I’m hungry

おもにAmazonでの衝動買いや技術的な話をぼちぼちと。

アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術 - Guy Kawasaki(ガイ・カワサキ)

2011-02-20 22:50:13 | 本の紹介/レビュー


名著「プレゼンテーションZen」の序文にも登場している元アップルのエバンジェリスト、現在ベンチャーキャピタリストのガイ・カワサキ(@GUYKAWASAKI)が書いた「これから起業する人たちのためのノウハウ集」。例えば「売り込みの10/20/30ルール」「エンジニアの嘘を見抜く」「プレゼンテーション力を高める方法」「職場の一匹狼とどうつきあうか」「失敗しない事業計画の書き方」など、ひとつひとつのチャプターで1冊の本が書けてしまえそうなものばかり。

当然ながらすべて米国での話なのでそのまま日本で適用することはできないものもあるでしょうが、その本質はあまり地域や風土に関係ないものが多いので色々ためになる内容が多いです。

私がこの本を出した理由

立ち上げ
1章 成功に必要な創業者の資質
2章 新興組織の心構えトップ10
3章 社内起業をめざす人へ
4章 「技術を売りたい」人へ
5章 サルにもわかるマントラを

資金調達
6章 投資家の目にとまるには?
7章 投資家誘引の極意
8章 エグゼクティブサマリーのつくり方
9章 売り込みの一〇/二〇/三〇ルール
10章 ベンチャーキャピタリストの嘘トップ10
11章 起業家の嘘トップ10
12章 エンジェル資金調達のコツ
13章 弁護士の嘘トップ16
14章 ベンチャーキャピタル適正検査

計画と実行
15章 「戦略のパラドックス」を知っておく
16章 失敗しない事業計画の書き方
17章 正しい財務予測とは?
18章 劣等生の財務モデル
19章 いざ、実行
20章 ハネムーンのあと
21章 自己資本で船出するなら
22章 取締役会の運営法
23章 低予算でアイディアを試す

イノベーション
24章 イノベーションを生む11のポイント
25章 ソリューションに関する七つの罪
26章 イノベーションの「神話」を疑う
27章 抜群のアイディアを手にするには?
28章 エンジニアの嘘を見抜く
29章 第二のシリコンバレーをつくる方法
30章 ウォズに学ぶ

マーケティング
31章 チャンスを逃さないための最低限の配慮
33章 ネーミングの注意点
33章 ブランディングに欠かせないこと
34章 「フレーム」をコントロールする
35章 グローバルな若者市場をつかむ
36章 ひとつのことに秀でよ

販売と伝道活動
37章 プロの販売術
38章 「ディストリビューション」の理想と現実
39章 人に広めてもらうために
40章 PRは自力で
41章 マスコミ側の本音
42章 インフルエンサーなんて忘れてしまえ?

コミュニケーション
43章 効果的なEメール活用術
44章 プレゼンテーション力を高める方法
45章 スタンディングオベーションを受けるには
46章 スティーブ・ジョブズ並のプレゼン
47章 歌手に学ぶスピーチ術
48章 でもの名人になる方法
49章 パネルディスカッションで大活躍する方法
50章 偉大な司会者になる方法
51章 ブログの作法

ウィン・ウィン
52章 「影響力」の心理学
53章 コミュニティのつくり方
54章 真の顧客サービスをめざす
55章 親切、紳士的、丁寧
56章 起業家のための社交術
57章 他社の心をつかむ工夫
58章 ときには「取り入る」こともある
59章 ブロガーとの正しいつきあい方
60章 最良のパートナーシップの結び方
61章 パートナーの嘘トップ10
62章 ジャッキー・オナシスが教えてくれること

競争
63章 企業防衛に関する模範解答
64章 特許の果たす役割
65章 競争相手をカッカさせる術
66章 つねに正気を保つ

採用と解雇
67章 後悔しないための人材採用術
68章 有能な人材を見出す面接術
69章 ヤフーの人事責任者に訊く「採用される術」
70章 幸せになる働き方とは?
71章 シリコンバレーで職を得るとっておきの方法
72章 新興企業に尋ねるべき九つの質問
73章 ウェブで仕事を探す方法
74章 求人広告でやってはならないこと
75章 人材をさらに伸ばす秘訣
76章 レイオフの心得
77章 クビ切りの作法

仕事
78章 「悪」を生み出す会社にしないために
79章 プレッシャーに負けない方法
80章 職場の一匹狼とどうつきあうか
81章 学校では習わない一二の現実
82章 成熟した大人になる方法
83章 会社が過ちを犯してしまうとき
84章 会社の危険信号を察知する
85章 健全なエゴの持ち主になる
86章 クソッタレ撲滅ルール
87章 最悪の上司とは?
88章 CEOの嘘トップ17
番外編 あなたの「起業家指数」は?

善行
89章 NPOからも学べ
90章 社会起業家とは何か
91章 NPOのトップが語る経営と精神
92章 危機を乗り越える力をつける
93章 わが人生をかけて得た教訓

あとがきにかえて



読んでいてまず感じたことは「一つ一つはためになるけれど、本全体にストーリーが(あまり)ない」ということ。
言うなればブログ等で書きためていた内容を1冊の本にまとめた感じ。

たとえばこんな感じ。

Q:幸せになるには、いくらかかりますか?
A:約四万ドルです。子どもが何人いるかとか、どこに住んでいるかとかは関係ありません。それは些末なことです。なぜなら、人の幸福度は主に、その人の楽観度と人間関係の中身に基づくからです。ですから、食べて住むのに十分なお金があれば、あとはどれだけ楽観的でいられるかが幸せのバロメーターになります。

幸せになる働き方とは? より



「マーケティングのことはわかりません」
これはなにも謙遜しているわけではない。エンジニアはこう考えている。「マーケティングのことは何ひとつわからない。でも、私がやっていることに比べてどれほど難しいというんだ?私がマーケティングもエンジニアリングもやらなければダメだ。MBAの連中は、私がプログラムを書くだけの価値がある製品を思いついてくれればいい」。しかし、この手の嘘はあまり心配しなくてもよい。締め切りが守れないことが続くと、もっと大事なことがあったと彼らも気づくようになるからだ。

エンジニアの嘘を見抜く より



[1] 自分が使いたいものをつくる
アップル、グーグル、サウスウェスト航空などの企業をつくったのは、ニーズがまだ満たされていない大きな潜在市場を見抜いた、先見の明ある起業家たちである――――そんな説明する専門家が多い。これはデタラメである。人が会社を始めるのは、自分がつくっていたその製品やサービスが使いたいからだ。だからイノベーションを起こしたければ、自分たちが使いたいものをつくろう。

イノベーションを生む11のポイント より



こんな感じのセンテンスが450ページ延々と続きます。読み方としては、全てを記憶するような方法ではなくどんどん読み進めていって、「これは!」と感じた箇所だけピックアップ(メモしてもいいし、携帯で写真をとっておいても良い!)しておくといいのではないかと。

(※)本全体にストーリーが無いので、内容を記憶するのは難しいと思います

Webサービスの現場にいる人(プロデューサー、ディレクター、エンジニアにかかわらず)、起業を志す方にオススメ。

アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術
ガイ・カワサキ 著、三木俊哉 訳
海と月社









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