時のうてなに立ちて風を感ず。

To the happy few (Henri Beyle)

理念としての民主主義と現実の制度としての民主主義について。(2)

2016年06月10日 | 民主主義
民主主義思想の基本理念に国民主権があります。主権在民という言葉のほ
うがわかりやすくて良いと思うのですが。それはともかく、すべての国民
に主権があるという考え方であり、君主制のような、一部の者だけに主権
があるという考え方とは対極に位置するものです。君主制の場合、主権は
君主個人に集中しているので理念としての君主制と実体としての君主制は
同様なものとして理解できます。主権者である君主は、統治する者として
君臨し、国民は支配されるものとして治められることになります。これに
対して民主主義では、国民すべてに主権があるので、統治するものと統治
されるものが同じ国民になります。つまり、国民が国民自身を統治するの
です。平たく言えば親に躾けてもらうのではなく、自分自身を律するとい
うようなものと考えることもできるのではないでしょうか。


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