だったらしい、太宰治(実娘の太田治子氏いわく)。
『斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇』(太宰治 著、文春文庫、2000年)
『人間失格』、『斜陽』……学生時代に、手に取ったけど、どこがいいのかまったくわからず、面白いとも思えず挫折した(実家に行けば、両方とも文庫本があると思う)。「恥の多い人生を送って来ました」と言われてもねえ、ってかんじだったもんね、あの頃のワタシ。『走れメロス』は、学校で読まされた気がするけど、「ローマ時代の謂われのパクリ」と勝手に解釈したことしか覚えていない。
今回は、森見登美彦の『新釈 走れメロス他四篇』を読みたいがために、まず本家に弟子入りした次第。かなり動機が不純。あ、あとは、上記の太田治子のインタビューを聞いて、関心を持ち直した、というか。
で。
いまの時代の若者に支持されているらしい、太宰。なるほど、生きることへの執着のなさ、人生の意味が見いだせないことへの絶望に近い日常的な失望感と虚無。「もう死んでしまいたい」。分からなくもない。それをここまで書けるのもすごいと思う。
けどさあ、「なに眠いこと言ってんだ」ってかんじ。
最近気づいたのだけど、男性作家の文芸作品、もっと狭めていうとエンターテインメントものには、面白いものが多い。だけど、ほとんどがそれどまり。ムラカミくんしかり、ケンザブロウ先生しかり。外国の作家も似たり寄ったりではないかと思う(ドストエフスキーは別格)。
生きることについては、女のほうがよく知っていて、それをうまく表現できるのも女である。と、ものすごい差別的な考えを持ってしまった(ことに、いま気づいた)けど、アトウッドを、須賀敦子を、吉野せいを、読め。そうすれば、わかる。
これが今年の読書から得た最大の収穫かも。
いや、けれど。こんな偏見と差別でくくってしまって、いいのか…たぶん、だめ。なので、来年は、これを覆すような作家と出会いたい。男女も時代も国籍も関係ないって思えるような、作品に。
『斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇』(太宰治 著、文春文庫、2000年)
『人間失格』、『斜陽』……学生時代に、手に取ったけど、どこがいいのかまったくわからず、面白いとも思えず挫折した(実家に行けば、両方とも文庫本があると思う)。「恥の多い人生を送って来ました」と言われてもねえ、ってかんじだったもんね、あの頃のワタシ。『走れメロス』は、学校で読まされた気がするけど、「ローマ時代の謂われのパクリ」と勝手に解釈したことしか覚えていない。
今回は、森見登美彦の『新釈 走れメロス他四篇』を読みたいがために、まず本家に弟子入りした次第。かなり動機が不純。あ、あとは、上記の太田治子のインタビューを聞いて、関心を持ち直した、というか。
で。
いまの時代の若者に支持されているらしい、太宰。なるほど、生きることへの執着のなさ、人生の意味が見いだせないことへの絶望に近い日常的な失望感と虚無。「もう死んでしまいたい」。分からなくもない。それをここまで書けるのもすごいと思う。
けどさあ、「なに眠いこと言ってんだ」ってかんじ。
最近気づいたのだけど、男性作家の文芸作品、もっと狭めていうとエンターテインメントものには、面白いものが多い。だけど、ほとんどがそれどまり。ムラカミくんしかり、ケンザブロウ先生しかり。外国の作家も似たり寄ったりではないかと思う(ドストエフスキーは別格)。
生きることについては、女のほうがよく知っていて、それをうまく表現できるのも女である。と、ものすごい差別的な考えを持ってしまった(ことに、いま気づいた)けど、アトウッドを、須賀敦子を、吉野せいを、読め。そうすれば、わかる。
これが今年の読書から得た最大の収穫かも。
いや、けれど。こんな偏見と差別でくくってしまって、いいのか…たぶん、だめ。なので、来年は、これを覆すような作家と出会いたい。男女も時代も国籍も関係ないって思えるような、作品に。