原美術館へ、「ハラ ドキュメンツ9 安藤正子 ― おへその庭」を見に行ってきました。
熱さにかまけてよくチェックしていなかったけど、かなりtwitterがにぎわってたので会期終了ぎりぎりに。
展示室に入ると、とても精緻で近づいてみても鉛筆画とは思えない絵。
展示で鉛筆画があるといつもメインの作品のスケッチだったりするけれど、
これはもうひとつの作品 という感じ。
鉛筆画でとくに気になったのは「貝の火」
獣の毛のやわらかく暖かい感じ、鳥の羽のしっとりと堅い感じ、少女の陶器のような肌の感じが丹念に描かれていて見入ってしまう。
ただ、絵から感じるイメージは不可思議な世界。
少女の左腕には謎のボールペン刺青だし、そのモチーフも謎。
あとでタイトルを検索してみたら、宮沢賢治の童話の題名らしい。
うさぎがひょんなことから手に入れた宝石によって、他の動物たちから敬われるようになるが
それを勘違いして驕り、騙され、大切なものをいくつか失う というお話。
教訓的な絵なのかな、とも思うけど、作品を前にすると獣の憂えた横顔の美しさだけに引き込まれます。
企画展のタイトルにもなった「おへその庭」も鉛筆画と油彩画の両方がありました。
この方の描く子供は、ちょっと日本人離れしていてキャラクターのような感じ。
ただ、余白がたくさんあったり、全体的にのっぺりした印象からか、
油彩 とあっても、安藤正子さんの作品はどれも日本画のような印象を受けました。
こののっぺりした印象、なんなんだろうと思ったら、制作方法に秘密があるようで、
絵具を筆や手でたたきのばして、やすりで磨くことを繰り返しているそう。
印刷物のように無機質な表面はこうやって生まれていたんだ。。
また、作品には色とりどりの花がよく登場していました。
これがきれいに咲き誇っているものも、枯れ始めているものも丹念に描かれていて隅々まで見ていたくなります。
「Where Have All the Flowers Gone?」では美しい顔の少年が顔が埋もれるくらいの花飾りをつけてテーブルのこちら側をぼんやり見ています。
テーブルと思うのは、PUMAの手袋つけた右手が花を握って置かれているからだけど、
テーブル自体はまるで宙に浮かんでいるような、画面下1/5に木目の模様があるように感じるほど。
また、少年の背景は真っ白で、花の華やかさと少年のほっぺの染まる色以外は本当にシンプル。
やっぱり日本画ぽいなぁ。いいな。
寡作な画家の貴重な作品に出合えて、感謝!
◆ハラ ドキュメンツ9 安藤正子 ― おへその庭
@原美術館 2012/7/12~8/19 会期終了
熱さにかまけてよくチェックしていなかったけど、かなりtwitterがにぎわってたので会期終了ぎりぎりに。
展示室に入ると、とても精緻で近づいてみても鉛筆画とは思えない絵。
展示で鉛筆画があるといつもメインの作品のスケッチだったりするけれど、
これはもうひとつの作品 という感じ。
鉛筆画でとくに気になったのは「貝の火」
獣の毛のやわらかく暖かい感じ、鳥の羽のしっとりと堅い感じ、少女の陶器のような肌の感じが丹念に描かれていて見入ってしまう。
ただ、絵から感じるイメージは不可思議な世界。
少女の左腕には謎のボールペン刺青だし、そのモチーフも謎。
あとでタイトルを検索してみたら、宮沢賢治の童話の題名らしい。
うさぎがひょんなことから手に入れた宝石によって、他の動物たちから敬われるようになるが
それを勘違いして驕り、騙され、大切なものをいくつか失う というお話。
教訓的な絵なのかな、とも思うけど、作品を前にすると獣の憂えた横顔の美しさだけに引き込まれます。
企画展のタイトルにもなった「おへその庭」も鉛筆画と油彩画の両方がありました。
この方の描く子供は、ちょっと日本人離れしていてキャラクターのような感じ。
ただ、余白がたくさんあったり、全体的にのっぺりした印象からか、
油彩 とあっても、安藤正子さんの作品はどれも日本画のような印象を受けました。
こののっぺりした印象、なんなんだろうと思ったら、制作方法に秘密があるようで、
絵具を筆や手でたたきのばして、やすりで磨くことを繰り返しているそう。
印刷物のように無機質な表面はこうやって生まれていたんだ。。
また、作品には色とりどりの花がよく登場していました。
これがきれいに咲き誇っているものも、枯れ始めているものも丹念に描かれていて隅々まで見ていたくなります。
「Where Have All the Flowers Gone?」では美しい顔の少年が顔が埋もれるくらいの花飾りをつけてテーブルのこちら側をぼんやり見ています。
テーブルと思うのは、PUMAの手袋つけた右手が花を握って置かれているからだけど、
テーブル自体はまるで宙に浮かんでいるような、画面下1/5に木目の模様があるように感じるほど。
また、少年の背景は真っ白で、花の華やかさと少年のほっぺの染まる色以外は本当にシンプル。
やっぱり日本画ぽいなぁ。いいな。
寡作な画家の貴重な作品に出合えて、感謝!
◆ハラ ドキュメンツ9 安藤正子 ― おへその庭
@原美術館 2012/7/12~8/19 会期終了