♪ むか~し むか~し あるところに 親切な おじいさんと
おばあさんが 住んで おった そうな。二人は とても貧乏 じゃった。
ある おおみそかの日、正月の餅を買おうとしたが、お金が 無い。
家の中を見回すと、じいさんが作った編み笠が七つあった。
「村に行って これを売ろう」と言うじいさんに ばあさんはひとつを
じいさんの頭にかぶせ、残りを背中に背負わせ、雪のなか見送った。
一日じゅう村を歩き回ったが、笠は誰も買ってくれなかった。
夕方、雪が降り積む中、じいさんは帰り道をトボトボ歩いておった。
途中、雪のなかに六体の地蔵が立っていた。子供達の守神の地蔵だ。
おじいさんは地蔵さんが寒さに震えて寂しそうでかわいそうに思えた。
背中から編笠をおろして、六体の地蔵さんの頭へかぶせてあげたそうな。
家に帰り着き、おばあさんへ餅も買えず、編笠を地蔵さんへかぶせた
話をすると、にっこりと「良い事をなさいましたね」と言うて喜んだ。
真夜中に外で物音がする。耳をすませていると、ドサッと袋の音がした。
袋をあけてみると、中からつきたての甘い香りの餅が転がり出てきたそうな。
これはこれはと、おじいさんとおばあさんが外をのぞいてみると、外には
編み笠をかぶった六体のお地蔵さんが、お正月の挨拶をするために雪のなか
お辞儀をしていたという話じゃった。「良いお年をお迎えくださいましぇ」
おばあさんが 住んで おった そうな。二人は とても貧乏 じゃった。
ある おおみそかの日、正月の餅を買おうとしたが、お金が 無い。
家の中を見回すと、じいさんが作った編み笠が七つあった。
「村に行って これを売ろう」と言うじいさんに ばあさんはひとつを
じいさんの頭にかぶせ、残りを背中に背負わせ、雪のなか見送った。
一日じゅう村を歩き回ったが、笠は誰も買ってくれなかった。
夕方、雪が降り積む中、じいさんは帰り道をトボトボ歩いておった。
途中、雪のなかに六体の地蔵が立っていた。子供達の守神の地蔵だ。
おじいさんは地蔵さんが寒さに震えて寂しそうでかわいそうに思えた。
背中から編笠をおろして、六体の地蔵さんの頭へかぶせてあげたそうな。
家に帰り着き、おばあさんへ餅も買えず、編笠を地蔵さんへかぶせた
話をすると、にっこりと「良い事をなさいましたね」と言うて喜んだ。
真夜中に外で物音がする。耳をすませていると、ドサッと袋の音がした。
袋をあけてみると、中からつきたての甘い香りの餅が転がり出てきたそうな。
これはこれはと、おじいさんとおばあさんが外をのぞいてみると、外には
編み笠をかぶった六体のお地蔵さんが、お正月の挨拶をするために雪のなか
お辞儀をしていたという話じゃった。「良いお年をお迎えくださいましぇ」