練馬の『世界』を読む会・11月例会の報告
光が丘図書館の第一会議室で、11月9日午後1時から、いつものようにコーヒーとスイーツ(先月に続いて手作り「羊羹」)をつまみながらの会でした。参加は5名。
最近では最も少ない参加者でしたが、そのかわり自由に脱線して楽しい話し合いになりました。羊羹が好評で、「手作りなの?」という声もあって、来月は黒糖を使って羊羹を作ってくることになりました。
コーヒーと羊羹をつまみながらの最初の話題は、やはりガザ侵攻についてでした。歴史的にさかのぼれば、アウシュビッツのユダヤ人虐殺を頂点とするヨーロッパにおけるユダヤ人差別の諸問題を、第二次大戦後にすべてアラブ世界に丸投げしたことから始まっています。イスラエルの建国は、ユダヤ人と先住するパレスチナ人とが対等平等な関係で実現すべきものでした。ユダヤ人差別が生まれた理由などについても、様々な角度から意見が出されました。
とくに話が集中したのは、甘粕事件で虐殺された「立花宗一」少年について書かれた、「立花宗一少年虐殺をめぐる記憶の再生」(田中伸尚)でした。全員が今まで通り一遍にしか知らなかった事実の奥にあった物語に、息を呑む思いでした。宗一少年自身の無念はもちろんのこと、その両親(とくに母親のあやめ)のその後の、「敵(かたき)を取る覚悟」の激しい人生への変転は、心を揺さぶられるものがありました。来年の墓前祭に行きたいという声も上がりました。
今回も各論稿にこだわらず、自由に発言が飛び出す楽しい話し合いで、4時きっかりに散会。
今月のテーマは
・「維新の会の『中抜き』政治はどこに向かうのか」 丸山真央
・「憲法と社会のデジタル化についての覚書」 宍戸常寿
・「『ヒンドゥー国家』に呑まれたG20」 中溝和弥
・「橘宗一少年虐殺をめぐる記憶の再生」 田中伸尚
でした。
◎ 練馬の『世界』を読む会、12月例会 の予定
●日 時 12月21日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例です。
●場 所 光が丘図書館・第一会議室
●持ち物 雑誌『世界』12月号
○共通テーマ
・「訪問ヘルパーがいなくなる」 小島美里
・「なぜ、海洋放出だったのか」 濱田武士
・「絶望からのメディア論」 南 彰
・「ハマースはなぜイスラエル攻撃に至ったのか」 臼杵 陽
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com
