おけおけ、23時間目でFF12のプレイ感想を簡単にまとめます。
僕のFF歴は、クリアーした事ないのはファミコンの「1」と「2」だけです、ほかは全部クリアー済みです。日本で未発売の北米版「4」(マス移動式怪しげRPG)も体験&クリアー済みで、もちろんFFCCもです。「11」だけは遊ぶ時間がないのですが、見ての通り現役バリバリのFFファンです。
FF毎回リリースされると、僕は大概、システムの変化には大いに評価し、常ねその進化を求めるFFの姿勢を受け入れてきましたが、「8」と「10」の主人公に感情移入が出来なくて幻滅しました。だからこそ、今回「12」のようなクリーンで王道なストーリーラインは、僕にとってまさに「FFの再生」だと思っている。
ベイグラントストーリーと比べると「松野作品」としての作家性はそれほど濃くないかもしれませんが、全般の娯楽性がスゴク高くなっているのではないかと思います。バランスを左右するパラメーターが多すぎる「ベイグラ」や、オウガバトルシリーズの真髄を十分に引き出していない「FFTA」よりは、「FF12」は遥かに大衆性を持つ松野作品になっており、作家・ゲーム性とも良いバランスが取れているではないのでしょうか。
ゲームシステムについて。今回のFFで最も変わったところは、アクティブ・ディメンションバトルと呼ばれるバトルシステムです。コレはリアルタイムバトルを、従来のように“コマンド指令”で行う事が出来、ガンビットというAI構築システムで“戦術”を展開出来る、画期的なバトルシステムです。
また、敵とのエンカウントは従来のようなバトル画面への切り替えがなく、戦闘はフィールド画面で直接行うようになっていますが、生半可な気持ちで何でもかんでも戦いに巻き込むと一気にヤられるリスクが非常に高いので、敵の強さを正確に判断し順次に挑んでいく計画を考えるのがスゴク楽しいです。
ガンビットのお陰で、リアルタイムに行われるバトルから生まれる様々なリスクを効率よく解消し、複雑になったバトルはむしろ進行しやすいです。コレまで高評されているRPGは、複雑なシステムを学習する事がどうしても楽しむ前提となっていますが、「FF12」のバトルシステムは難しそうなのに実際は把握しやすく、この点において非常に評価できるのではないかと思います。
キャラクター育成面では、能力を免許の申請で取得する「ライセンス」システムが導入されています。現実世界では、免許があっても車がなければ意味がないのと同じように、「ライセンス」システムでは例えば、ある武器の免許を取得しても該当武器を入手しないと意味がないのです。
一見コレはスゴク面倒くさいシステムに見えるのですが、想像してみて下さい。もしライセンスポイントをバンバン稼げば強力な魔法が使えるようになれば、掲示板のモンスター討伐依頼も受けないで毎日単純なレベル上げ作業に没頭すれば良いのです。免許を取得して初めて、器具を探すという明確な目標が生まれ、モンスターの討伐なり深いダンジョンを制覇する甲斐があります。
それよりもっと衝撃的な事があります。ライセンスは「ライセンスボード」という、免許をチェスボードのような図面に魔法・アクセサリー・オプション・技・防具・武器などのカテゴリで、図面全体に分布されています。コレね、本当はリスト形式なりタブ形式なりツリー構造なり、他にもいろいろラクな情報の見せ方はあるのに、あえてパズルみたいな図面の作って、FFの開発者が自分達の首を絞める必要がないはずです。
ところがこの「ライセンスボード」はスゴイです!こんなに膨大なライセンス情報でも、このチェスボードの分布具合から造られた「印象」を元に、各キャラクターの育成や管理が想像以上にしやすくなっている。
複雑そうなのに管理しやすく、画期的な情報プレゼンテイションです。
また、同類な敵だけを倒す事で繋げられる「バトルチェイン」というコンボシステムより、普段単調なバトルからも一味違う楽しさが生まれた。同じ地域に生息するモンスターって大体2種類以上にあるのは普通ですが、同じ種類のモンスターばかりを狙うには「特別な技術」が求められ、それを学習する過程が楽しいですし、なによりコンボの段数が増えるとそれなりにいい事が起きるので、バトルはレベル上げの作業ではなくなり、ドキドキワクワクで達成感のあるハンティングになっています。
他には、間違い操作防止対策の仕掛け、絶妙なテンポやイベント発生のタイミング、洗練されているUI(ユーザーインタフェース)、データの見せ方(プレゼンテーション)、視覚障害を持つユーザーでも問題なく遊べられるデザイン…評価すべき所は多すぎて、この、RPGの文法を書き換えるほどの革命的な要素の数々だけに止まらず、ゲーマーだけではなく一般層でも手が届く「ゲーム」という商品に、スクエニはよーく「FF12」をまとめたなと。
プロデューサを含めて開発チーム全員がゲームに対する強い愛情が無ければ、コレだけ完成度の高い製品に仕上げる事はゼッタイにあり得ないので、今「FF12」を遊んでいるあなた、泣き虫に続き左手にコントローラ右手にビール、「FF12」開発チームに熱血なエールを!
素晴らしいゲームを、
ありがとうございました!
乾杯!!
自分はもう何年も前にFFについていけなくなって挫折してしまいました。というよりRPGができなってしまった感じです。よせばいいのにバテン2買っちゃいました。これはなんとかできそうです。いつかFFもやってみようかな。PS2持ってないけど。