私は自然人類学者だ。ヒトという生物の本性について研究している学者である。この際、私が何か言えるとすれば、ヒトにおける攻撃性の進化と、集団間の戦争が起こる条件についてだろう。
長谷川眞理子
攻撃性がどう進化したかは 単なる自然現象の結果でしかなく 暴力を用いて物事を解決しようとするヒトの先天的本能習性の程度強度をいくら論じても 本能を自律的に抑制する意志(目的意識)の存在を無視して良い理由には全くならない
「戦争が起こる条件」についても 「条件さえ揃えば戦争は避けることができない」などという環境依存的発想そのものに「自律」判断が欠落しており 「私は自然人類学者だから」と称して ただの先天的情動バイアスの強度程度だけで人間性を語ろうとするのは自分の専門分野を正当化するための都合の良いこじつけでしかない
それはまるで養老孟司が「私は解剖学者だから 形(外見)しか扱えない」と言い張るのと同じはぐらかしの手口と同じである
地政学的リスクで戦争を予測できた試しなどなく そもそも長谷川眞理子は「ヒトが殺人をする動機は 本当にくだらないこと」だと言っているのである
殺人暴力が戦争という大規模化した途端に まるで別のことのように言い出すのは 長谷川の個人的印象や感覚に基づいた決めつけに過ぎず 論理客観性を欠いている
Ende;