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アメノチハレ

都志見隆の果てしない日々の日常

喰った!

2020-01-15 | Fishing

人生80年だとしたら

40歳で折り返して...

なんて感じのトークが
車のRadioから聴こえてくる


毎年楽しみにしている
大間の とあるマグロ漁師を
10年以上も追いかけている番組

僕の釣りはもちろん
些細な趣味の領域を出ない

釣れれば食卓に新鮮な魚が乗り
釣れなければ飲みの席のネタにする

釣れようが釣れまいが誰も困らない


2020 TOKYO BAY

漁師は過酷だ

自然との共存とそして戦い
それがそのまま現実の生活となる

折り返してどこへ行けというのだ

あの巨大マグロとの格闘を知る者に
分岐点などない

海が時化ないかぎり
今日もオンボロ船に鞭打って
大間の海で手ぐすね引いて
獲物を待つに違いない


喰った!


投げた仕掛けに魚が食いつく至福の時が
次の瞬間 巨大マグロとの一騎討ちだ

自ら編んだ仕掛けにサカナを喰いつかせ

掛けた獲物は逃すもんか

老いて尚更

ビッグヒットを手繰り寄せたいわけなのである


もちろん僕の場合はマグロではなく

作品でね

福を釣る

2020-01-03 | Fishing
年が明けて2日

長年の友人と一緒に
初釣りと称して金沢八景の野毛屋さんへ

河豚を福と見立てて年初に恒例の福釣りである

釣れてくれよと昼前から
新年の挨拶がてら

乾杯!



さて
今年の福は

福1 カレイ2

小さな福だがのっけから縁起がいい

ありがとよ ちゃんと頂く

友人も目出度く福を釣り上げて
幸先いいスタートを切る



釣りは依然として下手の横好きレベルだが
日々の日常に違った差し色を加えてくれる

それにしても
色んなところに色んな仕事があるなあ

どれが良いとか何が優れているかではなく

どんな仕事だって必要だからそこにある

相変わらず親戚の家を訪ねたような船宿の
大将や女将さんに迎えられ
新年二日目を無事に終えた

さて 2020

僕は僕なりに
精一杯喜ばれる仕事をしよう

そんな事を年初に誓う


2020.1.2 金沢八景

ちゅうちゅうたこかいな

2019-11-12 | Fishing
タコ釣りに行ってきた
って言うと、え?タコって釣るの?って
よく訊かれる

タコはタコ壺を沈めて捕獲するものと
思っている人多いんだな



今年は夏から蛸の大漁が続きていた

一足先に友人達が釣行に出て先日お裾分けをいただいた

カルパッチョや柔らか煮にして食ったら
まあ美味い 
そりゃさっきまで泳いでたタコだ
そんなの一度でも食べたらもう自分で行くしかない


約1Kgと500g

しかし自分の人生においてまさか
釣りなんてやるとは思わなかった

日々生きてゆく道すがら
いろんなところにチャンスやヒントは転がってる

三年前の冬 都志見さん釣りやりましょう!と
単なる社交辞令にとどめずに
根気よく誘ってくれた後輩の暖かい熱意と
苦手な船だが迷惑かけること承知で
一度だけやってみるかと腰を上げた小さな勇気が
人生にまた新しい彩りを添えることができた

それ以来 釣行の時だけは
その後輩を「師匠」と呼んでいる

その師匠がその日は1杯も釣れずボウズ
食いが渋い日ながらも僕の竿には3杯のタコが来た

いつもいつも熟練者の釣果がいいとは限らない
自然相手だとそんな事も面白い

さすがに凹む師匠に1杯のお裾分け

次回は ちゅうちゅうたこかいなと数得られるほど
釣れればいいですね 師匠!




カシラーッ!

2018-10-12 | Fishing
久しぶりに釣りにでた

一年ぶりのスミイカ釣りだが
11杯を釣り上げて
結果は運良く竿頭!

釣りのセンスはそんなにいいほうではないと思うのだが
たまにはそんな事もあるものだ

僕がこんなに釣れているのだから
常連さんの釣果は凄いだろうなと思っていたら
その日は10人の釣客でなんと2番手は10杯だったらしく



午後からゆったりと出れる午後船は
僕ら自由業にはとてもありがたい
12:30に出船して16:30くらいに帰港する

ちょっと時間が空きそうなら自宅から40分
車を飛ばせばそこはもう潮の香りのする金沢八景だ

まるで親戚の家に立ち寄った感じで船宿の大将が
「あれ、今日は一人?」
「うん、一人は育休 もう一人は骨折でね」
「私なんか魚ばっか食ってるからかなあ
骨なんか折れたことないよ。笑!」と大将

僕らは晴れの日を選んで
気が向いたときに楽しめればいいわけだけど
これを生業としている船宿は
週に6日 お客さんが来れば
安全を確保できる範囲で
多少の雨風波なら御構いなしに船を出す
真夏も真冬も基本的に例外はない

どんな仕事も
楽して人を喜ばせることには限界がある

老舗と言われるには、
その裏側の厳しさや辛さも合わせ持って
人に幸せを与え続けられるからこそ
長く愛されているという事だよななんて
イカを誘いながらしみじみと思う

後輩からカシラーッ!さすがですねーっ!とLINEの返信が来る
竿頭なんてまぐれまぐれ!と照れながらも
嬉しくて報告してしまう

「11杯とは釣りましたね!
今日は都志見さんの竿の下に魚が居たんだねえ」
と、大将がニッコリ

そう思えたら釣れなくても落ち込まないですみますね。笑!

初釣り

2018-01-21 | Fishing

久しぶりに海に出た。

昨年より寒い冬のため、腰を上げるだけでもひと仕事だが
それでも海に出てしまえば 
やっぱり来なければよかったなんてことは一度もない。

釣りものはフグ。

「釣りやると車が魚臭くなるし佐島の朝市なんかじゃ
バケツ一杯の新鮮な魚が千円くらいで買えますよ」なんて
最初は参加の意思がなかった友人も
今じゃ「今週、どうします?」ってLINEが入る。



船上では釣れない時間のほうが長い。
無になれる時間としては自分にとって相性バツグンの釣りだが
昨日は色んな事を考えた。
 
      
昨今の不倫報道やそれに対してのコメンテーター達の
容赦ないコメントにはいささかうんざり。

各分野の有名人たち
何故にそこまでプライバシーを暴露されなければならんのかねえ?
そこまで有名税払わんとダメなんかね。
探偵紛いのスクープ取材も解釈間違えばストーカーじゃないか?

人知れずさまざまな事情をかかえながら
色んな人たちとの関わりの中で生きているのが人間だよな。

一生懸命に前を向こうとしたって
くじけてしまう時だって当然あるんじゃないか。
頭では分かっていても
倫理に反した行動をとって後悔してしまうことだって。

それを社会的なけじめか何か知らないけれど
みんな自分のこと事は棚の上の方に上げ祀って
関わりのない他人をよくもまあいけしゃあしゃあと
そこまで執拗にバッシングできるよなあ。
そうやって当事者間の問題の外側で発展性のないお喋りが続く。

もともとそんな艶ごとの集まりが芸能の世界であるのに
記事によってはスルーしたり これでもかと叩いてみたり。
その基準はなんなのよ。
倫理感に欠けているのはむしろマス・メディアの方だろ。

国民はダマされないぞ〜。

   

「船長〜!タモお願い!」※玉網(タモ)釣れた魚の取り込みに使う網

反対側の釣り座で友人が最初の河豚を釣り上げた。

ちっくしょ〜〜 やられたぁ〜。

カモメが翔んだ

2017-03-21 | Fishing
愛犬ミミの体調もだいぶ安定してきたが
老化やこれまでの投薬のせいもあってか腎臓の数値が上がっているということ。
犬も人間と同じで原因不明な事の半分は老化によると判断される。

腎臓には食事療法が一番効果的だということで
医師と相談したり個人的に色々と調べたり。

しかしながら、医者というのも千差万別
どんな医者と出会うかなんてのも
かかえた病気との付き合い方に大きく左右する

同じ疾患に対しての考え方が全く逆であったり
妥協のない考え方の人もいれば 
そのペットの年齢の事も考慮しながら柔軟に対応して頂ける医者もいる。



鰯ペプチドや青魚の脂身に含まれるDHAなどが腎機能低下に効果的というので
「サカナのタンパク質もダメですよ」という医者のほうではなく
「お肉より全然いいですよ〜」という医者の言葉のほうに乗じて
最近ではまた船釣りのモチベーションも増す一方である。

先日も、後輩と船に乗り 鯵や河豚釣りに東京湾へと繰り出した。
後輩はアジ103匹 僕はその半分の51匹

その差の原因は色々あるが、
少しモタモタしているだけで10や20の差はすぐに出る。
それくらい久しぶりに入れ食い状態だった。

僕の釣りの師匠である後輩だが
彼に会わなければ、おそらく釣りにも出会っていない。
彼以上に経験豊富な釣り人は沢山いるが
自分が釣りをやる気になった原因はそれが彼だったからである。
すべてとの出会いは縁なのだなあとつくづく思う。

その後輩 100以上釣ったはいいが、とうていさばききれず
結局船中の釣り人何人かにお裾分けして半分くらいを持ち帰った。

沖上がりの時間になり港に帰る船を一羽のカモメがずっと追いかけて来た。

もう少し近くに来いと念じながら
大きく手招きを繰り返してみたら
近寄ってきた気がした。

なんとなくではなく、
実はもしかしたら通じたかもとそんな考え方でずっと生きてる。

51匹釣ったアジの30ほどを三枚におろし
水抜きして冷凍した。
そのまま焼いてフレークにして食事に振りかけてやると
愛犬ミミはトレイを今にもひっくり返しそうな勢いでカタカタと完食である。

食事にサカナを加え始めてからユルユルウンチから硬い一本グソに変わった。
医学的数値よりも体調はすこぶる良いようである。



たまに行く沖釣りだが、
またひとつ釣りに行く理由が加わり、
役目を与えられた気分で俄然やる気になっている。

3月19日の釣果
アジ   51
サバ    1   
イシモチ  1
コハダ   1 
フグ    1

爆釣

2016-09-06 | Fishing
「釣れたじゃなく、釣ったという感覚がほしいんです。
悔しいので明日も練習がてら釣り行って来ます!」とは
同じ業界に身を置く友人である。

「都志見さん、釣りなんかやるの?さかな臭くなるよ」と去年の今頃。
食べることには興味はあっても
釣り自体には全く興味がなかった人間の変わり様である。



物事に凝ったり拘ったり
時間をかけて突き詰めて来たからこそ
失敗の数以上に喜びを味わえる。

我々の住む音楽の世界などは言ってしまえば
そんなこだわりを持たなくなったら
奇跡どころか寝た子も起こせない。
人に感動を与えるなんて夢のまた夢。

昔と違ってそんなに多くの種類の人間と
関わりを持たなくなったせいもあるが
どうも自分の周りには、ことごとくそういった
凝り性の人種ばかりが目立つようになった。

思い通りにいかない悔しさも
楽しみのうちである。
さかなと真剣に向き合う程に
釣りは面白味を増してゆく。

趣味で始めた音楽だって
やればやるほどのめり込んだ。
そんなに好きなことを職業にしたいと思うのは
今考えれば自分にとって当然の成り行きだった。

昔からよく訊かれる事に
今まで書いた曲で予想に反して売れたり
予想もしなかった反響があった作品は
あったりしたかという質問がある。
先日ゲストに呼んでいただいたラジオでも話したのだが
自分にはそんな強烈で想定外な経験はないかもしれない。
毎回全力であるが、
そのことと出せる結果は別である

自分の意識に反して売れたためしがないのは
案外幸せな事なのだ。

友人の釣行と同じく
僕自身も日々悔しい思いと戦いながら
ひとつでも多く作品をヒットさせたいと踏ん張っている。

釣れたじゃなく 釣りたいのである

ファーストキス

2016-08-21 | Fishing
春に船釣りを始めてからかれこれ10回くらいアジを釣りに出た。
船酔いにはだいぶ慣れたが、それでも北や北東5〜6mでも吹こうものなら
どうしようかなあと考える。
基本的にチッキンハートは変わらない

どうせなら写真のような凪の海に漂いたい。



10回も重ねるとそろそろ鰺の釣り方やその味にも慣れて
釣り立ての新鮮なアジを食する事が当たり前になってくると
たまには違った魚も釣ってみたいと思い始める。

で、タイトルの「ファーストキス」である。

先週はじめて鱚(きす)釣りに行って来た。

しかし長い人生の中で、
もしかしたら東京湾のこんな景色を
実際に一度も見る事なく終わったかも知れないのだが
知るか知らないでいるかは大違いだ。

アジ釣りの最初も、船酔いしながら船上で
おそらくもう二度と釣りをやる事はないだろうと思ったが
その後の食事会も終盤の頃には、次いつ行きます?と
自分からお誘いしていたほど。

さて、ファーストキスだが 甘酸っぱいどころか
釣りを終える頃には、なんだかなあ
色々雑誌で勉強して万全で備えたつもりだったが
実際やってみるとまだまだぎこちなくて
ドキドキワクワク感じる前に
終わってしまったという印象だった。

同行した友人もレンタル竿で初体験だったせいか
「次はないかな。。」なんて疲れた顔してた。

船宿の駐車場で車を采配しているオッチャン

「今日は釣れたかい?」
「みんな最初はね、
鱚なんて簡単でだれでも釣れるだろうと半分なめてかかるんだがね
実はとっても奥深い魚なんだよ」 
なんて言う。

そうですねえなんて半分相づち打ちながら
帰宅して10数匹をさばいて食べた。

天ぷら 昆布締め 湯引き ムニエル 南蛮漬け 塩焼き

数日すると友人たちからメッセージが入る。
「セカンドキス いつにします?」

釣った魚を美味しく頂くまでが釣り。

その夜 
きっとみんなも
その美味さにのけぞったに違いない。