亮のブログ

もと電電公社退職退職の老人です。スポーツ、社会問題など気のむいた記事を自由に載せます。

新聞の勧誘

2008-07-22 09:54:41 | Weblog


 
新聞の勧誘について 

 



最近は考えられない事件が頻発する。中学2年生の女生徒が父親に少し注意されたからといって、父親をナイフで刺し殺したり、水曜日になると近所の猫を捕まえ、猫の毛を持ち上げ鋏で切ったり、さてはまた同棲していた愛人らしき男を殺し、その遺体を小象の死骸だといって近所の男に埋めてもらったり、よくもこのような異常な事件が次ぎから次へと起こるものだと呆れ帰る。

 昨日の新聞の勧誘員も、異常な世相を反映して私の家へやって来た。午後7時過ぎだったと思うが朝日新聞の勧誘員と名乗り、最近、朝日から中日に変更した私をターゲットとして勧誘に来たのである。私は生まれてこの方、父が朝日を購読していたので、朝日新聞オンリーで過ごして来た。

 現在の私の年齢からすれば約80年余の期間、私は朝日以外の新聞は我が家では見たこともない。それほど朝日新聞に親しんで来たのである。それが同敷地内に息子一家が新居を建て移り住んでから、不思議な現象に出くわしたのである。息子の家は此処へ引っ越してくるまで、中日新聞だったが、朝日新聞に乗り換えると年間五千円ばかりの商品券が貰えるという。

 たまたま、領収書を届けに来た朝日の女性事務員に、中日のサービス振りを説明し、朝日も何か考えてくれるのか? と訊ねてみた。私の家は新聞代を銀行振り込みにしているので、一番手数の掛からない客だから朝日にとっては有り難いはずである。ところが女性事務員は、うっかりと「そんな事をしていては経営が成り立たない」と言ったものである。

 この一言が私の頭にカチンと突き刺さった。それが事実であるとしても、言うにことかいて客を相手に言うべき言葉ではない。この会話は販売店内で語るべきことで、もっとも手数の掛からない客に言うべき言葉ではないはずである。その日は忙しくて私の気持ちも穏やかではなかつたが、「そうか、私のような読者は経営の成り立たない客なのか、それなら朝日は止める、今月一杯で他社の新聞に変わるから、そのつもりでいてくれ・・・」と  
啖呵を切った。

 ものの二十分もしないうちに、販売店の店長が飛んできて平謝りで継続して欲しいと申し出てきた。私は店長に、女店員がウッカリと店員同士で言うべき言葉を客に述べた非礼をとがめ、ともかく他社に乗り換えるので承知ありたい旨を宣言した。

 本当か嘘か知らないが、今夜来た朝日の勧誘員は、「お宅は長年にわたり朝日を購読してくれました。これほどの上客が何故突然止めたのか話しを伺って来いという本社からの命令ですので、来年は是非とも朝日を購読願いたい」との申し出でであった。

 来年は来年だ、その時に考えるからと言っても、来年の予約をしてくれないと私の立つ瀬がない。とのことで頑張るので、とうとう契約書に調印してしまった。丁度風呂へはいる直前だったのでランニングとパンツのみの格好だったから、根負けしたのである。

 天下の朝日新聞社が、一読者にこのようなアクションを起こすはずがないとは思ったが、ともかく、新聞勧誘の世界も厳しくなったものである。そして、6千円分の商品券を置いていった。「こんなものは要らぬ」と幾度も断ったが、受け取らぬと帰らぬので仕方なく受けた次第である。昔のようにゆったりした社会は、もう日本には返って来ないだろう。