hitorigoto日記エッセイコラム

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奄美の島唄

2007-06-20 13:36:25 | 日記・エッセイ・コラム
 鹿児島から389km 南へ行ったところに 魅惑の島、奄美大島がある。

さとうきびを原料とした黒糖焼酎は全国でも名高い。もちろん、大島つむぎは

奄美が世界に誇る伝統ある工芸品だと云うことは誰もが知っていることだ。

また、田中一村の絵画の世界で人々の注目を集めた神々の島でも有名である。

西郷隆盛も奄美の竜郷村、沖永良部島に流されて、一時、住んでいた所だ。

 昔は琉球や薩摩に統治され続けていた島で、その当時、島人は奴隷だった。

薩摩の役人の年貢の取り立ては、さとうきびが台風で被害にあっても厳しく

そればかりか、島の美しい娘、最愛の妻、恋人まで奪われることになった。

役人は任期の期間内で私服を肥やし、島の美しい女たちまでも持ち帰った。

 最愛の妻を奪われた夫の嘆き、恋人と引き裂かれた男はやるせなさと

くやしさを、何にぶつけたのだろうか ひとり砂浜を漂いながら、この浜が

恋人と笑いながら一緒に過ごしたところなのに、どうして独りなのだろうと

悲痛の叫びを暗い海を越えた遠い内地へ向けたに違いない。ふりそそぐ星も

なんの慰めにもならなかったのではないだろうか。二人の話を聞いてた白い波

この波が愛しい人を連れて行ってしまったのか、それとも、この想いを伝えて

くれる波だろうか。ひとり とり残された島人の唄 kibaruzo キューピーボク