約30年の間に積もりに積もった
余計なもの 必要のないものを
捨てた
それらが全て無くても
普段の生活に支障のないものが
自宅の収納スペースを占拠していたのだから
友人を招いた時の為に用意していた
5枚1組のグラスや皿やらも捨てた
実際の生活で必要な食器と鍋
差し当たって必要な最小限の冬服だけ
あとは段ボールにしまったままの
仮住まいの生活だが
これがなんとも心地良い
使わないものを押し込んだまま
このまま部屋の隅に積み上げておいても
開けない箱が殆どだろう
衣替えの季節までは
洋服も充分いけるんじゃないのか
そんな中
先日 気になっていた映画を観た
役所広司さん主演の「PERFECT DAYS」
一見すると 単調な日々の繰り返しに見えても
その中での色んな変化や出来事に一喜一憂しながらの日々
その人の向き合い方 捉え方一つで
幸せを感じたり 物足りなく感じたり
前向きになれたり 無気力になったり
主人公はどこか広島時代の自分にも似ていて
ところどころ思い出しながら
重ね合わせながら観終わった
生活は質素でも 心豊かに人は暮らせる
僕らの同世代はもうほとんどが
定年や転職 年金 リタイヤなど ある意味
人生の最後の大きな岐路の前に立っている
職業上の肩書きなども無くなり
高く掲げていた看板も下ろし
ただの人になって老いてゆくこれからを
どう生きるかに直面している
若かりし頃全身にまとった見栄やハッタリも
かます相手が居なくなれば
生きる上では邪魔でしかない
むしろ生活をダウンサイズしても
減ったり消えたりしない真の豊かさを
自身で見出せれば この先もなんとか
幸せに生きていけるのかな
今日も一日 よく頑張ったなあなんて
〆に 晩酌の一杯のビール
そんな小さな幸せを自分の空間に沢山置ければ
他人がどう思おうが
自分にとってはまさにPERFECT DAYSなのだ
もうひとつ
この映画で使われている仕事用の軽トラの中でかかる
カセット音源の音楽どれもが
素晴らしく
今の音楽にはない生々しさと
ウェットでメロディックな表現も
大いに原点回帰のきっかけになった
いつまでも自分の身近に置いておきたい音楽
そんな音楽があれば
きっと人生は
より豊かなもになるに違いない
いい映画だった
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