『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

民主主義の為に、教育は放置できない

2015-06-30 14:34:17 | 日記

● 花崎皋平 「戦後の天蓋なき民主主義」を読んで
    『世界』7月号
                                    須山敦行
※ 筆者の論点を追ってみると

◎ もっとも良かった時代は、
  一九四五年から一九五〇年までである。
  日本の政体がもっとも共和制に接近していたと思える時代だった

◎ 共和制 と 相対立するその後の現実
  
  現行の社会秩序は、
  企業や官庁の課す指令-服従の秩序に全面的に浸透されて、
  協議による合意と、その合意にもとづく実行という行動様式から、
  ますます遠ざかりつつある。

◎ 自治によって自由に決定し、行動することを阻む力が強まっている。

◎ その顕著な例が、教育現場である。

  教員が学校経営を、会議をつうじて自主的に決定し、執行することが現在では許されていない。

  教育とは、自分の頭で判断する人間を育てるところだという理念が踏みにじられている。

◎ 来る年毎に政治状況が悪化する

  安倍首相は、
  自分たちは敗戦後一貫して平和の構築に努めてきたというが、
  事実が語るところは、
  保守政権は一貫して、戦争ができる国にもどる、
  つまり交戦権を回復してこそ国家として権威を回復できるのだという政治方針を採ってきたのである。

◎ 戦後日本が旧ナショナリズムを清算できなかった原因の中でも大事なのは、
  日本帝国がアジア諸地域を植民地として支配した植民地宗主国であったという歴史の事実を直視し、
  国民全体に反省をうながす政治教育を行ってこなかったことである。

◎ 高度成長の経済がもたらしたのは、
  欲望ナチュラリズム(藤田省三)への惑溺である


※ 筆者は、共和制と言っているが、要するに、民主主義のことである。
  自由と民主主義である。
  憲法である。
  そして教育である。
  民主主義の教育である。
  共和制を、自由と民主主義を、教育することの重要性である。
  そして、
  自らは、自由と民主主義を学ぶことである。
  そして、その敵は
  企業や官庁の課す指令-服従の秩序である。
  あるいは、
  欲望ナチュラリズムへの惑溺である

  長く学校現場で悶え苦しみ、そして、今は市民として、学校に対して何か出来ないかと又悶える自分であるが、
  教育を取り戻すことは、民主主義の社会のために、決定的に重要な課題である。
  教育は放置できないのだ。学校は放置できないのだ

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「災害をダシにして憲法を改正してはならない」

2015-06-29 19:21:03 | 日記

● 永井幸寿 「『災害をダシにした改憲』は間違いである」を読んで
  『世界』7月号
                                 須山敦行

※ 論旨明快で、分かりやすい。重要な問題を説いていて、勉強になる。こういう文章こそ『世界』にふさわしい。と思う。

※ 近頃、よく使われる用語である『立憲主義』について、前提として、分かりやすく説明してくれている。
  「権力分立は、人間性への深い反省と政治の現実の認識による、いわば『大人の制度』なのである。」
  「人権保障と権力分立を憲法で定めて、国家権力を縛り国民の権利・自由を守ったのが『立憲主義』である。」                            

※ その上で、自民党が必要だとしている「国家緊急権」の創設について、その不用なことと、危険性を説明している。

※ 現憲法にもとづく現状の法律状況が、十分な対応を持っていることを説明している。
  「このように、日本国憲法は、濫用の危険性から国家緊急権は憲法に規定しないが、他方で非常事態への対処の必要性から、平常時から厳重な用件で法律を整備するという立場を取っている。」

  「以上の通り、日本では実質的には災害時の国家緊急権に相当する制度は法律で充分整備されており、これは憲法との関係も充分審議されているのである。」     

※ さらに、災害対策の原則は、「準備していないことはできない」ということであることを、具体的な例示をしながら説得的に説明している。(私が先日釣りにいった、釜石市鵜住居地区の痛ましい経験を紹介している。)

◎ 被災地弁護士会は、災害を理由に国家緊急権を憲法に創設することに反対の旨を発表している。

◎ 被災者が最も言いたいのは、
  「災害をダシにして憲法を改正してはならない」
  ということである。

※ こういう悪知恵を思いつくのも、あさましい人間の頭脳である。
  私たちは、悪知恵の頭脳と闘わなくてはならない。
  私は、その闘いのために勉強している。『世界』を読んでいる。

※ 筆者の舌鋒は鋭い。

  「権力者が災害の現場も知らず、永田町で強大な権力を振るうために、災害対策を口実として憲法を改正することなどとうてい許されるものではない。」

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4名で賑やかに、6月例会行わる。

2015-06-11 22:31:48 | 日記

6月例会、千明さんの初参加で、4名の会になりました。
にぎやかに、和やかに、嬉しい会でした。
『世界』の話題の輪に皆さん、加わってみて下さい。
何かが変わりますよ。

それぞれのお薦めの三点は、以下でした。

● 伊藤亨    ・「安保法制は何を転換させようとしているのか」 青井未帆
         ・「住民投票なくして『辺野古新基地建設』はあり得ない」 木村草太
          ・「女子プロレスラー・小畑千代」 秋山訓子
● 千明一郎 ・「生きて帰ってきた男」 小熊英二
         ・「女子プロレスラー・小畑千代」 秋山訓子
         ・「『戦後』日本の岐路で何をなすべきか」 渡辺治
● 巻和泉   ・「山動く日、来たる」 河合弘之×海渡雄一×鹿島啓一
         ・「『戦後』日本の岐路で何をなすべきか」 渡辺治
         ・「激動する中東と日本のゆくえ」 長沢栄治×栗田禎子×黒木英充
● 須山敦行 ・「日本の歴史認識とアジア外交の未来」 村山富市×河野洋平
         ・「山動く日、来たる」 河合弘之×海渡雄一×鹿島啓一
         ・「NHKの再生はどうすれば可能か」 上村達男


◎ 『世界』を読む会  7
月例会 の 予定

● 日 時 7月8日(水) 午後7時
● 場 所 喫茶アンデス 練馬区豊玉北5-17-9 井上ビル 2F
      電話 03-5999-8291
      練馬駅[A2]から徒歩約0分  
● 持ち物 雑誌『世界』7月号
● 連絡先 須山
      suyaman51@mail.goo.ne.jp

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今月例会も明日に!

2015-06-09 13:58:50 | 日記

主催者?の須山が、釣りの行事の連続で、遊びすぎて、疲れたり、準備不足で心配ですが、
今月の例会も明日に迫りました。
皆さんの参加をお待ちしています。
お勉強して、元気になりましょう。

◎ 『世界』を読む会  6月例会 の 予定

● 日 時 6月10日(水) 午後7時
● 場 所 喫茶アンデス 練馬区豊玉北5-17-9 井上ビル 2F
      電話 03-5999-8291
      練馬駅[A2]から徒歩約0分  
● 持ち物 雑誌『世界』5月号
● 連絡先 須山
      suyaman51@mail.goo.ne.jp

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