冷たい雨が降っています。
写真は、
きのうスマホで写した庭のハナミズキ。
やって来る鳥の数が多いなぁ?と
見上げると、もう実が真っ赤になっていて。
葉っぱも少し色づいてきました。
小路を挟んで
金木犀の反対側に植わっていて、
タイミングが合うと素敵な共演になるのだけれど
この雨で金木犀がだいぶ散ってしまいそう。
この木々のしたを抜けて
きのう、苔を探しに
見晴らし台のある崖のしたへ向かった。
しばらく雨の予報なので
苔玉を作ろうかなーっと思い立って。
そうしたら、
お目当ての這苔(ハイゴケ)の上に
栗が落ちていた。
秋晴のひかりとなりて楽しくも実りに入らむ栗も胡桃も
——斎藤茂吉
秋の歓び、
みたいなものが歌全体から感じられて
好きな短歌です。
秋晴れの空、
運動会のおにぎり、
豊かに実る栗や胡桃、
美しい紅葉、
落葉の乾いた匂い、
分かち合う家族。
文字になっていなくても、
そういういろんな秋の歓びが
すべて、
ひとつになって溢れてくるような感じ。
「楽しくも」とか
「栗も胡桃も 」とか
リズムも良くて楽し気で、わくわく感があって
明るい気持ちになる。
きのうの秋晴れの空のした
ごろごろ転がっている栗を見つけたら、
秋の訪れに心を弾ませる斎藤茂吉の気分が
軽やかに伝わってきた。
*
それで、
落ちていた栗というのは、
夏のはじめに
まだ青い栗の毬(イガ)について書いたけど
その青栗が実って落ちていたのです。
栗は大好きだし
もう栗の季節なのに、
食べたいとか拾いに行かなきゃとか
まったく思いつかなかった。
へんなの。
...まあともかく、そーいうわけで急遽、栗拾い。
栗の実の輝きって
なんともいえない魅力があると思う。
不揃いの栗。
そのてかてかした輝き。
なんてきれいなんだろう…!
同じように、どんぐりの輝きにも心躍る。
実りの秋、ですね。
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