カンブリア紀に生息していた古生物。エビに似ているが現代に子孫は残っていない。
霊魂を有していたが、その進化度は魚類よりも低い。動くことはできるが、痛いということはわからない。
当時の最強捕食者と考えられているが、そうではなかった。この時代の生物は、乱雑に存在し、生態ピラミッドなどの秩序的なものはできていなかった。捕食者はいつでも被捕食者になり、被捕食者も容易に捕食者になりえた。恐怖などは存在しなかった。ゆえに逃げるということも、あまりしなかった。
生命は、他者を襲うということしか、ほとんどできなかった。
外界の認識も、他者の認識もほとんどなく、信号を感じたら何かがはじけるという感じだった。まだ生命は機械仕掛けのようだった。
セックスも存在しなかった。生物はほとんど自己増殖で増えた。それは原始的なエゴの増殖でもあった。