乾酪庵 Cottage de fromage

スピブログとして発足しましたが、ただの日記になりつつあります。
最近は芸人さんの話題が多いです。

新年最初は『未来のミライ』

2024-01-07 10:00:00 | マンガ、アニメ

お久しぶりです 明けましておめでとうございます

 

久々にブログを更新しようとして M-1 に関するなっがい記事を書いてたんですが、書き終わる前にどんどん世間が発表しづらい雰囲気に…。別に特に〇っちゃん(審査)に触れてる部分はそんなになかったんですけど。

それはとりあえず一旦保留にして、数年前に録画して塩漬けにして、最近ようやく観た『未来のミライ』の感想でも書こうかな。

 

 写真AC
テーマは家族

 

私、こことは別に絶賛放置中のブログがありまして。ほとんどアクセスが無いうえ、私自身もめったに巡回しないという過疎っぷりなので、もう閉鎖しようか、と思いつつそれも含め放置してしまってる状況なのですが。

そちらに『おおかみおとこの雨と雪』の感想を載せているのですけどね、ほめてないです。

そして今から書く『未来のミライ』も正直ほめないです。それでも良いという方だけ読んでください。

 

主人公のくんちゃんは4歳の男の子。お母さんが生まれたばかりの赤ちゃん・妹のミライちゃんを連れて帰って来たところからお話は始まるのですが。

とにかく周りの大人たちのくんちゃんへの扱いがひどい。

両親が新生児に掛かり切りになってしまうのはある程度仕方ないが、祖父母まであからさまに赤ちゃんとお兄ちゃんとで扱いに差をつけてる。

くんちゃんは思うに任せないことが多くなって、しょっちゅう癇癪を起こすのだが、これは明らかにミライちゃんに対する嫉妬である。周囲もそれは分かってるのに誰もフォローしようとしない。

ネタバレになるので詳しくは書かないが、くんちゃんの家の庭の樹を通じて、未来から、過去から、人外から、様々な存在が訪れたりくんちゃんの方から迷い込んだりする。

その存在たちも、ことごとくくんちゃんを責めたり説教したりするのである。私は思わず誰か味方してあげなよと口からでてしまった。

ストレスが減る要素が無い。ネットで見ると、いらいらするという感想が多いのだが、幼少時、似たような経験のある観客なのだろうと思う。トラウマが刺激されて辛いんだと思うよ。

唯一味方と言うか、責めはしない(でもちくちくイヤミは言う)存在としてバイク乗りの青年が出てくるが、青年と出会った後もくんちゃんの癇癪が軽くなったという描写もなく、くんちゃんの精神状態は荒れたままである。

そう、精神状態が荒れてるからあばれてるのに、徹頭徹尾、わがままな性格、甘えん坊、として描かれてる。荒れる要素がなくなればあばれなくなるかもしれないのにその可能性に思い至らない。この理解の無さが辛い。

タチが悪いことに、両親は子どもたちに対する愛情はあるのだ。ただ物理的に手が回らないうえに気も回ってないという自覚がまるでない。

自分たちを省みて叱り過ぎちゃったかなとか、くんちゃんの様子を見て我慢させ過ぎたかなとか、頭をよぎることもない(少しはするけどそれが問題の原因だとは考えない)。くんちゃんの側が成長し、親の気持ちや事情が分かるようになれば問題は解決すると悪気なく信じている。

両親がくんちゃんに愛情を示すシーンもあるのだが、何故か伝わった描写がほとんどない(無くはない)。何故分かるように目を見て抱きしめて、愛情を伝えてやらんのか。

最終的にくんちゃんは不自然な形でムリヤリ成長したことにされ(私にはそう見えた)、両親と妹を以前より受け入れられるようになる。しかし両親がくんちゃんに寄り添うような様子は最後まで見られない。自分たちだけで納得して終わっている。

ムリヤリの成長の象徴のような存在が終盤に登場するのだが、彼もまた小さいくんちゃんを責めるのである。これ結構残酷だと思うんですけどね。お前も親の側の味方かよぉってゆうね。「ガキが」って実際ガキなんだから当たり前だろぉってゆうね。この子にばかり成長を押し付けるなよ。

 

といいつつ、全体的には私はつまらなくはなかったです。ネットの評判によると、1.声優が合ってない 2.不思議な出来事が起きる理由の説明がない という点を不満として挙げてる人が多いのですが、私はそれ両方気にならなかったんですよね。

しかし家族の物語といいつつ、くんちゃんが変化(成長?)するきっかけになるのは常に不思議な存在たちで、現在の家族ではない。くんちゃんは両親の『過去』を覗いたりするのだが、くんちゃんの『現在』を見てる人は誰もいない。くんちゃんが成長してめでたしになる。両親も成長してるらしいのだがあくまで自己評価。

子どもの成長物語自体は一般的なのに、なんでこんなすっきりしないのかというと、この物語ではくんちゃんの成長、即ち、現在の否定、になるから、だろうな。いみじくもタイトルが暗示するように、両親が子どもたちの未来しか見ていない。敢えてこういう言い方しますけど、両親を妹に取られて不安な『今』を誰も分かってやらない。成長と言う美名のもとで我慢を強いられて終わるのだ。

 

『時をかける少女』は素晴らしいと思ったし、『サマーウォーズ』も面白かったんだけど、小さい子がメインだとなんかもやぁっとさせられますね、という話しでした。

 

今日中にもう一件記事をします。ブログをコピペするだけの簡単なお仕事です。
18時予約投稿済み。

 

'24. 2.12 ちょっと追記っていうかこの映画に関連して



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