月曜から金曜の5日間を勤め上げた時、あーこれはもう無理だ。と思った。
しんど過ぎる。
汁物や、ご飯の入ったジャーを持ち上げたり、
バッカンを運んだり、
隊員さんが、やってはくれるが、
たまたま近くにいない時にわざわざ呼びには行けない。
2週間経ったくらいの時、
無理して一人で持ち上げて、
みそ汁60人前を床にぶち撒けてしまった。
それを見た、柄の悪い三人組は、「あ〜あ〜」とお祭り騒ぎだった。
急いで調理場に降りて、事情を話して謝った。
「かまへんかまへん、すぐ作れる」と言って、調理責任者のKさんは作り直してくれた。
床の味噌汁を流し、具材を拾いながら
もう、私の心は完全に折れてしまい、
1ヶ月後に辞めよう。と決意した。
その日の喫食時間に、
「糧食班班長の○○です。来て貰って助かってます」と一人の隊員さんが話しかけてきた。
その人は、その日もそれ以前も食堂では食べて居なかった。
多分味噌汁ぶちまけ騒ぎを聞いて、気を使って挨拶しに来てくれたのだろう。
その日の担当の隊員さんも、「一人で持たせてすみません」
と謝って来てくれた。
とんでもない、業者側の責任なんだから。
柄の悪い三人組が二人の人を辞めさせた事も、全て糧食班には伝わっていた。
なんか、こんなに気を使って貰って、
もうちょっとだけ頑張ろう‼️
と思った。
1ヶ月は働いてみよう。
味噌汁ぶち撒け事件の日以降、柄の悪い三人組がちょっかいを出して来るようになった。
盛付の位置や量に、ダメ出しをして来るようになった。
それが正しいのか、意地悪で言っているのか判断が出来なかったから、
一応
「ありがとうございます」
と言って、言うことを聞いておいた。
あー、もう辞めよう、
もう一日だけ、頑張ってみよう
その繰り返しだった。
続く。