改正総一郎の外断熱・外張り断熱日記

断熱工事に関わって38年。
快適・健康・省エネ建築について探求し続ける日々の雑記帳。
建物の外皮性能、計画換気など。

外断熱省エネ改修

2014-01-31 10:00:00 | 日記

昨年末に兵庫県西宮市のALCの個人邸で

外断熱省エネ改修を行いました。

 

建築研究所の省エネ改修補助は締め切られ、

その他の補助も仕様が合わず使えなかったのが残念でしたが、

約ひと月半の工期で内外装を含む本格的な改修工事が完成しました。

 

監修は明石の松尾設計室。

松尾さんは若いですが業界では有名な方で

関西ではトップクラスの省エネ住宅設計経験者だと思います。

 

断熱仕様は

屋根を30倍発泡ウレタン160㎜、

壁を湿式外断熱60㎜、

窓は内窓、

ダクト型全熱交換換気システムを使用しています。

今回当社は断熱のみの参加でした。

 

ALCなので気密性を心配しましたが、

施工会社の藤和ホーム(西脇市)さんの丁寧な施工で

気密シートなどの気密工事をしないで内装工事前にC値2.5前後でした。

 

ALCなどの鉄骨造改修は気密工事をしないと気密性能を取りにくいのですが、

まずまずの気密性能でした。

 

これで内装ボードを貼ってクロスを施工すると

おそらくC値1前後になるのではないかと思っています。

 

関西でどれほどの気密性能が必要なのか、

費用対効果も含めて議論を要するところですが、

この冬が終わりそうな時期に入居者のお話を聞きたいと思っています。


岩前先生の講義を聞いた後の感想

2014-01-30 10:00:00 | 日記

このブログの趣旨からは少し外れますが、

若い方もこのブログを読んでいる方がおられるとのことなので、

岩前先生の講義を聞いた後の感想を記載します。

 

長年、日本の防衛費は対GDP比0.9%で推移しているので、

GDPが下がれば防衛費も下がる傾向にあります。

 

でも最近の中韓の日本バッシング?によって

日本の周辺情勢はいささか不安な状況があります。

 

昔から議論されている防衛費GDP比1%を超えることは

いろいろな事情で難しかったようです。

 

近年の中国の国防予算は前年比10%以上伸び、

最近では11兆円以上ではないかと言われています。

つまり、日本より人口が10倍、GDP1.4倍、防衛費2倍で、

これからも力をつけていく可能性が高い隣国が

領土問題や靖国問題などで日本にプレッシャーをかけているのに

日本はそのプレッシャーに対応する予算が獲得できない現状と言えます。

 

何度か近畿大学 建築学部 学部長 岩前篤先生のお話を聞いて感じたのですが、

5兆円の循環器系疾患医療費や、

2兆円の呼吸系疾患医療費などが

住宅の省エネ化で低減できるとすれば、

日本の国家予算も今よりはかなりの余裕ができるのではないかということです。

 

だからと言って単純に低減額を

国防費に回せばいいではないかと言っているわけではありません。

国家予算の自由度が増えるのではないかと思うという事ですので誤解なく。


新製品ウレタンカートリッジ他

2014-01-29 10:00:00 | エディフィス省エネテック

今年は6月まで毎月

新製品を発表する予定です。

 

1月はウレタンカートリッジ。

ガンタイプの吹付用と使い捨てのノズルタイプです。

当社の熱交換換気システム「ヴェントサン」の周辺部材として、

気密断熱の周辺部材として、

外断熱工事の断熱補修としてお使いいただけます。(海外製)

 

2・3月は初期性能を10年保持する経年劣化が

極めて少ないシーリング材(海外製)と10種類以上の気密部材(国産)です。

 

その他、窓回りや窓、断熱など4月以降も順次ホームページで紹介しますので、

当社のホームページ

http://edfs.co.jp/

をお楽しみに。


建築研究所理事長の坂本雄三さん(東京大学名誉教授)の講義内容

2014-01-28 10:00:00 | 外断熱推進会議

前回からの続きです。

 

 

その点、日本の空調機器は

世界のトップレベルで牽引している存在。

 

昨年11月のフランスBATIMATの展示会でも

ダイキンと三菱のブースの大きさと展示品の多さには驚愕しました。

 

問題は空調機器では

いくら省エネをしても消費エネルギーがゼロにならないこと。

 

だからしっかりと気密断熱をして

伝統土壁の外断熱などを補強断熱として使い、

蓄熱性と呼吸性を持たせる。

 

そして換気でしっかりと湿度制御をおこない

結露やカビが発生しない家を作ることは可能な気がします。

 

壁体内の湿気移動は重要な要素ですが、

換気をしっかりと行えば湿気は外部に逃げていくもの。

汚れにくい熱交換換気や汚れが簡単に取れる熱交換換気などが

しっかりと稼働していれば結露の心配なく省エネが可能でしょう。

 

 

その点ダクトレス熱交換換気「ヴェントサン」は

ダクト内汚染の心配はないし、

本体部品はすべて自分で手入れできるので有効かも。

 

 

最後はPRでした(笑)


建築研究所理事長の坂本雄三さん(東京大学名誉教授)の講義内容

2014-01-27 10:06:09 | 外断熱推進会議

前回からの続きです。

 

 

建物を高気密高断熱化することで

エネルギーという制約からの脱却ができる。

 

これは重要なことだと思いましたし、

しなければならないことだと改めて思いました。

 

また、日本は、技術や社会システムをもっと磨き上げれば、

世界からさらに注目される存在になり、

活路が開かれる という話も

常々私が社員に言っていたことであり共感しました。

 

 

ドイツの省エネ製品を扱っているから

すべてドイツ贔屓という事はないんですよ(笑)

 

断熱材はほとんどが海外で開発されたもの。

私の知識では日本で開発された断熱材で

海外にない断熱材といえばフェノールフォームと

ケイ酸カルシウムボードくらいではないでしょうか?

 

しかしこれらは高価なのが欠点。

 

 

 

 

・・・続きます。