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幸せの植物楽

自然の力をプレゼント。
身近な植物に託した想いや、日常雑記を心のままのびやかに表現したい。

経験の多様性

2013-02-25 06:57:12 | エッセイ
経験の多様性


植物や動物の種類が減って生命の多様性が失われてきている。
インターネット、テレビ、新聞などの情報手段の発達につれて、人々の意識、考え方も多様性が失われて均一化の方向に進んでいる。世界で起こった事柄が、アッという間に世界中の人が知ることになり、同じ考え、同じ行動をとるようになりました。ちょっとしたことに悲観的になったり、楽観的になったり、風にそよぐ植物のアシのようです。自然状態では多様化の方向に進むのが「自然」なのに、すべては逆に進んでいます。
戦前、昭和初期、大正、明治、江戸と時代が下れば、その時代の作家の作品は、面白い。同じ人間なのだから、能力、感性にそんなに違いはないはずである。森鴎外、幸田露伴、夏目漱石、志賀直哉などの文章に圧倒され、彼らはいつまでも文豪と言われ、ほとんどの図書館に置かれています。現代、近代の作家で、どんなに素晴らしい作品、人気作家と言われても、ほとんどの人が死後、数年で忘れ去られてしまう。この人たちは、文豪たちよりも劣っているわけではない。それはその人たちが住んでいた環境が違うことが大きい。   自然、職業、社会システム、法律、習慣、言葉などあらゆることが違い、しかも多様であった。だからその時の、あるいはその人の生きていたちょっと前の時代のこと、人々を書いているだけなのに、今それを読むと、考え方、風俗、習慣などの違いが面白いと感じるのでしょう。
情報が発達すればするだけ、時代が進めば進むだけ、多様性が無くなって、面白くなくなってくる。そして人々の経験の多様性も無くなってきます。


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