」が開催中でした。
1930年後の日本で一部流行した新興写真の試みを振り返る展示…
新興写真とは、なんぞや?
よくわからないけど、【光画】という私的な雑誌の存在に惹かれて行ってきました。

定義としては、「写真特有の表現を目指した動向」「ピクトリアリズムとは異なる」など。
うーんよくわからない。
展示室を見回しても、私がイメージする「写真だからこそ捕らえられた瞬間」みたいなものは無くて、どちらかというと街の風景や物や人物を無造作にパチパチ撮ったような作品にみえる。
人物をきちっと撮影したような作品も、特徴的なポーズをとってるとか、独特な背景の中にいるとか、そういうのも無く。
新興写真とは、なんなんでしょう。
謎は深まるばかり。。

そして興味そそられた雑誌【光画】ですが、すごく短いあいだにごく少ない部数を発行しただけの、想像以上に私的な雑誌でした。
○○派と括るのは難しそうなくらい、掲載されているものに共通点は無さそう。
同時代で交流のあった写真家たちのゆるいつながりの中で生まれた雑誌だったのかな。

東京都写真美術館
「光画と新興写真 モダニズムの日本」
〜2018/5/6 会期終了
700YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【20】昭和館

2018-05-17 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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うーん 無料とはいえ、なんだか消化不良のまま渋谷の街へ。
こういうときはお茶するに限る…

マメヒココーヒーで、フルーツサンドとカフェラテを。
雰囲気が渋谷ぽくなくて、神保町にありそうな落ち着いた感じですぐに気に入りました。
フルーツサンドも美味しい〜
と思ったら、近く閉店するとのこと。残念だ。

この日、池袋ー中井ー新宿ー渋谷とチャリで移動して、電動自転車のおかげで足腰は全く問題なかったのだけど、いかんせんお尻が!痛く!
お尻の骨がサドルに当たって痛くてたまらない…だれか座布団もってきて〜

というわけで、あとは自宅方向におとなしく戻ることに。時間に間に合いそうだったので、昭和館に寄りました。
どんな資料や本を読むよりも、実際に使われていた物をみるとわかることがあります。
出征する若者に持たせた千人針や、赴任地からの手紙、ポスターなど…
そういう時代だった、と言ってしまえばそうなのかもしれないけど、戦争に疑問を持ってない(ようにみえる)市井の人々の痕跡がみえて、やるせない気持ちになったのでした。

ここで、この日のぐるっとパスの旅は終了〜
大活躍したのは、こちらの電動自転車でした。また借りてどこか行こうっと。


昭和館
300YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【19】渋谷区立松濤美術館

2018-05-17 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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お腹も満たされ、ぐるっとパスの旅は続きます。
戸栗美術館からほど近い渋谷区立松濤美術館へ。

この日は渋谷区民は無料の日で、たくさんの人がいました。スーパーの袋持ったままの人もいて、街の美術館ですねー

こちらでは、「チャペック兄弟と子どもの世界」展をみました。あまりピンとこなかったけど、ダーシェンカの絵に見覚えがあるぞ!

子供の頃、絵本はけっこう買ってもらった方だと思うけど、チャペック兄弟の作品は…知らなかったな。
ノンタンとかも好きだったけど、私は木を植えた男とか、いわむらかずおの14匹シリーズみたいな絵が好きでした。
馴染みのある人にとっては懐かしくてかわいいのかもしれないけど、個人的にはふーんという感じ。
林芙美子記念館で建物見学→戸栗美術館で伊万里焼→松濤美術館で絵本 ときて、いくら無料とはいえなんだか物足りなくなって来たぞ。。
絵が見たい。。


渋谷区立松濤美術館
「チャペック兄弟と子どもの世界」
〜2018/5/27まで
1,000YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【18】戸栗美術館

2018-05-17 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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林芙美子記念館を出て、チャリでどんぶらこ〜どんぶらこ〜
西新宿を駆け抜けて、南下して向かうは渋谷!
この日ふたつめの目的地、戸栗美術館です。

初めて来ました。
ママチャリでうろうろしているのが怪しいくらい、超高級住宅街。芸能人とか住んでいそうだ。

陶磁器専門の美術館だそう。どうりで来たことがないわけで…
こちらでは企画展「金襴手ー人々を虜にした伊万里焼ー展」をみました。

伊万里焼の中でも豪華絢爛、色彩豊かな観賞用の高級食器である「古伊万里金襴手様式」が70点ほど展示されていました。

これでもか!というくらい隙間なくみっちり描き込まれた色絵にクラクラしました。
すごいことはわかるけど、私にはわからない趣味だわ。


見終わった後、近くのお店でパスタランチにしました。
松濤マル

たっぷりサラダとスープ、パスタ、飲み物がついて1,000円程度でした。大満足〜

戸栗美術館
「金襴手ー人々を虜にした伊万里焼ー展」
〜2018/6/21まで
1,000YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【17】新宿区立林芙美子記念館

2018-05-16 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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ゴールデンウィーク後半のある日、ぐるっとパスの旅はチャリの旅になりました。
1日500円で電動自転車が借りられることを知り、予約。人生二度目の電動自転車〜どこまででも行けそうだ〜!

というわけで日焼け止めベタベタにぬって、新宿区中井にある林芙美子記念館へ。

作家林芙美子のこだわりの家を見ることができます。
広い敷地に純和風の居宅兼仕事場でした。
他の豪邸にあるような、ゲストルームや応接間が一番豪華、といったことはなく。
家族で過ごす暮らしを大切にして、台所や居間などにこだわりと予算を使ったそう。

背が低い方だったのかな、台所のものがどれも低い。私だったら腰が痛くなりそうだ…
台所やお風呂って家の中で日当たりが悪いイメージだけど、窓が大きくて明るい。
風もよく通りそうです。
お庭もきれいで、素敵でした。
木漏れ日が地面にきれいな陰を作って、レースみたいな模様になっていました。


新宿区立林芙美子記念館
150YEN→ぐるっとパスによりFREE!

ぐるっとパス2018の旅【16】たばこと塩の博物館

2018-05-16 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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刀剣美術館で少し厳かな気持ちになったところで、この日最大の徒歩移動〜
両国から本所吾妻橋まで25分歩きます。…うわ びっくりしたー!

置物?!なんでこんなとこに犬?!
寝てました。
途中でどこかコーヒーでも飲もうと思っていたけど、ちょうどいいお店が見つけられなくてひたすら歩く…疲れたー

スカイツリーが大きく見えてきた!
そんなこんなで到着しました たばこと塩の博物館。渋谷にあったのは知ってたけど、いつのまにこんなところに。

口コミですごく評判が良かったので期待。
通常の塩について、たばこについての展示のほかに、「モボ・モガが見たトーキョー 〜モノでたどる日本の生活・文化〜」を見ることができました。

大正〜昭和初期のモダーンでお洒落に全力投球な時代をいろいろなモノで辿ります。
おや、と思ったのは精工舎の腕時計。
たしかに古い印象は拭えないのに、このまん丸で大きな文字盤、シンプルな感じ…ダニエルウェリントンだー!
数年前からやたら見かけるけど、流行は巡るのだなぁと思いました。個人的には、文字盤は小さい方が好き。

展示室を進むと、戦争の時代のモノの展示になっていきます。
色がなくなっていく…
昭和館の展示に比べたら、展示されているのは商品の広告や製品だから、悲惨さや貧しさは薄まっているはずなのに、色のないモノたちが悲しい。

戦後復興時期のさまざまな商品や広告ポスターで、展示は終わり。
30代の私にとっては、「懐かしい」という時代ではなく、歴史の1ページでした。
ただ、江戸東京博物館の最後に1990年代の展示があったように、自分の知ってる時間がそんな「歴史」になるのもきっとあっという間なんだろうな。

この企画展のほか、2Fで塩、3Fでたばこについて常設展示がありました。


かなり盛りだくさんの博物館!
ミュージアムショップのグッズがかわいい。

たばこと塩の博物館
「モボ・モガが見たトーキョー 〜モノでたどる日本の生活・文化〜」〜2018/7/8
100YEN→ぐるっとパスによりFREE!

花鳥礼讃 渡辺省亭・水巴ー父と子、絵画と俳句の共演

2018-05-16 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
GW前の話になりますが、4/29の特別開館で斉田記念館に「花鳥礼讃 渡辺省亭・水巴ー父と子、絵画と俳句の共演」を見に行ってきました。

待ち遠しくしていた企画展。小さな展示室ひとつだけですが、そこそこの人が来てました。
感想としては、、もっと省亭の絵が見たかった〜
俳句や美術世界の展示もあるので仕方ないけど、やや物足りなし。

展示室は、入口入って右半分に省亭の絵画、中央のケースには『省亭花鳥画譜』や『美術世界』などの出版物、左半分に息子 水巴の俳句の展示となっていました。

省亭の静かな絵と、その絵の世界を俳句にしたような水巴の作品がまさしく「共演」していました〜

今回展示されている絵をみてあらためて思ったのは、
・省亭はやたら上手い
ということと、
・省亭さん、結構お茶目なんでは
ということ。
あんな狭い一幅の中で、写真みたいに丹念に描くところと軽く描くところ、カメラのピントを合わせるように引き立っているところとぼんやりしているところ…強弱があるのがすごいと思う。
これ以上描いてあるとしつこいけど、これより少ないと物足りなくなる、、その絶妙なバランスに存在してる気がする。
私は細かな技法などはわからないけど、いろんな技術を高度に使い分けた上で、余裕がある印象を受ける。
きっと省亭にとって上手いのは当たり前で、そんな技術の披露よりも、季節の空気感とか鳥や花の変化を描きとめたかったのではないかなー

あと、省亭の絵に出てくる生き物は、中に人間が入ってる もしくは 人間がリモコンで操ってるような気がする。笑
なんとも言えない格好で描かれている気がします。
一つの作品の中で、前向き・横向き・後ろ向きの鳥がきれいに並んでいたり。鳥の身体の特徴を描きたくてそうしてるのかもしれないけど、パッと見たときに「この出来過ぎたポージング…!」と私は思う。
それとも、パラパラマンガの展開版ということで、時間の経過を描いているとか?うーん
正面向いてる鳥とか、こっちに何か話しかけてきてるようにみえて仕方ない。

ケース内に展示されている「美術世界」は、省亭ワールド満載の雑誌。
先日東京国立博物館でみた「國華」は政治の匂いもする雑誌だけど(だから長く続いているんだろうな)、こちらはZINEみたいな私的で自由でコダワリを詰め込んだ雑誌という感じ。
省亭も編集してて楽しかっただろうなぁと思いながら見ました。


俳句のことはよくわからず、水巴という存在も今回初めて知りました。
省亭の絵を連想させるようなしみじみとした自然の描写が多いことに気付きます。
ただ!明らかに展示室の左半分には人が居ない!
みんな省亭の絵に夢中になっている!!
もれなく、私もそうなのですが。

省亭の絵は前期後期で総入れ替えするようなので、後期にまた行かねば!

あと、省亭が浅草寺観音堂に日参していたことや、浅草小島町に住んでいたことがわかったので、また省亭の足跡をたどる旅に出なくちゃいけないな。ぐるっとパスも使いたいし、、うーん悩ましい。


花鳥礼讃 渡辺省亭・水巴ー父と子、絵画と俳句の共演
前期 〜2018/5/26
後期 2018/6/4〜2018/7/28
*省亭の絵は前期後期で総入れ替え

ぐるっとパス2018の旅【15】刀剣博物館

2018-05-03 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
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これは、東京在住 アラサーOLが、ぐるっとパス2018のチケットを有効期限のその日まで、どれだけ活用できるかという静かなる戦いの記録である。
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江戸東京博物館を出て、ツツジまだ咲いてるかも〜などと思い、旧安田庭園に寄ることにしました。

新緑!青鷺発見!
葉は青々と茂って、ツツジはこの暑さですぐ傷んでしまいそうでした。
さて、次に向かうは刀剣博物館。
旧安田庭園出てすぐです。初めてだー

おお、外観も刀剣っぽい。

こちらではただ今「第63回 重要刀剣等指定展」を見ることができます。
東京国立博物館の刀剣コーナーで見るぐらいしか経験のない私、もちろん知識も全くなく入場…
展示室はひとつだけですが、人が結構いました。
しかも老若男女。カップルや、女子二人連れも。

受付で、『日本刀の基礎知識』というパンフレットをもらえるので刀剣に関する簡単な予備知識はおさらいすることができます。

とは言っても、そこに書いてある地鉄や刃文についての記述が、目の前にある作品ではどうなのか素人にはあんまりわかりません。

隣でみている詳しそうなおじいさんに話しかけて教えてもらいたい気持ちを抑えつつ、部屋を一周。
パンフレットを見直して、もう一度じっとりみながらもう一周。。ぱっと見だと長さ以外そんなに違いがないように見えた刀たちに、違いがみえてきました(本当)!

数年前からの刀剣ブーム、なにがそんなに人を惹きつけるのかなと思ってましたが、この「実は違う」ところを見分けるのが面白いのかな。
シンプルな作品の中に、作者や時代による微妙な違いや、受ける印象の違いがあることを知りました。
あとは、歴史好きな人がはまるのかな。
私はどちらかというと、美術品としての刀剣鑑賞に興味がわきました。

1階には、日本刀を作る伝統技術についての展示もありました。

鉄の塊をカンカン叩いて伸ばして刀にしてるんでしょ、と思っていたけど、複雑で手間のかかる工程がたくさんあることを知りました。
驚いた工程のひとつは、鉄の塊をまるで折り紙でもするみたいに何度も折りたたむ作業をしていること!

ちなみに、日本刀作りに使われるとくに品質の良い鉄の塊は『玉鋼たまはがね』と言うようです。
ここの展示には玉鋼以降の説明だけでしたが、帰ってからちょっと調べたら、玉鋼を作り出す製鉄技術もかなり高度で謎につつまれたものだったよう。奥出雲のいくつかの家系に世襲制で伝わった製鉄技術。。究極の職人仕事ですね。

何度も折りたたんだ玉鋼を切ってから並べて加熱、鍛える。この作業の加減によって、日本刀表面に表れる模様が変わってくるそう。
そしてまた驚いた工程が、玉鋼は芯の部分と外側の部分を別に作って組み合わせているというところ。これによって十分な強度としなやかさが共存するらしい。矛盾する働きの二つが一つの刀に共存するとは不思議。
いま日本刀を切るために使う人はいないから必要ない工程な気もするけど、こういう複雑なところも無くさないのが技術の継承っていうのかな。

そして玉鋼を熱して水に入れる焼き入れによって、刀を丈夫にし切れ味を良くしていく…この作業のときに刃文が現れるそう。
水に入れたらって、それじゃあさっきの展示室で刃文についていろんなコメントがあったけど、けっこう不確かな偶然できた模様について語っていたのか!と驚きました。
名職人だとそれなりに加減できたのかもしれないけど、同じ模様は絶対二度と出ないよなぁ。
そういう人為的なものだけでは説明できない産物が日本刀なんだな、と理解しました。
うーん 奥が深いし、また博物館で日本刀をみるのが楽しみになってきたぞ。

刀剣博物館
『第63回 重要刀剣等指定展』
1,000YEN→ぐるっとパスによりFREE!