++おさんぽ日和+++

都内在住の栄養士。
2歳・ノンとの毎日を綴ります。
育児photo川柳、離乳食、日々思うコトetc

金子みすず「明るいほうへ」

2010-04-21 | 思うこと
九品仏浄真寺の正門をくぐる時、強いヒノキの匂いが心地よく鼻を刺激する。
「どこにあるんだろ??」といつも思いつつ、ヒノキがどんな木か分からず
この木なんの木、気になる木~♪の気持ちで鼻をクンクンさせながら探して、
やっと見つかった!
木の下にスミレが咲いてました。



友達が貸してくれた本の扉に、金子みすずの詩が載ってた。
明治生まれの金子みすず、今読んでも感性が瑞々しくて昔から大好き。

私が一番好きなのは、「明るいほうへ」という作品。

「明るい方へ 明るい方へ。
一つの葉でも 陽の漏るとこへ。

やぶかげの草は。
明るい方へ 明るい方へ。
はねはこげよと 灯のあるとこへ。

夜とぶ虫は。
明るい方へ 明るい方へ。
一分もひろく 日のさすとこへ。

都会(まち)に住む子らは。」

これが全文。
都会に住む子らも、明るい方へ、ひたすら明るい方へ伸びて行って欲しい!て思います。


中学だったか高校だったか、国語の授業で「好きな詩を書き写してくるように」という宿題が出たことがある。

私は何かで目にした山村暮鳥の「いちめんのなのはな」をノートに書いて行きました。
「いちめんのなのはな」のフレーズが、延々続くだけのシンプルな詩。
シンプルだけど、黄色い菜の花がどこまでも続いている情景が浮かんで来るからイイナって思ってた。
だけど、こんな単純なもの持って行っちゃっていいのかな??と不安もあり・・。

ノートを広げる生徒の机の間を、先生が歩いて来る。
不安げな私のノートを覗き込んだ先生が一言、
「私もこの詩がとても好きなのよ」。

その瞬間、目の前がパーっと明るくなった。
ホントに「いちめんのなのはな」が現れたよう。

自分の好きなものを認められることってこんなに嬉しいんだ、自信が生まれるんだ、
と知った最初の経験だったように思います。

この授業をきっかけに、それまで全然親しみのなかった詩に興味が沸くようにもなった。
ちょうど銀色夏生ブームで、綺麗な写真に添えられた綺麗な言葉を、目で追うようになりました。

先生の一言って、すごーく影響あると思う。
先生だけじゃなくて、大人の言葉みんなそうなのかな。
小さなコを明るい方へ導いていける言葉を使う、大人でありたいものです








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