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SuperDryな一徹の徒然草

自称・アサヒビール・スーパードライのアンバサダー 見たり、聴いたり、触ったり、歩いたり、走ったり。呑む他に暇なしの徒然草

営業は蟻地獄

2010-01-22 18:02:00 | 社会
私の仕事は営業職です。毎月、毎月ノルマを持っています。そのノルマも毎年、積み上げられます。顧客も沢山抱え、仕事量も増えています。気力・体力が有り余っていた若かりし頃と比べ消化能力が落ちてきているのも事実です。

大きな組織の会社であればチームというか歯車に沿ったスキルをこなせば良いのですが、弱小企業ではそうは行きません。全権でなんでもこなせなければ勤まらない事業組織です。時代はデフレスパイラル。価格競争は益々エスカレート。昇給など夢の話の時代です。今までは100件の顧客があればなんとかでしたが、それ以上の顧客数と受注高を実績で上げないと生きていけません。1台100万円もした大型テレビは今では10万以下で買える時代。2、3台売ればよかったものが数十台、数百台売らないとノルマが達成できません。少子化で人口減の日本にどれだけの市場があるのでしょうか?

大手生命保険の売り上げはセールスレディで保てた時代が外資の格安商品で破壊されていました。日本航空も巨大な組織から特化型の道を選択しました。寄らば大樹の影や親方日の丸な事業形態は日本にはもうありません。

私が勤める弱小企業も大手企業も蟻地獄に違いはありません。日本が未来へ生き抜いていくには何が必要で何を最初にしたらよいのかをよく考えるようになりました。欧米では自己責任で健康保険も社会保険もまかなう必要があります。その点では日本は会社に乗りかかりすぎかな。そういえば徳島県が世界的にみて、日本は高度医療技術を持ちながら医療費の安いことに着目。観光を兼ねて徳島医大に海外の患者を誘致する企画を進めているのをニュースで知りました。

どこかで糸口は必ずある。その糸口を懸命に探しています。

本日の読書:1/637冊目 J・ディーヴァ著 12番目のカード 文春文庫


阪神大震災から15年目の日曜日。

2010-01-20 17:41:00 | 社会
1/17は早朝から阪神大震災の行事に参加。帰宅して寒さで凍えた体をコタツで解凍しながら特集の番組を視聴しました。NHKスペシャル、MEGAQUAKE 巨大地震。地震&災害研究は画期的に進歩していました。科学的な視点に徹する番組内容に関心することしきり。そして、ドラマ「その街のこども」これには感涙してしまいました。

ドラマの主人公たちは当時、小学4年生の男の子と中学1年生の女の子だった二人。地震後1年・2年で神戸を離れて東京で暮らし、離れて以来はじめて訪れた神戸の街で、互いの名前も知らないまま、ずっと抱えていた痛みを吐き出して、自分を許す糸口を掴むまでの物語。震災ドラマというと、地震後数日の出来事を題材にすることが多いようです。その後の復興を描くにしても、直後の、助け合いの暖かさをそのまま延長するストーリーになりがち。でも、直後とその後の空気が違うことをしっかり描写していました。

直後の緊急対応の段階では、誰もが他人のために必死になれた。混乱の中で、力が及ばなかったこともありました。それはどうしようもなかった、できなかったこと。それから後の、先が見えない気が遠くなりそうな、復興、立て直しの段階では、やったこと、やらなかったこと、良いことも、悪いことも。瓦礫の底から救いだせなかった命。人手も、重機どころか工具も無く、消火用水すら底をついた状況で、出来ることには限りがありすぎました。でも、失意や孤独の淵で、過労の沼で失われた命は。出来なかったのか、やらなかったのか、見えなかったのか、目を塞いでいたのか。

同じ街に住んでいても、失ったものの大きさの違いによって、生活のそして心の立ち直り速度も違っていました。早く立ち上がりたい人と、立ち上がれない人。忘れたい人と、忘れたくない人。引きずる人を煙たがる人。大人たちは、大人の知恵と経験で、折り合い点を見つけて自身を納得させていただろうと思います。しかし、子ども達は?

若い人たちが、忘れたかのように、忘れたがっているようにも見えるのは、幼い心を痛めつけた、たくさんの理不尽を、整理しきれずにとりあえず封印したかもしれません。15年後の今を、とてもリアルな痛さで切り取り、かつ当時の被災地のざらついた空気を炙り出して見せたドラマに感服。

それでも、当時の空気を知っているからこその共感できるという部分はあると思います。土曜日に関西テレビ(ローカル)が「ザ・ドキュメント」という番組の枠で放送した特集は、復興を目指した住民、それを支援するNPOの関係が、ねじれてしまった事例を取り上げて、かなりハードな内容になっていました。どちらの言い分も痛いほど分かる。ねじれてお互いの心までも千切れてしまう悲劇がそこにありました。この特集番組が関西エリアの地元でしか放映されなかったことのほうが哀しすぎます。

本日の読書:1/635冊目 原 宏一著 「ヤッさん」 双葉社


阪神淡路大震災 1.17の集い。

2010-01-19 17:54:00 | 社会

1/17早朝バイクで三宮東公園へ5時46分黙祷・合掌。記帳を済ませて、献花。暖かい紀州の梅雑炊をいただいて一時帰宅。午後からの震災復興記念公園開園式に参加してきました。

自宅でどんぐりの実から苗木を育て公園に植樹して暑い夏に除草に行き、芝の苗作り、広い公園に芝の植え付けをして開園式を楽しみにしていました。

長田に住んでいた私の同級生のご母堂様が震災で命を落とし、友人も後を追うように1週間後に亡くなりました。15年が過ぎても癒える事のない傷跡です。思い出すとフラッシュバックします。正直、今年は追悼行事への参加を止めよう!と思いましたが目が覚めたら公園に居ました。

↑雪で造られた雪のお地蔵さんがたくさん並んでいました。

本日の読書:1/634冊目 笠井 潔著 人間の消失・小説の変貌 東京創元社


呑みにケーションなら自信がありますが

2010-01-18 17:45:00 | 社会
14日から新番組で長谷川京子主演の就職支援を業務とするドラマが始まりました。劇中のクライアント「どんな人材を求めているか」を聞くとほとんど必ず出てくるのが、「コミュニケーション能力のある人」という言葉。

コミュニケーション能力がゼロの人はいないはずですから、人事・採用担当者が、皆さん、この言葉を口にするってことは、「期待するほどのコミュニケーション能力を持っている求職者は少ない」ということなのでしょうか?

「コミュニケーション能力は求めません」という採用担当者もいます。技術者とか経理財務とかの募集?と思ったら大間違い。「不要派」は、たいてい、営業の募集です。

逆に技術者の募集で「不要」というケースは無いで。これでもって、営業職より技術職の方がコミュニケーション能力を必要とする、という訳ではありません。

営業職経験者(志望者)にはトークに自信を持っている人が多いですが、話術で売るタイプの商品ではない場合、むしろ口下手なタイプが信頼される。

やっぱり技術者と言うのは唯我独尊・傍若無人・自己完結なところがあったりして、あえてコミュニケーション能力を募集要件に挙げてハードルにする。ということであったりします。

ロールプレイングやコーチングでコミュニケーションスキルを向上させますから、大丈夫。という会社もあります。ノウハウや知識で、ある程度、なんとかなるようです。環境や状況に鍛えられておのずと向上します。という職場も、結構あります。

でもやはり、辞める理由の多くに、コミュニケーションの問題があるようです。「私にはこの仕事は向いていない」と感じるのは、抱え込んでしまって助けを求められない状況に陥っている時、であることも多いようです。

コミュニケーション能力は、なかなかに厄介なもののようです。私自身の仕事もコミュニケーション能力がないと、できない仕事です。私が求職者の立場で、「コミュニケーション能力の高い方」と書かれた募集を前にしたら、ちょっと怯むと思います。

求められるコミュニケーションは状況によって違うはずだと思うのです。1回限りの商談と毎日、顔を付き合わせて働くのとではずいぶん違う。仲良く会話が進んだら良いと言うわけでもない。上司と部下なら、円満、穏便でなければ駄目な場合もある。

怒らせる、不安にさせる、というのもテクニックとしては、許容範囲ですが。(私も、口の重い人と商談している時、わざと沈黙状態を放置したりします。我慢比べです)

怒りや苛立ちを感じた時、それを露にするか、笑顔でキツい切り返しを言うか、さりげなく方向転換するかどれかひとつが正解、というわけではないと思います(私は、さりげなく振舞うのが苦手で、笑顔で聞いているふりをすることが多いです。そんなとき、別の人が、巧くさりげなく対応したら、感動してしまいます。)

「コミュニケーション能力がある人」と顧客に言われたとき、それをどんな言葉に置き換えるかで悩みまくってしまいます。コミュニケーションは、難しいのです。呑みにケーションなら自信があるのですが。

本日の読書:1/633冊目 末浦広海著 捜査官 講談社


デフレスパイラルがもたらすものは?

2010-01-15 19:30:00 | 社会
家で使っていた眼鏡を壊わしてしまいました。今時、珍しくガラスレンズで洗面台から落としてしまって割ってしまいました。生活には困らないが、最近、○○円均一!という店も多いし、室内用に安いのを買おう。近いところで店舗を検索。おうち眼鏡の通販サイトがありました。

コンタクトレンズの度数、今持っている眼鏡の幅、左右の黒目の距離(鏡の前で物差しを持って測る)が判れば、注文できるのです。価格は送料込みで3千円ほど。低プライスにびっくり!

眼鏡は(眼鏡フレームは)、かけてみないと似合うかどうか判らないし、フィット感も微妙。大抵は店頭で買うものでした。3千円ならダメでも許せる。返品OK。(通販の基本ですが、フレームに合わせてレンズを削ってしまうのに、返品OKとは。)とりあえず注文してみた。2日で届きました。十分使えます。

室内用眼鏡なら、少々の違和感も許容範囲。コンタクトを常用している人は、使用時間も、短かくて済みます。それにしても、既存の眼鏡店とこのネット販売との差は何なのだろう?店の家賃、光熱費、人件費、広告宣伝費?

専門知識を持つ店員を配した専門店の売り上げが食われ、不振店は撤退することになり、どこのSCにもひとつはある眼鏡屋さんが無くなったりする。日本の物価が高いのは、流通経路が複雑で中間業者が儲けている。それを飛ばして生産者と消費者を結ぶというのは、避けられない流れなのかもしれません。卸売業だけじゃなくて、小売業まで吹き飛ばされそうな社会状況です。

ネット販売がリアル店舗を粉砕し、街には空き店舗が増え、雇用は失われる。小売りというのは人手が必要だから、巨大な雇用装置であるはず。恐ろしい気がする。
地下鉄御堂筋線。梅田駅近くにあるもうすぐ閉店の鞄屋さんへ行きました。このお店いつもまもなく閉店の看板を掲げています。何時、閉店するのだろう。「売り上げの減少もあるけど、ここは家賃が高すぎて。」店長さん。この経済状況で、入居10年以上の店子が流出する家賃はいかほど?と思う。

閉店セールで普段は安くならない商品が2~5割引。お金持ちだったら、このライン全部!というまとめ買いをしてしまいたいが、持ってないサイズを一生懸命、考えて1つ選びました。オマケでさらに値引いてもらいました。

次は難波店で会いましょう!と、約束して店を出たが、5年くらい、鞄を買う必要はない。(歳末抽選会の券も沢山もらって、30回は回しました。当り!は一個も出ません。お菓子を30個も渡されるのだろうかと思ったら点数加算式で、景品リストから3千点分組み合わせて選んで、ということだったので、折りたたみ傘を頂きました。)
欲しいものを安く手に入れたものの、居心地悪く不安な気分になってしまいます。

本日の読書:1/630冊目 加藤周一著 加藤周一自選集1 岩波書店