■小泉首相が ― 01年の自民党総裁選時の公約について「公約は生きていますね」と語った。― とあるように8月15日の参拝を示唆している。―「適切に判断する」― は相変わらずだが、やはり8月15日参拝を狙っているようだ。
■以前から指摘されていることだが、― 首相は01年総裁選の討論会で「首相に就任したら8月15日の戦没慰霊祭の日に、いかなる批判があろうと必ず参拝する」と明言 ― とあるように、総理大臣としての参拝を公約していたが、それを個人の「信教の自由」として正当化してきた。
私的な参拝であれば、公約する必要などなく、あえて総裁選の討論会で語ることも無い。この発言によって「靖国神社参拝」を支持する党員の支持を狙っていたなら、「私的」とはとても言えず、政策としての「靖国神社参拝」であり、「信教の自由」など持ち出すのは言い逃れにしか過ぎない。
■―(8月)15日だろうが4月だろうが10月だろうが1月だろうが、いつ行っても批判してんじゃないですか。いつ行っても同じです。今までの積み重ねの経験ですよ ― というならば、首相の任期が切れる9月ぐらいに参拝してはどうだろうか。そうすれば、マスコミから批判されることは無く、心置きなく「私的」な信仰心を満足させる事ができる。(出来る事なら、議員も辞職してもらって、靖国神社の宮司になってもらいたい。)
■小泉首相は、だいぶ感情的になっているようだ ― 「メディアは公約を守らないと批判する。守ると、自分たちの意見に反するものは守らなくていいんじゃないかと批判する」 ― や ― 「日本の首相がどこの施設に参拝しようが、批判されるいわれはない」 ― は、それを表している。
中国や韓国は自民党の抵抗勢力のようにはいかず、ついに最後まで従わす事ができなかった。これは、「私」を最優先する小泉氏にとっては、耐え難い屈辱であるのだろう。(我侭が通用しないもどかしさを感じる)。
■― 公約を守らないと批判する― は「公約など破っても大した事は無い」。と発言した人物が言ってもあまり説得力は無い。― 自分たちの意見に反するものは守らなければいいじゃないかと批判する ― は「お互い様」といったところだ。
メディアによって押し上げられた首相であるのだから「都合のいいときだけマスメディアを利用して、都合が悪いと遠ざけようとする」と言ったところだろうか。
■― 何でも総理を批判する。政府を批判すればいいというだけじゃ、正確な戦略なり見通しは立てられない。メディアも冷静に考えて頂きたい ― はおかしい。マスコミは政府批判など殆どしていない。
小泉総裁誕生の熱狂や刺客騒動につながる郵政民営化などは、マスコミは賛成であったし、問題があっても時間が経つと追求を止めて、結局はガス抜き程度の役割しか、してこなかった。
むしろマスコミはもっと重要な政治課題を追求すべきではないだろうか。小泉氏の「靖国神社参拝」も重要なことではあるが、もっと追求しなければならない事は山ほどあるはずだ。
マスコミはもっと国民の生活に直結するような政策の報道もすべきであって、「正確な戦略なり見通し」が立てられるような批判をもっとするべきであると思う。
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― 以下参考記事 ―
http://www.asahi.com/politics/update/0809/002.html
小泉首相、15日参拝「公約生きている」「適切に判断」
2006年08月09日03時03分
小泉首相は8日夜、終戦記念日に靖国神社を参拝するとした01年の自民党総裁選時の公約について「公約は生きていますね」と語った。8月15日の参拝が選択肢のひとつだとの認識を示したものだが、公約通り参拝するかどうかについては「適切に判断する」とのこれまで通りの発言にとどまった。首相官邸で記者団の質問に答えた。
靖国神社参拝について、首相は01年総裁選の討論会で「首相に就任したら8月15日の戦没慰霊祭の日に、いかなる批判があろうと必ず参拝する」と明言。だが、首相就任後は毎年参拝しているものの、8月15日の参拝は避けてきた。 03年の総裁選では、自らの政権公約に8月15日の参拝を盛り込むかどうかについて「それはもう2年前に済んでいる。15日は避ける」と述べた。中韓両国の反発に配慮して、事実上、8月15日の靖国参拝にこだわらない姿勢に転換してきた。
ただ、9月の退陣を明言している首相にとって、今年の終戦記念日は01年総裁選の公約を果たす最後の機会になる。このため、首相が従来の姿勢を転じ、8月15日に参拝するかどうかが注目されてきた。
http://www.asahi.com/politics/update/0810/004.html
靖国参拝、首相「いつ行っても同じ」
2006年08月10日13時23分
小泉首相は10日朝、モンゴル訪問のため羽田空港から政府専用機で出発した。出発に先立ち首相公邸前で記者団の質問に答え、靖国神社参拝について「(8月)15日だろうが4月だろうが10月だろうが1月だろうが、いつ行っても批判してんじゃないですか。いつ行っても同じです。今までの積み重ねの経験ですよ」と述べ、15日の参拝に重ねて意欲を示した。
実際に参拝するか否かは「適切に判断」するとした。 首相は「二度と戦争を起こさない、戦没者に対する哀悼の念を表明するために参拝する。当然のことだ」と強調。「一つの問題で意見が違うから首脳会談を行わないのはおかしい」と中韓両国を改めて批判し、「日本の首相がどこの施設に参拝しようが、批判されるいわれはない。米国と協力すると米国追随、中国が意見が違って協力しないとアジアから孤立する(と批判される)。全然、孤立してませんよ」と語った。
01年総裁選で公約した「8.15参拝」と、首相が02年4月に発表した所感で「終戦記念日やその前後の参拝」にこだわらないとしたこととの整合性を問われると、「メディアは公約を守らないと批判する。守ると、自分たちの意見に反するものは守らなくていいんじゃないかと批判する」と反論した。 モンゴル訪問については「短期の利害よりも中長期的友好関係を話し合いたい」と述べた。
http://www.asahi.com/politics/update/0810/007.html
「批判されるいわれはない」 首相発言、エスカレート
2006年08月10日20時43分 小泉首相が靖国神社参拝をめぐる発言を日増しにエスカレートさせている。10日には記者団とのやり取りで「日本の首相がどこの施設に参拝しようが、批判されるいわれはない」と憤慨し、中国に加えて日本のマスコミへの批判もまくしたてた。しかし、先の戦争の指導者も祀(まつ)っている靖国神社に時の首相が参拝することの意味は語ろうとしないままだ。
首相は記者団を前に、身ぶり手ぶりを交えて「私が一つの問題で対立する国と首脳会談を行わないと言ったら、おそらく批判するでしょう。小泉が参拝するなら首脳会談を行わないという中国、その通りと皆さん思っているんですか」。
さらにマスコミに矛先を向け、「何でも総理を批判する。政府を批判すればいいというだけじゃ、正確な戦略なり見通しは立てられない。メディアも冷静に考えて頂きたい」と語った。
首相は3日に配信したメールマガジンでも「マスコミや識者の意見を突き詰めていくと、中国の嫌がることはしない方が良いとなるように思えてなりません」とメディアをやり玉に挙げている。だが、首相が「中国の言いなりなのか」の一点張りで退けようとする参拝批判について、その中身に分け入って丁寧に答え、説得しようとする姿勢は見せない。
靖国参拝をめぐる首相の言動には野党から批判が続いていることに加え、最近は自民党内からも「首相は『心の自由』という一方で、参拝という私事を公約にした。矛盾している」(閣僚経験者)という声が上がっている。首相の感情的な発言は、こうした状況へのいら立ちも手伝っているようだ。
もしそうなら議員の時からしているはずです。
おそらく私の意見は皆さんと違うと思いますが、あのやり方は将来大きな禍根を残すのではないかと危惧しています。マスコミは亀田氏のボクシング報道と大差ないのではないかと思う今日この頃です(^ー^*)ゞ
もしそうなら議員の時からしているはずです。
これは「靖国に行ってた」。と「行っていなかった」。の2説がありますね。私はどちらが本当か分かりませんが(教えてもらいたいくらいです)地元の慰霊式には1度も行った事が無いというのは、見た事があります。
>おそらく私の意見は皆さんと違うと思いますが、あのやり方は将来大きな禍根を残すのではないかと危惧しています。
私は、ずっと以前から本質的には、この問題はおかしくなっていると思います。対外的にはA級戦犯合祀からでしょうし、国内的には一宗教でありながら、厚生省や遺族会との関係によって国家管理的な扱いを受けています。
小泉氏の問題は、それらの問題を全て無視して、「信教の自由」で正当化していることであると思います。
確かに中・韓もある意味、我儘であるかもしれませんが、私は我々がどういう態度を取るかが問題だと思っています。チベット云々も、自らが身を正すからこそ発言できるものだと思います。
少なくとも、侵略を肯定するような発言を閣僚クラスの人物がするべきではないですし、靖国参拝も控えるべきでしょう。
>靖国神社側も外面だけでも平和主義を取り繕って欲しいもんだ。
靖国神社も「我儘」ということでしょうか。戦死者が「国のために死んだ」と主張するなら、その国のために死んだ人々の思いを汲み取れば、公のために私を捨てることを学ぶべきでしょうね。
>安部氏に期待かね。
んー期待していいのでしょうかね。