in the small woods

家具職人の妻のブログ。
シンプルな天然木の家具の紹介や、自然の中で感じたこと、日々のことを綴っています。

枯れていく森

2008-09-19 | nature
台風が近づいてくると、山に近い(というか山に住んでいる)わが家は、ゆっくり寝られないほど心配です。雨の量が多くなって、土砂が流れてきたらと思うと・・。今回は逸れそうですが、これからの台風の季節、心配ごとが増えます。

ほかにも最近心配していることが。実は、工房の前のコナラの大木が、7月頃、本当にある日突然枯れてしまいました。周りの山を見回してみると、他にも季節外れに茶色に変色している木がかなりありました。水不足のせいか?病気のせいか?と思っていましたが、知り合いが、それは「ナラ枯れ」であると教えてくれました。

調べてみると、それは全国的に起こっている、恐ろしい樹木の伝染病だそうです。ナラ・シイ・カシ類を枯らしてしまうカビ菌の一種を、キクイムシの体が媒体となって伝染させている病気だそうです。被害に合うのは大木・老木が多いそうです。数年前に、隣の高島市で大量枯死が話題になり、それがここまで広がってきているらしいのです。

ナラ枯れを防止する決定的な対策は今のところなく、新しい樹木を育てること、枯れてしまった木はその場所以外には持ち出さないことで被害の拡大を抑えることなどが、今できる精一杯の対策らしい。

どうすれば食い止められるのか、目の前の枯れてしまった大木はどうするべきかなのと、毎日途方に暮れています。

でも考え方を変えれば、自然は自らを浄化するため、手入れされずに放置され老いてしまった森を若返らせようとしているのかもしれません。今までもそうであったように、人間なんかの力など及ばないもっと大きな力によって。

人間は自然を前にして、いったい何ができるのでしょうか。


それにしても、工房の前のあの木。将来ショップを作ることができたら、シンボルツリーになるはずだったのに。惜しいことです。




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