タイに旅行をして気をつけなければならないことの2大タブーのひとつが、女性は僧侶に触れてはならない、です。たとえ外国人であっても、僧侶の体はもちろん、黄色やオレンジ色(たまに小豆色も)の袈裟に触れることさえ許されません。これは僧侶に課せられている227(!)の戒律のうちの上位にあるものなので、僧侶の方でも、女性を見かけると避けるようにはしているようですが、社会的に僧侶は最も尊敬される存在なので、女性の在家者(旅行者)が立ち止まったり、近くに座ることになりそうなときは場所を移ったりするほうが正しいようです。
もうひとつは、頭部は神聖なので触れてはならない、ということです。例えば、子どもが可愛くても、日本のように頭を撫でてはいけない、とされています。よく見ると、タイ人が子どもの頭を触っていることがありますが、どうも親族やよほど親しい場合のみのようです。
一方、足・脚は汚れたものとされているので、足先を他人に向けるのはタブーです。足で床のものを引き寄せる(横着してときどきやりますが…)なんてことは、
タイ人にしてみれば考えられない!みたいです。
タイの仏教は”上座部仏教”です(小乗仏教と習ったひともいるかも)。日本の仏教(”大乗仏教”)と比較してどこが違うかと聞かれて、わたしがよく例に出すのがキリスト教のカトリックとプロテスタントの違いです。そもそも仏教とキリスト教は宗教が違うので誤解を招くかもしれませんが、一般的なイメージを利用して例えるとすると、カトリック聖職者とタイ僧侶は女人禁制、対するプロテスタント聖職者と日本の僧侶は妻帯可、というかんじです(ものすごーく単純化しているうえに、わたしの独断なので、これをまるまま刷り込まないでくださいね)。
タイの仏教では、現世で得を積む(功徳)ことが重要視されます。一番の功徳が出家すること(短期間でも良い)、続いて寺・僧侶への寄進・托鉢、”良い”とされることをする(他人への親切も含まれるようです)、などとなっています。女性は出家することが出来ないので(尼僧はいますが、正式な僧侶とは認識されない)男児を産み、息子を出家させることが最大の徳なのだそうです。
あー、すっかり長くなってしまった…。お付き合いありがとうございました
参考文献は石井米雄『タイ仏教入門』めこん。アジア地域学の大家のわかりやすいタイ仏教研究の書、興味のある方は是非一読を!この専門書を読まなくても、タイのガイドブックには必ず書いてあることなので、チェックしてみてください
*写真はジャックフルーツの樹。こんな不思議な実の付け方をします。金色の布は僧侶の袈裟を模していて、「この樹は出家をしている=神聖な存在です、切ってはなりません」という目印で、この”樹の出家”を利用して森林や街路樹を保護する活動も行われています(これはキンピカ寺のドイステープの樹、寺に負けず劣らず派手ですねー。他所では綿の黄色の布が一般的です)。
もうひとつは、頭部は神聖なので触れてはならない、ということです。例えば、子どもが可愛くても、日本のように頭を撫でてはいけない、とされています。よく見ると、タイ人が子どもの頭を触っていることがありますが、どうも親族やよほど親しい場合のみのようです。
一方、足・脚は汚れたものとされているので、足先を他人に向けるのはタブーです。足で床のものを引き寄せる(横着してときどきやりますが…)なんてことは、
タイ人にしてみれば考えられない!みたいです。
タイの仏教は”上座部仏教”です(小乗仏教と習ったひともいるかも)。日本の仏教(”大乗仏教”)と比較してどこが違うかと聞かれて、わたしがよく例に出すのがキリスト教のカトリックとプロテスタントの違いです。そもそも仏教とキリスト教は宗教が違うので誤解を招くかもしれませんが、一般的なイメージを利用して例えるとすると、カトリック聖職者とタイ僧侶は女人禁制、対するプロテスタント聖職者と日本の僧侶は妻帯可、というかんじです(ものすごーく単純化しているうえに、わたしの独断なので、これをまるまま刷り込まないでくださいね)。
タイの仏教では、現世で得を積む(功徳)ことが重要視されます。一番の功徳が出家すること(短期間でも良い)、続いて寺・僧侶への寄進・托鉢、”良い”とされることをする(他人への親切も含まれるようです)、などとなっています。女性は出家することが出来ないので(尼僧はいますが、正式な僧侶とは認識されない)男児を産み、息子を出家させることが最大の徳なのだそうです。
あー、すっかり長くなってしまった…。お付き合いありがとうございました

参考文献は石井米雄『タイ仏教入門』めこん。アジア地域学の大家のわかりやすいタイ仏教研究の書、興味のある方は是非一読を!この専門書を読まなくても、タイのガイドブックには必ず書いてあることなので、チェックしてみてください

*写真はジャックフルーツの樹。こんな不思議な実の付け方をします。金色の布は僧侶の袈裟を模していて、「この樹は出家をしている=神聖な存在です、切ってはなりません」という目印で、この”樹の出家”を利用して森林や街路樹を保護する活動も行われています(これはキンピカ寺のドイステープの樹、寺に負けず劣らず派手ですねー。他所では綿の黄色の布が一般的です)。