かわな ますみ / 花冠同人

かわな ますみ の俳句
  ブログ句帳 

月刊『俳句界』5月号「俳句の未来人」掲載作品

2011-05-01 08:00:00 | その他掲載作品
「雪礫」
ものすべて光らせ来たる木の芽風
春月のごとき音色のチェロを抱く
残る鴨みずから生みし輪の芯に
ラムネ飲むきれいに響くところまで
雪礫空に返したくて放る

ミニ俳句論
「音の河」
ピアノ科の学生だった頃、私は「表現に必要なのは観察力だ」と唱えていた。武満徹の「音の河」を指標に、音楽の道は、人と世界を貫く自然の流れから精神に於て捉えた一つを明らかにする行路、と解していた。その後、病を得、今は鍵盤へ向かうことが敵わない。だが俳句によって、同じ道を志している。


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