時のうてなに立ちて風を感ず。

To the happy few (Henri Beyle)

日本の主権はどこ行った?

2022年05月31日 | 考察メモ

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その昔、キッシンジャーは「日本とはうまくいっている」(大意) と言ったそうです。これは、米国の支配層にとっては実にその通りでありましょう。国民にはそうと感じさせずにコントロールできる状態は今も続いていますが、米国にとっては大変都合の良い事でまったくうまくいっているのでしょう。

下記のTwitter記事に飛びます

みんな知っていることだけど、アメリカの高官が公表したということは興味深い。

元国防副次官補のエルドリッジ・コルビー氏は、著書『Strategy of denial』の中で、日本はアメリカの支配下にあり、「独立した政策を求めても (米国の意に反する政策は *訳者付加)[中略]不可能である」と書いている。

 

上記ツイートで Arnaud Bertrend氏の言うように、日本が米国に支配されているのは知られている事ではあるが、そのことを隠しもしなくなったということはそれだけ支配がゆるぎないものになったと云う事なのでしょう。

これで民主主義の国でございます、なんてよくも言えると呆れてしまいます。他所の国に支配された民主主義国なんて成り立ちません。

主権はいったいどこにあるのでしょう。

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Shrinika Sambalpuri Folk dance

インドのサンバルプリ地方の民族舞踊(ブラジルのサンバとは違います)

Shrinika さんはOdissiというインドの古典舞踊の踊り手で、修練のたまものかこの民族舞踊でもキレのある魅せる踊りを舞っています。

観ていてとても楽しくなる踊りに感謝を!

 

 


経済は30年教育は50年‼

2022年05月27日 | 考察メモ

 

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日本の経済はこの30年凋落するばかりですが、教育はこの50年で民主主義のあるべき教育から遠ざかり続けています。

今から50年ほど前に『浅間山荘事件』として知られる出来事がありました。1960年頃から1970年頃にかけて活発になった『学生運動』の一部の過激派が、派閥抗争などで殺人事件を引き起こし、浅間山荘に立てこもった事件です。

ここでその事件の詳細には触れませんが、注目するのはこの過激派と機動隊の攻防をいくつものテレビ局が朝から晩まで実況中継で放送したということです。極めて高い視聴率だったことにより非常に多くの人々が事件を知って大きな衝撃を受けたのです。

この事件をきっかけにして学生の政治活動に対するイメージは大変悪くなり、生活が豊かになってきたこととも相まって学生は政治から遠ざかってしまいます。

今にして思えば、これは一種のショックドクトリンだったのではないかと思えてならないのです。もしもそうであるならば、そこには当時社会や政治に関心を持っている多くの学生や一般の人々の存在について、これを排除したいと考えていた人々の意志が働いていたのではないのかと推測することも可能であろうと思います。

どんな集団なのかは分かりませんが、放送局を動かして多くの人々に衝撃をもたらして、政治運動や政治そのものへの関心を薄くしただけではなく、話すこともタブーとするような忌避感まで醸成しています。

もちろん、推測なのでエビデンスもありませんし何の証拠もありません。しかし、結果として支配層にとって非常に都合の良い状況が生じたことは紛れもない事実です。

そして、この頃から文部省(当時)の教育現場に対する攻勢が強まったのもまた確かなことであろうと思います。

 

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Yugmadwanda Pallavi by Shrinika


メディアのケーススタディー

2022年05月24日 | 民主主義

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メディアは、社会の姿を主権者である国民に正しく伝えるということが、民主主義の社会を成り立たせるための重要な要件になっているはずです。

しかし、民主主義社会と自認している日本を含めた西側と言われている国々の主流メディアは、あたかも戦時中であるかのような(まあ、ウクライナは正に戦時中なのですが)記事があふれている状況になっています。

そこで、特にこれから社会に出て行く方にお勧めしたいのが、メディアの事例研究なのです。今、フェイクも誤誘導などの記事はいくらでも見つけられます。

記事の内容の真偽を追求することも大切ですが、メディアそのものを知ることが今特に必要なことなのではないかと考えます。メディアをブラックボックスとして、なぜフェイク記事を創るのか、なぜ実際の現実とは逆のことを記事にするのか。そして、そこにどのような力が働いているのか推測することは今の西側のメディアがどのようなもので、どのような役割を果たしているのかを知る手掛かりとなるでしょう。もちろん、すべてが解るというような事は無いでしょうが。

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Vika Starikova – Три желания


コマ送りのサブリミナル

2022年05月23日 | 考察メモ

この記事の動画はサブリミナルとは無関係です。

Cuba Feliz - Lagrimas Negras

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日本にはロシア(旧ソ連)、中国、北朝鮮に対して負のイメージを持っている人が多いよう感じています。

そう言っている私自身にも、偏見とも言うべき感情が確かにあったことに気づいた時には、大変驚いたのです。私にはそれらの国々に行ったこともないし親しい友人もいません。いったいどこからその偏見はもたらされたのでしょうか。

一つには、子供時代の身近にいた人々の言動があげられると思います。この無意識のうちに取り込んだ偏見は自分では気づきにくいようです。

そしてもう一つは、メディアからもたらされるものです。例えば、北朝鮮についての記事がしばしば目につきます。短い見出しでも、ほとんどが負の印象をもたらしているように思います。記事をクリックして読まなくても、サブリミナル効果のように私たちに刷り込まれてしまうでしょう。

無意識のうちに刷り込まれてしまうのを防ぐには、明示的に意識する必要があります。偏見の上に築き上げた認識は地上の真実に至ることはないのです。

 

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Sonalika and Shrinika Duet Saveri Pallavi

 

 

 


民主主義の2つの柱

2022年05月05日 | 民主主義

https://twitter.com/queeralamode

左側はイラク侵攻の時のブッシュ大統領

右側はウクライナ侵攻の時のプーチン大統領

『エコノミスト誌』の2つの画像を比べれば

エコノミスト誌の編集者が読者に

どのような印象を持ってほしいのか

一目瞭然ですね。

 

メディアは視聴者や読者にアピールするために、感覚や感情に働きかけることがよくあります。

しかし、私たち視聴者や読者にとっては注意する必要があります。上記の画像もその一例ですが、論理的に思考して分析したり価値判断したりする前に、同情や嫌悪感などの感情的な反応を惹起して思考を特定の方向に誘導されてしまうかもしれないのです。

全体の中での位置付けや背景を語らずに、感情に訴えるだけの記事は特に注意深く受け止めることが必要だと思います。

 

さて、今回もまたしつこく民主主義の話をします。民主主義は法や制度などの仕組みやかたちだけでは不十分で、運用がとても大切であることは以前のエントリーで書きましたが、民主主義の運用の二つの柱について考えてみましょう。

二つの柱と云うより車の両輪と表現した方が分かりやすいかも知れませんね。民主主義の本質は、主権者である国民の意思が政治に正しくフィードバックされることにあります。そのために必要なものが、主権者である国民が正しく判断するための能力を培う教育と、世の中の情報を正しく主権者である国民に伝えるための正常なメディアなのです。この二つのどちらが欠けてもまともな民主主義は成り立ちません。

現実の社会に目を向けると、今のメディアの在り様は上記の理想に照らしてみれば、その役割を果たしているとはとても言えない現状が目の前にころがっているのです。

正しい情報を入手できることはとても大切で、民主主義ということだけではなく自分や家族や友人の命を守ることにもなるのです。行政が国民の命を守る役割をしっかり果たしているとは、とても言えない今の日本社会の状況では特に重要になっているのではないでしょうか。コロナ然り、ワクチン然り。ウクライナの紛争でもロシアに対する制裁措置一つとっても、非友好国と認定された日本は光熱費などの値上げが予想されます。また、ロシアやウクライナは小麦の輸出国であり、ロシアは肥料の輸出国でもあります。混乱の状況によっては食糧不足になる可能性もあり得ます。食料の多くを輸入に頼っている日本にとっては好ましくない状況になるかもしれません。

世界の状況を冷静に分析し、日本の国民の国益を守るために行動するまともな政治家が出てくることを願うばかりです。

 

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