道を歩いている人に声をかけて、何かを勧誘したりモノを売り付けたりすることを“キャッチセールス”と言いますが、今回のお話はその“キャッチセールス”での出来事。
その日私は銀座の街を営業で回っていまして、営業で回っているといっても私の仕事はルート営業なので、自分の担当クライアントを回っていたのですが、打合せが長引いたのと、冬の日暮れが早かったのとで、辺りはすっかり暗くなっていました。
時間的にはそんなに遅い時間ではなかったのですが、銀座の路地を足早に駅へと向かっていると、前から30代位の女性が1人私の方へ向かって歩いてきました。
銀座といえど、路地に1本入ると意外と閑散としていて、私とその女性以外は人も疎らでした。
何となく、道でも聞かれるのかと、多少身構えていると、案の定その女性は私に話し掛けてきました。
「すみません、私手相を勉強しているんですが、少しお時間いいですか?」
“手相を勉強している・・・”よく聞く宗教かなんかのキャッチだな~と思い、
「仕事中なんで結構です」
と言っていつものようにかわしました。
そのまま通りすぎようとするとその女性はしつこく
「5分でいいんです!その5分であなたの人生変わるかもしれないんですよ」
と食い付いてくるもんで、
「今の人生めちゃめちゃ満足してるんでじゃ」
みたいに言って歩き続けました。
この手のキャッチは少しでも気があるふりをするとしつこいので本当にあっさり目も見ずに、そして歩く速度も緩めずにそう言いました。
だいたいその5分で人生変わるって、宗教とか入信させて金品巻き上げるんだろなんて思いながらその女性がもうついてきていないということを背中で気配を窺いつつ歩き続けると、その女性はさっき私に声をかけたところに立ち止まったままこう叫びました
「あなた死相がでてます1週間以内に死にますよ私はあなはを助けたいから声をかけたんですあなはを助けられるのは私しかいないんです後で絶対後悔しますよ!」
と
な-んてこと言うんだ、この女
思わず立ち止まって振り返りました。
するとその女が小走りで近づいてこようするので、条件反射で直ぐに前に向き直り何か怖いものに追い掛けられるかのように逃げました
つ-かひどくない
“死相でてる”とか“1週間以内に死ぬ”とか
もちろん私を呼び止めるためとはいえ
しかも手相の勉強してるのに何で顔見て死相なんだよ
って思ったけど、そんな縁起でもないこと言われた人間が、例え信じていなかったとしてもどんな気持ちでその後1週間過ごすか考えたことあるんでしょうか
そんな不吉なことを言うおまえこそが私にとっては死神だよ
ちなみにこんな私でもかなりびくびくしながらその後1週間過ごしましたよ~
それから4年
めちゃめちゃすこぶる元気ですo(^-^)o(笑)
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