大相撲

大相撲についての想い

懸念

2006-03-05 21:05:42 | Weblog
栃東は順調な仕上がりという報道が多いように思う。特に印象的なのは、受け答えを読んでいても力がいい感じで抜けて心にゆとりをもってやっているように感じられること。慢心も気負いもないように思われ、先場所以上になるかどうかわからないにしても先場所の出来から大きく崩れることだけはないように思う。この人の悪い癖の、序盤で崩れたり、仮に取りこぼしてもそれでペースを乱したりすることはなく終盤を迎えてくれそうな気がする。こういうのが一皮むけた、ということか。しかし、心配な事が一つあって、いつものように部屋での稽古が中心なこと。この部屋は大関以外は関取がおらず、栃東を本気にするような稽古相手がいないのではないかということが心配。もちろん、玉ノ井部屋には岩木山あたりは出稽古に来ているようでopportunisticには相手がいるとしても果たしてそれで十分か。春日野部屋あたりには栃東も出稽古しているようだが、そうすると相手は栃乃花、栃栄、栃乃洋、春日錦とかいったあたりなわけだが、それも本当に高いレベルの優勝がマストの人にとって十分なのか。本割で栃東が楽に勝てなそうな相手といえば、横綱を挙げるまでもなく、琴欧州・白鵬あたりの懐深い系...これに調子がよければ旭天鵬なども入るのか。突っ張りがあって栃東を中に入れてくれない系...先場所の雅山など。対戦成績が良くなく苦手にしている系...琴光喜や、調子のいいときの魁皇。こういう相手に勝っていかなければいけないことを考えると、栃乃洋も力が落ちており、栃東にとっての切磋琢磨になっている出稽古といえるのか。岩木山と稽古しているというのは「突っ張り系」対策にはなっていると思うけれど、特に懐深い系への対策が心配。琴欧州が膝を痛めたということでやや栃東の分はよくなるだろうけれど、このところノッている露鵬なんかもがっぶり組まれると侮れない。白鵬にも先場所は勝つには勝ったけれど、白鵬がぎりぎり死に体になるのが早かったけれど栃東の足の甲の方が先に土俵に着くきわどい相撲だったということも記憶にまだ鮮明だし(栃東の側からみれば、自然体でとれば横綱が一番やりやすかったりして。)。何よりも重要なポイントは、はっきり言って場所前は栃東に対しては多くの上位陣がノーケアだったはずだが今場所はそうはいかないはずなので、何か先場所以上の要素がないと先場所並みの成績はハードルが高くなるのではないか。まあ、そういうことがわからない人ではないはずで、それでも自分のペースを保っていることが偉いといえば偉い。よけいな懸念といえばそれまでなのだけれど、ついつい活躍してもらいたくって老婆心が出てきちゃってこういうことが最近頭の中から離れない。まあこれから場所に向けて万全に仕上げていってください、