竹清勇の囲碁の宝石箱

普段何気なく囲碁に接している時間。
愛好家の方には上達の宝庫だと思い紹介していこうと思いました。

最近一番よく見る手。 解答

2011-04-07 19:01:49 | 初段を目指す

前回の解答です。

1図:黒は1とカケル一手です。白2なら黒3と伸び、中央を制して充分です。

そこで白は・・・。

 

2図:2、4と出切り、戦いを挑んできます。

これに対し黒は5が手筋です。この5がとても重要な手なので覚えてほしいです。

6と一目を取りにくれば捨て、模様にかわって黒満足です。

そこで白6は・・・。

 

3図:1と中央に伸びです。黒2の抑え込みが先手で、以下6までとなります。

出切って戦いを仕掛けた中央の白は弱い石となりました。

反対に黒は実利を取りながら中央の白を攻めて好調です。

ちなみに2図の5が重要な理由は4図との比較で明らかです。

 

4図:3の所が先手と考慮した時に1の伸びではアキサンカクとなって形が悪いのです。

3図と比較していただければ2図の5が大切な手筋だと分かると思います。

つけ加えておきますと・・・。

 

 

1の飛びは甘い手です。置き碁定石となっていますが、上手の白は実利が大きく取れて喜んでいると思います

黒が有利に戦える場所なので、カケル形をものにしていただければ上達の大きな手助けとなると思います。

 

追伸: 更新遅そくなってごめんなさい

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最近一番よく見る手。

2011-03-08 17:09:21 | 初段を目指す

春一番ぽいのがきたと思ったのですが、雪とか降ってましたね。

室内にいたから気付かなかったんですけど知人からのメールで外見たら真っ白でびっくり

 

今回は予告と違ってしまいますが、教室の指導碁でなぜかたくさんの方がそう打ってしまう間違いがあります。

これは多くの方に参考になるのではないかな、と思いこっちにしました。

 

白1のカカリに黒2のハサミは白を隅に追い込んで模様で打つ作戦。

リョウガカリに黒4のコスミもシンプルでよい手です。

以下白7まで定石のひとつです。しかし次の手はなぜか高い確率で多くの方が同じ所に打ってしまう・・・。

 

これか・・・

 

これです。

 

この手が本当によく出てくるんです。魔性の場所 コスミの黒がしっかりつながってないように錯覚を起こしやすいのかもしれません。

白は1と受ける一手で黒先手になるのですが、黒は▲がアキサンカクになり働きのない石ができてしまいます。

序盤でこんなに効率の悪い石ができては後が大変です。

 

最初の図に戻っていただきまして、黒はどう打てば良かったのか考えてみてください。

こういうよくしてしまう間違いをのんびりと、ひとつ、ひとつなくしていくだけで碁は確実に上達できます

 

解答は近日中に。

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役立つヨセの基本 解答

2010-08-01 19:13:21 | 初段を目指す
前回のヨセの解答です。



①Aの白を一目取るのは何目か?
黒がAに打った場合は黒の地が+2目され白のアゲハマが+1目なので3目の得です。
出入計算は相手から打たれた時の損も+するので、白からAに打たれた時も考えてみましょう。白からAに打たれた場合は黒、白共に陣地は存在しないので0目です。
損と得を足す、出入計算して・・・黒3+白0目=3目
Aの答えは3目です。

②Bのハネツギは何目か?
この一線のハネツギは前回解説の通り、黒が打った場合相手を1目減らし、白に打たれた場合1目減らされるので、出入計算をして・・。
黒1目+白1目=2目
正解は2目です。

③黒が正しく打った場合の終局図は黒が何目勝っているか?


正しい順番は大きいところから打つことなので、黒はAの3目を優先するのが正解です。
白は当然上辺の2目のハネツギです。
計算してみましょう。左右の黒、白共に一番大きな地所は14目で同じです。
残りは黒は下に3目(アゲハマ含む)上に2目で14目と足して19目
白は上の4目と14目を足して18目です。

黒19目対白18目で、黒1目勝ちが正解です!

全問正解した方には「ヨセがすごいうまい人」の称号をプレゼントします!

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役立つヨセの基本

2010-07-24 01:16:28 | 初段を目指す
今回は教室で一度は必ず題材にしているヨセの基本を紹介します。
よく「これは2目の手です」というように一手の価値を数で解説しているところを目にされると思います。
一体どうやって一手の価値を数値化するのか?これを詳しくやりたいと思います。
実はやり方さえ覚えてしまえば意外と簡単なんですよ!

先に計算の方法だけ分かりやすく日常で表現します。
ヨセには2通りの計算方法があります。

二人でコインを1枚ずつ持ってジャンケンをし、勝ったほうが負けたほうからコイン1枚を貰えるとします。
こんな時あなたはジャンケンに勝ち、コインを相手から1枚貰った場合、手持ちのコインが1枚増えたので1枚得したと考えますか?
それとももし負けていたら1枚払うところだったので得と損を足して2枚の得と考えるでしょうか?

碁の計算方法も実はこのふたつです。

①「実質計算」自分の元々の手持から減ったか増えたかだけを計算する。

②「出入計算」得した時と損した時を足して計算する。

これを実際にヨセの図を使って解説していきます。
(注:本やテレビでつかっているのは出入計算なのでこちらだけ覚えればいいのですが、両方知ることで理解が深りますので両方の計算方法をやります。)



「この手何目?」



ヨセで必ず出てくる一線のハネツギ。この手は何目でしょうか?
このハネツギによって黒と白の陣地がどれだけ変動したのかを知る為にここにお互いどれだけの陣地があったのかを調べてみましょう。



①「実質計算は陣地の境界線を引く」



このように境界線をしっかり引きます。このときに気をつけるのが白にも黒にも公平であることです。
この場合シンプルな形なので公平な境界線になっているのはお分かりいただけますでしょうか?ケーキで言えば綺麗に二等分です。

黒3の陣地、白3の陣地があることがわかりました。
最初の黒のハネツギの図に戻ってお互いの陣地を計算してみてください。
黒3、白2ですね。ということは黒のハネツギは白を1目減らして、「実質計算」ではハネツギは1目の手ということになります。
コインのたとえで言うとお互い手持ち3枚の状態から始めて相手のコインを一枚減らしたというわけです。



②「出入計算は相手が打ってきた時も考える」



この図は陣地が黒3、白2でしたね。
得と損を足すのが出入計算ですからこれに加えて反対に相手がここへ打った時のことも考えます。



白から打った時は黒から打った時とは反対に陣地は黒2、白3になっていますね。
黒から打てば相手を1減らせる、相手から打たれたら1減らされる。
これを足すのが出入ですから出入計算の答えは2目の手です。

一般的には出入計算を使ってますので、こちらを覚えてください。
「実質は1目」なーんていうと浮いちゃいますからね!



問題を出しておきます。



黒番です。出入計算してみてください。

①Aの白を一目取るのは何目か?
②Bのハネツギは何目か?
③黒が正しく打った場合の終局図は黒が何目勝っているか?

初めての方はひとつ正解できれば充分です!次回に答え合わせしますのでチャレンジしてみてくださいね。
ちなみに序盤で「この手は20目くらい」とか言ってる時がありますが、あれはただのカンなんで気にしないでください!出入計算であることは確かですけどね。



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