かわな ますみ / 花冠同人

かわな ますみ の俳句
  ブログ句帳 

俳誌「水煙」十月号掲載作品

2007-09-10 20:00:00 | 俳誌「水煙」掲載作品
「きちきち」
きちきちを追うて着きたる祖父の墓
ヴェネツィアングラスの藍に鬼灯を
療苑を貫き越えぬ黒揚羽
門仰ぎ旅の終りの泰山木
その下に海あることを遠花火
公園の門を渡れる七夕竹
紅も黄も見ゆるよ供花の白百合に

 桑実抄
きちきちを追うて着きたる祖父の墓
 正子先生「選後に」より
祖父の墓は、草のある道を辿って着くのだろう。きちきちが、行く手をキチキチと飛んで、案内をするよう。それを少年のように追いかけてゆく面白さがある。きちきちは祖父のお使いかもしれない。

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