『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

練馬の『世界』を読む会・5月例会は、8名で。

2024-05-18 19:03:30 | 日記
練馬の『世界』を読む会、5月例会の報告
 
 練馬の『世界』を読む会・5月例会が、5月16日(木)、午後1時から、光が丘図書館第二会議室で、行われました。新しい方を迎えて、8人の参加でした。
 例によってコーヒーにスィーツの美味しい会ですが、羊羹とモロッコ土産のナツメヤシというメニューでした。
 
 今月のテーマは
・高田 剛×青木 理「事件に「飢え」た公安警察と司法の歪み」
・玉城デニー×片山善博「それでも沖縄は声をあげ続ける」  
・後藤 周×平井美津子「「負の歴史」をなぜ教えるか」    
・奥山俊宏「能登半島地震「人命救助の遅れ」は本当に「仕方なかった」のか?」   
の4本でした。
 
 第一テーマ・高田 剛×青木 理「事件に「飢え」た公安警察と司法の歪み」
 日本だけの「人質司法」の長期の拘束は恐ろしい現実だ。三権分立の裁判官の現状は重大問題だ。大川原化工機は、経営基盤のしっかりした会社だったから持ちこたえたが、他の企業だったら、冤罪がまかり通ってしまっただろう。
 第二テーマ・玉城デニー×片山善博「それでも沖縄は声をあげ続ける」
 地方自治と言えるのは沖縄だけではないか。片山氏は、一貫して地方自治の確立のための連載をしてくれている。政府の地方に対して、行政の市民に対しての「対話」能力の貧しさはひどいものだ。改善どころか、補充的自治権の導入という地方自治法の改正案という改悪が進められようとしている。
 第三テーマ・後藤 周×平井美津子「「負の歴史」をなぜ教えるか」
 優れた授業作りをしている二人に感心するが、先生が無意味な業務で忙しすぎて、授業研究が深められない。希望が見えず、教師不足という窮地を迎えている。
 ドイツでも、日本でも、歴史修正主義という問題があるが、一次資料に当たっての研究が大切だ。日本では、戦争の被害を中心に教えられているが、加害の歴史を教えることが課題だ。
 第四テーマ・奥山俊宏「能登半島地震「人命救助の遅れ」は本当に「仕方なかった」のか?」
 自衛隊の派遣が遅れて、不十分だったのには、被害を小さいものに見せたいということがあったのでは。政府の過疎地を見棄てる姿勢が見えている。
 どのテーマでも、マスコミは大切なことを伝えていないことが共通していることが確認されました。『世界』で学ぶことは、大切だ、と。話し合われました。
 
◎ 練馬の『世界』を読む会、6月例会 の予定
 ●日 時 6月20日(木) 午後1時~4時
 ※ 第三木曜日が定例です。
 ●場 所 光が丘図書館・第一会議室
 ●持ち物 雑誌『世界』6月号
 ○共通テーマ
 ・「「セキュリティ・クライアランス」制度の何が問題か」 髙山佳奈子
 ・「存立危機事態の存立可能性」    長谷部恭男
 ・「「紅麹」サプリ事件の深層」     神里達博
 ・「介護報酬引き下げで、訪問介護サービスはどうなる?」中澤まゆみ
 ● 連絡先 須山  suyaman50@gmail.com
 
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富岡の『世界』を読む会・5月例会は、5名で。

2024-05-18 13:37:20 | 日記
富岡の『世界』を読む会・5月例会の報告
(郡山さんから)
 
 富岡『世界』を読む会・5月例会は、5月17日(金)14.00-16.00時、吉井町西部コミュニティセンターにて5人の参加で開催された。
 テーマは、
Ⅰ.沖縄関係記事
①玉城デニー×片山善博「それでも沖縄は声をあげ続ける」
➁親川志奈子「沖縄から先住民族の権利を求めて」(以上5月号)
➂阿部藹「なぜ沖縄は国連に訴えるのか」(4月号)、
Ⅱ.後藤周×平井美津子「「負の歴史」をなぜ教えるのか」
  だった。
 
Ⅰ.沖縄関係の対談・論考について
 現在国会では、地方自治法改正案が議論されている。国から地方への「指示権」を与えるというもの。拒否すると違法という強い権限だ。すでに沖縄では、国と地方が対等協力の関係という建前を崩し、国は辺野古基地建設にともなう埋め立て工事を強行している。玉城知事は、これは沖縄への構造的差別だ、と訴える。この訴えを司法も本土のメディアも取り上げない。沖縄の県と市民団体とは、国連の場で自分たちの訴え聴いてもらおうと行動している。しかし、これで展望が開かれているわけではない。玉城知事は対談の最後に、世界に広がるウチナーネットワークとともに、沖縄をアジア・太平洋地域の平和の島として沖縄の地方自治を展開していきたい、と決意を述べた。
 沖縄の人びとを先住民族とする、という親川論考については、異論が出された。沖縄への構造差別はむしろ、「琉球処分」からつづく日本の植民地主義の問題ではないか。一方、国連の「先住民族の権利宣言」にある①自己決定権 ➁平和的生存権 ➂言語・歴史の継承権 ④土地・資源の所有権 ⑤有害物質廃棄・軍事行動による生存権は、①—⑤全項目が沖縄で失われている権利であり、沖縄はまさに、権利喪失の危機にある「先住民族」となる。
 
Ⅱ.「「負の歴史」をなぜ教えるか」について
 対談は、「なぜ教えるか」よりも「どのように教えるか」を、対談者の実践を通して丁寧に追っている。感情でもなくプロパガンダでもなく、エビデンスを重視して生徒たちに考えさせる。対談の趣旨からいって、「負の歴史」と決めつけるのではなく、「加害の歴史」「虐殺の歴史」と史実をそのまま表現すべき、との意見があった。歴史修正主義者たちからの妨害のなか、二人の中学校教師の並々ならぬ歴史研究と教育実践の努力に、一同賞賛の言葉をあげた。
 
Ⅲ.富岡『世界』を読む会・6月例会の案内
 1.月日・場所:6月20日(木)14.00−16.00時、
  吉井町西部コミュニティセンター和室(1F)、
 2.テーマ:
  ①神里達博『「紅麹」サプリ事件の深層』
  ➁渡邉琢『「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件』(前編・後編) 
  ③星浩『滅びゆく日本、再生への道』(できればバックナンバー含め第1回~第8回)
 
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東久留米の『世界』を読む会・昼の部・5月例会は、6名で。

2024-05-16 11:52:21 | 日記
東久留米の『世界』昼の部、5月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・昼の部、5月例会は、5月15日(水)、午後4時から生涯学習センター集会学習室3で、6名の参加で行われました。
 
■ 今月のテーマは
 ・田中輝美×永岡里菜「人口減少時代の課題がひらく未来」 
 ・蓮池 薫「「拉致問題」風化に抗して 第9回」
 ・阿部小涼「反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗」
でした。
 
 第一テーマ、田中輝美×永岡里菜「人口減少時代の課題がひらく未来」
  「関係人口」という捉え方は面白い。震災以降に、南三陸町と繋がりを持った人がいたりすることがある。都会で個人がバラバラになって失っている繋がり、個別的な解決を必要とする課題とそれに応じる、顔と顔が接する共生へのニーズが魅力になっている。東久留米にも柳窪小麦についてのボランティア活動が行われている。
 第二テーマ、蓮池 薫「「拉致問題」風化に抗して 第9回」
 北朝鮮の国民の置かれている窮状には、心が痛む。一時「統一」の対象としていた韓国への態度が、今は「敵」だとして、状況は悪化している。日本以外の拉致被害者については、北朝鮮に強い対応をしているのではないか。
 第三テーマ、阿部小涼「反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗」
 文章に説得力がなく、読み返したが伝わらない。筆者自身が、内容を未消化ではないか、と感じる。
 などの、意見が交わされました。
 
■5月号のその他のお勧め
 ・小泉 「いまさら「アメリカの民主主義」を? 「変わらないアメリカ」を?」
                        石神圭子
 ・須山 「ガザ攻撃はシオニズムに一貫した民族浄化政策である」
                        早尾貴紀
     「「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件」                         渡邉 琢
     「「負の歴史」をなぜ教えるか」 後藤 周×平井美津子
   「能登半島地震 「人命救助の遅れ」は本当に「仕方なかった」のか?」
                     奥山俊宏
   でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)6月例会のお知らせ
 ●日 時 6月19日(水) 午後4時
 ●場 所 生涯学習センター・集会学習室5
 ●持ち物 雑誌『世界』6月号
 ○共通テーマ
 ・「「国のかたち」の一方的な変更は許されない」 
                 青井未帆×石井 暁
 ・「デジタル空間に潜む三つのリスク」    水谷瑛嗣郎
・「「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件」渡邉 琢
  (5月号の前編も読んで下さい)
 ※ 第3水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ この他に、zoomでの『世界』を読む会が、第2水曜の、午後7時からで開催されています。参加希望の方は、メールで申し込んで下さい。
 ● 連絡先 須山
              suyaman50@gmail.com
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東久留米の『世界』を読む会・zoom・5月例会は3名で。

2024-05-09 12:18:35 | 日記
東久留米の『世界』zoom・5月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・zoom・5月例会が、5月8日(水)、午後7時から、新しい方を迎えて3名で行われました。
 
■今月のテーマは
 ・「「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件」
                         渡邉 琢
 ・「女性の過労死はなぜ見えないのか」    竹信三恵子
 ・「反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗」   阿部小涼
 ・「「負の歴史」をなぜ教えるか」  後藤 周×平井美津子
  でした。
 
 第一テーマ、渡邉琢「「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件」
 介助士の立場から、対象に対して真摯に向き合った好感の持てる文章だ。安楽死に関するヒーロー的な報道に接していたが、「生命軽視の姿勢」という重大問題がその本質だったのだ。6月号の「後編」で、事件の原因への考察がなされているが、「裁判の中で明らかにされた被告の生い立ちや死生観」という部分が、それに答える部分だろう。さらに「救い」と「殺人」が同居することを「恐ろしい」と感じて、その「恐ろしさ」をナチスの安楽死計画の思想と関連づけながら説明しているのは、深く考えさせられる内容だ。人間とは、生きることに価値を見出そうと努力する、存在である。
 第二テーマ、竹信三恵子「女性の過労死はなぜ見えないのか」
 女性の活躍を進める「男女雇用均等法」が、規制緩和による女性保護の撤廃と引き替えに導入されたことが問題を生んだ。女性の進出が、非正規の増大ということにつながった。女性の過労死を問うことは、男性を含めた従来の労災対策の問題点を改善することにつながる。パソナなどの大手の派遣会社の利益追求が背景にある。
 第三テーマ、阿部小涼「反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗」
 持って回った、思わせぶりな書きぶりで、内容が伝わらない。「日本で反戦や非暴力の思想が空疎な記号に堕した要因は、脱植民地化の失敗に求められることを、朝鮮戦争経験の省察に求める」というのだが、全くそうなっていない。
 第四テーマ、後藤周×平井美津子「「負の歴史」をなぜ教えるか」
 中学の社会科の教師の対談。優れた教育実践の報告だ。「主権者を育てる」教育を追求する授業は、自民党や維新の攻撃にさらされる。非常に抑制的で、芯のある人格者の対談だ。横浜、そして大阪のひどい状態が分かるが、大館市では市が主催して、「花岡事件」の慰霊祭を実施している。
 などと、話し合われました。
 
■5月号のその他のお勧めは
 ・須山 「ガザ攻撃はシオニズムに一貫した民族浄化政策である」
                        早尾貴紀
     「ボナエ・リテラエ 第18回 『光の子と闇の子』
                       森本あんり   
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、6月例会のお知らせ
 ●日 時 6月12日(水) 午後7時
 ●zoomでのオンライン開催
 参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
 ●持ち物 雑誌『世界』6月号
 ○共通テーマ
 ・「慰霊とアート 水俣から考える」小松原織香×小田原のどか
 ・「「セキュリティ・クリアランス」制度の何が問題か」
                        髙山佳奈子
 ・「同盟調整メカニズムと「外国軍隊」」     城野一憲
 ・「徴兵制は混乱するミャンマーに何をもたらすか」中西嘉宏
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
 ● 連絡先 須山
               suyaman50@gmail.com
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