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SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

ご報告2つ

2015-02-16 22:54:22 | 犬のおはなし
タイトルの通りご報告を2つ。1つめはもちろんニヤの便検査。
寄生虫も特別に恐ろしい菌もありませんでした~。

「おかげ様でニヤ様完全復活よ!」

それほど深刻に心配はしてなかったけれど、この数日ずっとニヤのことをかまっていたので拗ね気味のニコ。
隣に座ると思いっきり首を伸ばしてほっぺやおでこをくっつけてスリスリしてきます。
(さすがにそういう写真は無理なので、別角度から。)

「おかーさん、ニコのことも好き?ねえ?好き?」

好き好き大好き。ニヤのことかまってても、毎日ニコにも好きだよ~って言ってるでしょうが。

報告2つめはこちらのお方。

「近所のレジーです~。」

1月28日付でアップした「がんばれレジー」
左前足を上げて、歩きたがらなくなった近所のレジー君。原因がわからなくて病院巡りをしていると書きました。

1週間くらい前に会った時も相変わらず原因はわからないままとおっしゃっていたのですが、
次の週(つまり今週)鍼灸とレーザー治療を受けてみることにしたとのことだったので
その結果を聞いてから書くことにしようと待っておりました。

やっぱり骨にも関節にも異常は見つからず、心臓の検査や腫瘍の有無、血液検査もしたけれどやっぱり異常なし。
それで最後に行った病院ではホリスティックケアも扱っているので(うちのかかりつけの病院)
鍼灸とレーザーをやってみようということになったそうです。

結果は「なかなか良い感じ」だとか。よかったねー!


「レジーよかったねー。」

でもね、先週会った時のレジー、飼い主さんをグングン引っ張って元気に歩いてたんですよ。
で、私が飼い主さんと立ち話中にチラッと見たら、慌てて(という感じで)左前足を上げてたんですよ。
「ん?もしかしてもう痛くなくなってるけど、痛いふりしてるとか?」と疑惑が深まる(笑

飼い主さんの後ろでは、セイディちゃんとじゃれたりもしてたし。怪しいぞレジー。

ま、もう12歳ですからね、多少は痛いとかこわばるとかいうこともあるかもしれないけれど
最初痛かった時に前足あげてたら、飼い主さんがあれこれとお世話をしてくれたから味をしめたか?

でも飼い主さんは全然気がついてない風だったし、元気ならそれでいいやと何も言いませんでした。
飼い主さんの表情もずーっと明るくなってたしね。

ところでセイディちゃんも先週おなかをくだして病院に行ったんだそうです。

「もう!レディーのプライバシーを暴露しないで!」

何か、おなかくだし系の病気が流行ってるのかな?でもサンプル例2匹だけだしな(笑


「うちのおかーさんに関わると、プライバシーなんてズタズタよ。ほら。」

何はともあれ、ニヤもセイディちゃんも元気で、レジー君も回復しつつあるようなのでよかったよかった。


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がんばれレジー

2015-01-28 22:53:13 | 犬のおはなし

「ねえ、おかーさん。最近レジーのパパを見るといつも話し込んでるね。なぜ?」


「でもレジーのパパはいるけど、レジーはいないのよね。なぜ?」

レジーというのは、この街に引っ越してきた当時からの公園仲間のテリアミックスの男の子。

「僕がレジーです。」

レジーと彼の妹セイディはdog actuallyにも登場してもらったことがあります。
「犬的ビフォーアフターの勧め」

ニコとニヤの質問に答えると、いつもレジーとセイディの2匹を連れて散歩していたご主人なんですが
去年の年末くらいからセイディとだけ散歩しているのを見かけるようになり「まさか?」と思っていたのですが
思い切って聞いてみたら、原因はわからないけれど左前足を地面につけるのを嫌がって歩きたがらないとのこと。
レントゲンやMRIで検査しても異常が見つからず、来週も新しい病院に行ってみる予定だそうです。

だから、散歩中にお見かけすると「レジーはどうですか?」って聞かずにいられないというわけ。
ご主人も話をすることで少し気分が楽になるようで、いろいろ辛い思いを話してくださるので
ついつい話し込んでしまうんですね。
以前はご夫婦とセイディちゃんと二人と二匹で居間でまったりするのが大好きだったレジー君なのに
最近は「さわらないで」という感じで、1匹だけで自分のベッドで丸くなってばかり。
性格がすっかり変わってしまって寂しいんだという言葉に胸が締め付けられました。


「最近のレジーつまんないのよ!」

そうだよね。以前は庭で2匹で走る姿も時々見たけど、最近はセイディちゃんだけしか外に出てないもんね。

これは2007年の写真。

一番大きいぬぬちゃんは今は天国にいるし、ミニチュアダックスのポルシェちゃんは引っ越しちゃったし
あの頃から知ってる子は段々少なくなってしまったから、レジー君にはまた元気になって欲しいなあ。

現在70代でいらっしゃるご主人は「レジーももう12歳だからね。僕と同じで年寄りなんだよ。」と
おっしゃるのですが、12歳と言っても小型犬だし、原因を突き止めて何とかなって欲しいです。

「ニコはいくつになったの?」と聞かれて「この4月で10歳です。」と言うと驚かれていました。
「時の経つのは早いもんだよねえ。」と。

「ニコ、レジーに初めて会った時2歳だったよ。」

そう思うと本当に感慨深いよね。

ご主人は「レジーにもしものことがあったらと思うととんでもなく辛いよ。セイディも寂しいだろうし。
でも僕たち夫婦の歳では新しく犬を迎えるのは難しいからね。その時にはシニア犬の預かりボランティアでもやろうかと思ってるんだ。
ほら、シニア犬ならなかなか貰い手が見つからないだろうから、長く手元に居てくれそうだろ。
だけど僕たちが犬の面倒を見られなくなっても犬が路頭に迷うことはないしね、」なんて話もしてくださいました。

レジー君とセイディちゃんのパパとママはペットショップで犬を買うことが許せない方達なんです。
「家の必要な犬がこんなにたくさん待ってるのに、何千ドルも出して子犬を買ってくるなんてバカげてる。」とおっしゃいます。

レジー君もセイディちゃんもおうちに来た時は今とは別犬みたいにショボショボの子達だったのが
本当に丹精込めてお世話をしてもらって、見違えるようになったんです。


「レジーの脚が痛い原因がわかって元気になりますように。」

うん、心からお祈り。がんばれレジー。


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ちなみにセイディちゃんはニヤと同じ性格。顔を合わせるとあからさまに「フンッ!」とし合います。

手抜きよそ様動画

2015-01-20 19:10:01 | 犬のおはなし

「おかーさん今日はよそ様の動画を貼り付けてテヌキするつもりです。」

そうですよ、手抜きですよ。だってこの動画可愛いんですもん。
youtubeのページを開いたら「あなたへのおすすめ」って最初に出てきた動画なんですよ。

あまりにも可愛かったので、シェアしたくなったので、どうぞ。


PCで再生されてる動画の犬は、このゴールデンレトリーバーのジョシー君のお友達だそうです。
PCの画面に向かって「遊ぼう!」って呼びかけてるんですねえ。
あ~かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい。

うちの犬たちってテレビやPCの画面に映っているものにはまったく反応しないからつまらないんですよ。


「だってあそこに映ってるのはホンモノじゃないって知ってるもん。」

ホンモノじゃないって知ってても、何かな?とか動きがおもしろい!とかあるじゃないさ。
たまにはジョシー君みたいなビビッドな反応を見てみたいもんだよ。



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ビート君のフリーランスボランティア

2014-11-23 23:59:35 | 犬のおはなし
縁あってシェアして頂くことになったビーグルのでんちゃんストーリー。
先週全10話の連載を終えましたが、今日はおまけの番外編。
ビートママさんの現在のことです。

ビーグルのでんちゃんのお話はこちらです。
ビーグルのでんちゃん 出会い1
ビーグルのでんちゃん 出会い2
ビーグルのでんちゃんが走った日1
ビーグルのでんちゃんが走った日2
ビーグルのでんちゃんの新しいお家1
ビーグルのでんちゃんの新しいお家2
ビーグルのでんちゃん 旅立ちまで
ビーグルのでんちゃん 旅立ち
ビーグルのでんちゃん さて、それから
ビーグルのでんちゃん そしてビートがやってきた

思いがけずにビートママさんのおうちの子になったビーグルのでんちゃん。
でんちゃんが心身のリハビリをして、その後関節炎を患い、そして腎臓病と闘いつつも
思いっきりの愛情に包まれて天国へ行ったお話は今までに連載した通りです。

ビートママさんは、若くて元気なビート君と暮らし始めて、でんちゃんの時にはできなかったことをスタートされました。
今日はそのお話。いろいろと考えさせられるお話なんですよ。




外部の情報にうとく、ただ無我夢中で世話をし、闘病に付き合った、
でんちゃんという犬を見送ってから、私は考えました。
捨て犬をなくすために、私にできることはなんだろう、と考えた。
そしてドッグライフカウンセラーの資格を取得した。

犬の問題行動は、飼い主の考え方が変わることで
かなりの割合で改善される。
問題行動が原因で捨てられる犬が、少しは減るかもしれない。
そう思って相談に向き合うわけだけど、
正直言うと、腹の立つことばかり。
アンタ、そもそも、なんで犬と暮らしたいわけ?と、
そこから問いただしたくなる人が本当に多いからです。
犬と暮らすって、こんなに楽しいのに、と思う。
犬を思い通りに動かしたいと思う人には、
犬にだって気持ちがあるんだよ、そんなこともわかんねーの?と言いたくなる。

怒りっぽい私ですが、相談員の時だけは、
世界一穏やかで気の長い人を目指し、静かに話をするようにしています。



「それからね~、僕もお仕事があるんだ。」

ビート君は健康診断をパスして、複数のボランティア団体に所属し
高齢者施設や重度障害者施設への訪問活動に参加し始めました。

数年間のそういう活動や、様々なセミナーを経て、ビートママさんとビート君は今は「一人と一匹」で活動をしていらっしゃいます。


とりあえずは一人と一匹なんだけど、
私と「ボランティア」や「訪問活動」についての知識をシェアし、
同じようなスタンスでエンパワーメントを考える仲間が見つかれば、
一人、二人と少しずつ増やしていければ、と思って。


団体に所属しない「フリーランスのボランティア」として、ご自身とビート君のプロフィールシートを作って独自の”売り込み”作戦。
そうしたら、あるケアホームから申し込みがあって、今月から定期的に訪問をすることになりました。



「このあいだ初フリーランス活動してきたんだよ。」

認知症の方々の集まるケアセンターに行き、
何気なく、ホールの隅っこに私とビートがいるわけです。

ビートの苦手なドライブが、往復で1時間。
そこだけがちょっと不安・・・。
でもね、夫が「それなら僕も行く」と言いだして。
ボランティア活動に興味のなかったはずの夫が、とうとう動いたのです。
ビートが頑張るなら、ビートが一人で頑張るなら、
父ちゃんは応援しなくては、と思ったようです。
そんなわけで、一家総出の初訪問。


あ、さっき「一人と一匹」と書きましたが「二人と一匹」の活動になりましたね(笑
センターでの活動時間は、ビート君の負担を考慮して30分。

スタッフの方がアテンドしてくださって、
「田中さーん、わんちゃん大丈夫?好き?」
「おぉ、好きじゃ」
「じゃね、今日ね、わんちゃん遊びに来てくれたよ」
「どーもー、ビートでーす、はじめましてー」みたいな感じ。
お、なんだこりゃ、でかい犬だな、
あらまぁ、おとなしい犬ね、あら、毛並みがいいわね、
おいおい、こっち向け、お座りできるかい、などなど、
皆さんそれぞれ、撫でたり話しかけたり。
発話が難しい方が、それでも何か話しかけたくて、
滝のようにヨダレを流しながら近づいてこられたり。
あるいは「昔飼ってたの。でも、死んだの」と涙ぐまれたり。
苦手とおっしゃる方も、「ちょっとだけ触ってみようかな」と言って、
結果的には1人を除いて全員触ってくれちゃった。

塩味のスナックをいきなりビートの口に突っ込む方も。
だけど、そういうことは想定内なので、ちゃんとかわします。
別名地蔵の夫も、つかず離れずで場内を移動し、
時々ビートに「オマエも働け」とジロジロ見られたそうな(笑)。
ともあれ、休憩を2回はさんで(ロビーの外で水を飲ませる)、
トータルで30分間、無事に和やかな時間を過ごせたのです。

多くの方が目を細めてくださって、滅多に話さない方が饒舌になって。
それだけでも、行った甲斐はあるのかもしれない、と思いました。



「パパもいっしょだったし、僕がんばった!」

帰路、車中で夫と「こうすればもっとよかったのでは」
「いや、それはまずいのでは」「それならこんな方法は」と、早速ミーティングもどき。
夫婦揃って行った、というのがまたよかったようです。
まるでどこかの会社の企画会議みたいに(笑)、
無口な夫もたくさん喋り、私はもっと喋り(笑)、
だいぶ興奮気味になって帰宅しました。
これを隔週で年度内は続行します。
訪問後は、メールで反省会をする予定。
改善ポイントがあれば次回へとつなげていきます。

ペットパートナーズ講習会や、ハンドラー講習会、
そのほかのセミナーで少しずつ蓄積してきたものを、
なんとか理想の形にしたいとは思いつつ、
犬のリードを持って訪問していると、実はいっぱいいっぱいです。
同じ施設、同じ対象者と何度も会えば、
そのうち、こちらにも犬にも余裕が生まれます。
そこから少しずつ形を作っていこう。そう思っています。
ほんのいくつかの例ではありますが、
ビートをはさんで、利用者の方がスタッフと盛り上がり、
それをスタッフが「この人、いつもは全然喋らないんです」と、
大変驚いたり喜んだり、ということもありました。


やっぱり動物のパワーってすごいですよね。
ビートママさん一流のユーモアを込めてこうおっしゃっています。
「私達がいくらおめかしして出かけたって、
デイケアのご利用者の方々は、私に触ったって嬉しくないのよ。
ビートが行くと、もうそれだけで目を細めてくださるのよ。
人間にできないことが、犬や猫にはできる。」


ビートママさんは「普通に、それなりのしつけがなされている家庭の犬なら、
できる活動というのが多々あるのです。
もちろん飼い主側に知識があり、犬とのバランスを考慮しながら、ということですが。
そういうことを知って欲しい。」とおっしゃいます。


「でんちゃんが来たことで、ビートママさんの人生が変わったみたい。」

ホントにそうだよねえ。
シーザーさんの言葉「時に犬との出会いは不思議なもので
”欲しい犬”ではなくて”必要な犬”があなたのもとにやって来る。」
でんちゃんやビート君は、まさにビートママさんご夫妻にとって”必要な犬”だった。


「そうよ。犬ってすごいのよ。」

犬を迎えることで、人の生活も変わる。
思いがけないことが起こったり、犬がいなければ無かった出会いがあったり。

でもいつか犬を見送ってやらなくてはいけない。
すごくすごく悲しいことで心に大きな穴が空いてしまうけれど
人の心は必ず再生して、また笑顔になれる。

そしてまた違う犬と出会い、人生はまた違う方向に転がりだす。

でんちゃんとビート君のお話をこうしてまとめていて、しみじみとそんなことを思ったのでした。



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ビーグルのでんちゃん そしてビートがやって来た

2014-11-16 23:58:45 | 犬のおはなし
縁あってシェアして頂くことになったビーグルのでんちゃんストーリー。

前回までのお話はこちらです。
ビーグルのでんちゃん 出会い1
ビーグルのでんちゃん 出会い2
ビーグルのでんちゃんが走った日1
ビーグルのでんちゃんが走った日2
ビーグルのでんちゃんの新しいお家1
ビーグルのでんちゃんの新しいお家2
ビーグルのでんちゃん 旅立ちまで
ビーグルのでんちゃん 旅立ち
ビーグルのでんちゃん さて、それから

保健所に連れて行かれるところだったビーグルのでんちゃんを縁あって迎えられたご夫婦。
関節炎を患ったでんちゃんのためにお家を新築すると決めた矢先に、でんちゃんの腎臓病が発覚。
それでも念願の新居にお引越し。愛情溢れる闘病生活の後、天国に旅立ったでんちゃん。
悲しみにくれたご夫婦が、預かりボランティアをと考え始めて、ある団体を紹介してもらったところまでが前回のお話。


「ママとパパの次の冒険が始まったんだ。」

でんちゃんと同じく腎臓病のシニアビーグルの介護の様子をブログで紹介し、
でんちゃんにもたくさんのアドバイスをしてくださったブログ主の執事さん
預かりボランティアをしてみようと思うというママさんに教えてくださった、ある保護団体。

「そこの代表者っていうのが、おっそろしく常識人なのよ。
私財を投じて、他の人が助けない猟犬専門にレスキューしてて、
そりゃもう大変なことをやってるわけなんだけど、
本人の感覚はいたって普通、マトモに話のできる、尊敬できる女性なの」

それが、CACIの金子理絵代表のことだったのです。
千葉県の、猟場の近くで暮らす金子代表は、
置き去りにされたり、迷子になっても捜してもらえなかったりして、
愛護センターに収容されたガンドッグ(鳥猟犬)を専門に引き出す、
レスキュー団体の代表を務めています。
執事さんが金子さんに話をつないでくださったおかげで、
11月の9日にでんちゃんを見送った私達は、
その月のうちにCACIのシェルターを見学に行くことになったのです。
ですから私達夫婦は急いで東京都の愛護センターに連絡し、
保健所での実態を見学させていただく手配をとったのでした。
保健所から出す犬、保健所に置いたままにする犬を、
レスキュー団体の人達はいつも選別しなければならなくて、
そこが一番辛い、と読んだことがあったので。
保健所の実態を、一度はこの目で見ておかねば、
金子代表と、きちんと向き合えない気がしたのです。
行ってみたら、本当に切ない現場である、ということがわかって、
こんな場所に定期的に来て、犬の選別をせねばならないなんて、
本当に強い精神力が必要だなぁ、ということは実感できました。



「ちょっと補足しておきますと。」
「CACIというのはCompanion Animal Club Ichikawa の頭文字です。」

そして11月最後の日曜日、私達はシェルターを訪問しました。
4か所のうち、2か所を見せていただいた。
ポインターとの散歩も経験したし、セターも初めて撫でてみました。
おずおずと、初めてだけど預かりボランティアができるか、
とお尋ねしてみました。
それは同時に、「実は先日、犬をなくしまして」という事情説明になる。
金子代表はじめ、ボランティアの方々が熱心に聞いてくださるから、
私と夫は、でんちゃんの来歴から、闘病の日々、見送った日のことまで、
ぽろぽろと泣きながらぜーんぶ説明しちゃったんですよ。

そしたら金子代表が言うの。
あなた方のお家は、ちゃーんと犬を飼えるお家だね、って。
そういうお家なら、犬、飼いなさいよ、って。
ちゃんと飼える人に、ちゃんと飼って欲しい。
そうすれば、いつか捨て犬はいなくなり、私達は不要な存在となる。
早くそうなるといいなぁ、ともおっしゃった。
7ヵ月間も、ずーっと闘病生活だったんだね。大変だったね。
だったら、今度は、若くて病気知らずの元気犬と暮らしてみない?
いや、強制はしないよ。k
でも、預かる気持ちがあるのなら、いっそ飼ってみない?
言っちゃ悪いけど、その年齢なら、
若くてぴっちぴちの、ある程度の大きさの犬と暮らすのに、ギリギリだよ。
ここで1回、そういう経験もしてごらんよ。

そんな話をしていると、一番奥のケージから、
一番遠慮深そうな、若い大きな犬がそーっと近寄ってきたのです。


「僕のこと?」

タレ耳で鼻先の黒い、「ザ・雑種」みたいな犬。
その犬は、7ヵ月前、飼い主持込で保健所に入れられたこと。
その日たまたま保健所に引き出しに行った金子さんが、
仔犬が収容されたらたちどころにパルボに感染→すぐ死んじゃう、
だから即日この仔犬を外に出さなくちゃと決断し、
その場ですぐに検疫に回すよう依頼してくれたこと。
感染もせず、無事に出てきたはものの、
兄弟犬はすぐにもらわれたのに、この犬だけが残ってしまったこと。
金子さんは、そういうことを説明してくれました。
仔犬は3匹まとめて捨てられたそうで、
幸いにも3匹まとめて出すことができたことから、
「アイ」「ラブ」「ユウ」と名づけられたのだそうです。
そーっと近づいてきたのは「ユウ君」でした。
ユウ君は可愛かった。
でも、背骨がゴツゴツした、病気の老セターも愛らしかった。
難しい病気から生還したばかりのポインターもチャーミングだった。

私達は帰路、本当に悩みました。
その日の晩は、半徹夜で話し合いました。
そして結局、預かりではなく、ユウ君を引き取る、
ということで意見がまとまったのでした。
12月初旬、ユウ君は我が家にやって来ました。


↓こちらは、ユウ君がおうちに来た日のCACIさんの活動ブログ。ママさんパパさんも登場なさっています!
http://gundogtiba.blog21.fc2.com/blog-entry-129.html

このブログのこのエントリー、コメント欄まで全部読まれるのをお勧めします。
犬を保護して送り出されるスタッフの皆さんのお気持ち、
それを受け止めたビートママさんのお気持ちがよくわかります。

そしてユウ君は新しい生活とともに、名前もビート君と生まれ変わりました。
ビート君、いかにも若々しくて生気あふれる感じの素敵な名前ですよね。

おどどしながらも、一所懸命に我が家に慣れようとしてくれている、
そんな若い犬と暮らすうちに、1日ごとに私達は元気になりました。
いやもう、本当に、1週間もしたら、体にみっちり力が湧いてきた。
そして今現在、私達はまた、心の底から笑えるようになりました。
ビートのおちゃめな動作に、ビートのマヌケな失敗談に、
散歩中に出会ったあれやらこれやらの
小さくて素敵な事件のひとつひとつに、
また、心から朗らかに笑えるようになったのです。
元気というのは、「出す」ものではないのですね。
元気というのは、「出てくる」のを待つものなんだろうと思います。



おうちに来たばかりで、まだ戸惑っていた頃のビート君。

犬をちゃんと飼えるのかどうか、自分らの資質はわかりません。
でも、ビートが老いたら。ビートが病気になったら。
いつかでんちゃんと過ごした日々、あの最期の日々に思ったこと、
そして全て終わってから感じたこと、得たもの。
そういことが、きっと活かされる、と信じることはできる気がします。



「今じゃこんな顔で笑ってる毎日だよ。」

たった1匹の、でんちゃんというケースについてだけですが、
確かに私達の「犬」に関する経験値はアップしました。
それを、どこかに活かすとしたら、
それはまた1匹、犬と暮らしてみることなのではないか。
その思いは、今でも変わりません。
いつかまた、ビートがいなくなったら。

その時にはまた、さらにアップした経験値をもとに、
自分と犬のかかわりについて、考えることになるでしょう。
その時こそ、ボランティアとして預かりや散歩の代行をするとか、
そういうかかわり方になるのかもしれません。



「ママはいろんなことを企んでるんだよ。」

そして、以下はビートママさんからのちょっとしたおまけ。

ビートは、保護された時が推定3ヵ月齢。
だから、推定誕生日が2008年の1月1日、だったんです。
推定でしょ?じゃ、じゃ、ちょこっとだけ移動してもいい?
そう思って、我が家では2007年の12月31日を誕生日としました。
だって、それは、でんちゃんが我が家にやってきた記念日だからです。
もしかすると、本当にその頃生まれたのかもしれない。
大晦日は、我が家にとって、ますます特別な日になりました。
犬の誕生日ケーキなんか作ってて、お節を作る暇はない、
という言い訳にも使えますし(笑)



「僕の誕生日はでんちゃん兄ちゃんの記念日とシェアなんだ。」


さてと・・・、ひょんなことから頂戴することになったでんちゃんのストーリーはここまです。
でもね、もう少しだけ私がたくさんの人に読んでいただきたいなあと思った続きがあるんです。

だから来週は、でんちゃんストーリーおまけの番外編です。

今日の本文中に登場したコンパニオンアニマルクラブ市川さんのサイト、ぜひご覧になってみてくださいね。
活動ブログや寄付の案内など、充実した内容のサイトです。
CACIさんはつい先日シェルターの移転を発表されたばかりで、引越しに際してまた何かと物入りになります。
「何かしたいけど何をしていいかわからない」と思っている方がいらしたら、ぜひ寄付も考えてみてください。
また千葉県市川市の近郊の方で、犬を相棒に迎えたいと思っている方、募集中の犬たちにも目を向けてみてください!


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