私は毎日何かに怯えていた。
この生活がいつか終わってしまうのでは無いかと言う不安が、漠然と頭をよぎり心をキューと苦しくさせた。
普通の8歳の女の子が抱える様な悩みでは無かった。
そして恐ろしい事にそれは現実になった。。。
今でも鮮明に思い出す寂しい悲しい場所がある。
1つ目は、陰気な廊下のネズミ色の長椅子に、私はたった一人ポツンと座らせていた。
掃除のおばちゃんが奇妙な顔で私の足元を掃除していた。
もう一つは、海の近くJRの駅のホームで
80歳を超えた曾祖母と
耳の聞こえない祖母と
まだヨチヨチしか歩けない乳母車に乗った弟と、
3年生になる前の私が
夜の9時頃風に吹かれて電車を待っていた。
怖かった。
不安だった。
絶望しか無かった。
今も胸が苦しくなる。
あの時の私に会いに行って大丈夫だよと抱きしめてあげたい。