モチノキからの鳥もち
モチノキは知っていても、何故モチノキと言うのか、鳥もちについても見たことがない人がいる時代となってしまった。
「トリモチとは、モチノキ科の常緑木で、モチノキの皮を剥いで、臼に入れ杵でついて粉のように細かくし、団子に丸める。それを水で洗うとトリモチが残った。売っているトリモチよりは、粘りが強く、くっつく力が強いし、水の中でも粘着力が落ちません。」
子どものころ、細い竹の先に塗って、蝉やトンボをつかまえた。竹の先にモチをつけ手にツバをつけてクルクルと竹を回しながらモチを塗る、白から数日で褐色、黒と変色してしまう。においが懐かしい。本来は鳥を捕まえるためのものです。
「チョウマハガ」というのは、1960年頃まで使用されていた立派な日本語です。広辞苑という辞書を見てみます。
チョウマ〔鳥馬〕:ツグミの異称。ハガ・擌:竹串や木の枝、ワラなどにもちを塗り、囮を用いて鳥などを捕るもの。ハゴ(和名抄)と出ていて、「和名抄」とは、日本最初の分類体の漢和辞典で、承平(931~938年)に撰進されたとある。何と千年以上も使用されていた言葉ということがわかります。
カモの流モチ猟:モチを塗った縄を水面に漂わせ、泳ぐカモがからみつくのを捕らえる。モチ縄を{ボタ}といった。ボタの周りに木の葉で作った囮を浮かべることもあった。カモはハトと違って羽根が簡単に抜けることがないので、一旦くっつけばもう逃げられない。この方法を昔、商売にしている人がいたし、方法を教える師匠がいた。
① センボンハガ、または センボンヒゴ:竹を細かく割ったヒゴにモチを塗ったものを、一箇所にたくさん並べて立て、餌などの囮を使って鳥を捕まえる方法。
② チョウマンワンナ、またはモズワンナ:モチを塗った棒の両端を竹ベラにさし込み半円状にし、竹ベラの中央に雄誘餌(蛙、イナゴ、クモ、ケラ等)を置く。これをチョウマ(ツグミ)やモズなどの鳥がくわえて引くとワナが倒れ、翼にモチが付いて飛べなくなる。チョウマンはチョウマのことで、ワンナはワナの房総方言である。
ウグイスやメジロなど縄張り意識の強い小鳥に、囮を使うとすぐ集まってくるので、その囮のカゴにモチを塗った止まり木を出しておくとたちまち掛かってしまう。
ワープロやパソコンのように新しい技術に伴って新しい言葉が使われ、トリモチ猟のように技術がなくなると言葉も忘れられてしまいます。
鴨はかすみ網でも捕りました。「ヤツギリ」といって、山と山の間の細い田んぼの「谷津」に鴨の通り道があって、そこに横切るようにかすみ網を仕掛けます。まだ、今でも見かけることがあります。
ガーガーガモは美味しい、ピロピロガモは不味いと言う。つまりガーガーと鳴くカモ、例えばカルガモ、マガモなどは食べると美味しい、しかしピロピロと鳴くカモ、例えばコガモ、オナガガモなどは不味い。と言った知識は、今の人にはまったくない。自然の知識は捕獲し、食べることで知ることが出来ます。動植物がなくなってきたからの自然保護です。袖ケ浦市でも百年前は鶴が飛来して、よく食べていたそうです。
モチノキは知っていても、何故モチノキと言うのか、鳥もちについても見たことがない人がいる時代となってしまった。
「トリモチとは、モチノキ科の常緑木で、モチノキの皮を剥いで、臼に入れ杵でついて粉のように細かくし、団子に丸める。それを水で洗うとトリモチが残った。売っているトリモチよりは、粘りが強く、くっつく力が強いし、水の中でも粘着力が落ちません。」
子どものころ、細い竹の先に塗って、蝉やトンボをつかまえた。竹の先にモチをつけ手にツバをつけてクルクルと竹を回しながらモチを塗る、白から数日で褐色、黒と変色してしまう。においが懐かしい。本来は鳥を捕まえるためのものです。
「チョウマハガ」というのは、1960年頃まで使用されていた立派な日本語です。広辞苑という辞書を見てみます。
チョウマ〔鳥馬〕:ツグミの異称。ハガ・擌:竹串や木の枝、ワラなどにもちを塗り、囮を用いて鳥などを捕るもの。ハゴ(和名抄)と出ていて、「和名抄」とは、日本最初の分類体の漢和辞典で、承平(931~938年)に撰進されたとある。何と千年以上も使用されていた言葉ということがわかります。
カモの流モチ猟:モチを塗った縄を水面に漂わせ、泳ぐカモがからみつくのを捕らえる。モチ縄を{ボタ}といった。ボタの周りに木の葉で作った囮を浮かべることもあった。カモはハトと違って羽根が簡単に抜けることがないので、一旦くっつけばもう逃げられない。この方法を昔、商売にしている人がいたし、方法を教える師匠がいた。
① センボンハガ、または センボンヒゴ:竹を細かく割ったヒゴにモチを塗ったものを、一箇所にたくさん並べて立て、餌などの囮を使って鳥を捕まえる方法。
② チョウマンワンナ、またはモズワンナ:モチを塗った棒の両端を竹ベラにさし込み半円状にし、竹ベラの中央に雄誘餌(蛙、イナゴ、クモ、ケラ等)を置く。これをチョウマ(ツグミ)やモズなどの鳥がくわえて引くとワナが倒れ、翼にモチが付いて飛べなくなる。チョウマンはチョウマのことで、ワンナはワナの房総方言である。
ウグイスやメジロなど縄張り意識の強い小鳥に、囮を使うとすぐ集まってくるので、その囮のカゴにモチを塗った止まり木を出しておくとたちまち掛かってしまう。
ワープロやパソコンのように新しい技術に伴って新しい言葉が使われ、トリモチ猟のように技術がなくなると言葉も忘れられてしまいます。
鴨はかすみ網でも捕りました。「ヤツギリ」といって、山と山の間の細い田んぼの「谷津」に鴨の通り道があって、そこに横切るようにかすみ網を仕掛けます。まだ、今でも見かけることがあります。
ガーガーガモは美味しい、ピロピロガモは不味いと言う。つまりガーガーと鳴くカモ、例えばカルガモ、マガモなどは食べると美味しい、しかしピロピロと鳴くカモ、例えばコガモ、オナガガモなどは不味い。と言った知識は、今の人にはまったくない。自然の知識は捕獲し、食べることで知ることが出来ます。動植物がなくなってきたからの自然保護です。袖ケ浦市でも百年前は鶴が飛来して、よく食べていたそうです。