綾部グンゼで開催されてたアンネフランク展に行ってきた。
ナチスドイツによるユダヤ人隔離政策に始まる一連のユダヤ人虐殺の記録やアンネ一家の隠れ家の模型などどの展示物があった。人類の歴史上稀有な人種差別政策であるだけにどの展示物も見過ごすことのできないものばかりであった。
右上がアンネ姉妹の部屋。わずか3畳あるかないかの小さな部屋だった。
アウシュビッツ収容所のゲートの模型。「働けば自由になれる」と書いてある。
会場の一角に杉原千畝の記事があった。彼は外交官という立場を超えて、多くのユダヤ人が脱出するためのビザを発行した。それによって6000人以上のユダヤ人が救われた。帰国後の彼の生活は決して恵まれたものではなかった。ほとんどの日本人は彼の人道的行為を知らなかったが、戦後彼を探し当てたユダヤ人と杉原家との交流が始まった。もっと多くの人に彼のことを知ってほしい。ユダヤ人を助けたドイツ人オスカーシンドラーとともに。
昨年11月94歳で他界した父も華中、台湾と2度の出征をしている。平素は声を荒げることなどただの一度もなかった父だが、戦争時代のアルバムを見ると、「今日は○○が帰ってこなかった。明日は仇打ちだ」というようなメモが写真の横にあった。
戦争は人格を変える。しかし、花をイメージしながら銃を撃つ兵士はいないだろう。戦場のあちこちに1輪でも多くのアンネのバラが咲くことを願っている。
アンネの父オットーフランクさんの言葉に、「ただ同情するだけでなく、平和をつくりだすために何かをする人になってください」
私はアンネのバラを増やしていきたい。