このブログで今まで何度かピースワンコジャパン のことを書いてきました。
最初は団体の代表がインタビューの中で避妊去勢をしていないとサラッと話していたのに衝撃を受けた時。
2度目は週刊新潮が同団体のことを取り上げた時。
今回のことも含めて、自分がその時に感じたことを記録しておきたいので今回も書いておきます。
もうご存知の方も多いかと思いますが、6月25日にNPO法人のピースウィンズジャパン に対して
狂犬病予防法違反の疑いで広島県警が捜査を行いました。
ピースウィンズジャパンはピースワンコジャパン の母体団体ですね。
NHKニュースへのリンク
そしてこちらが団体からの説明
狂犬病予防注射に関する現在の対応について

「おかーさん、今までで一番怒ってるから長くなります。」
説明によると今年は全頭狂犬病の予防接種を済ませたとのことですが
過去に(緑字、サイトより引用)
「月に100-150頭という、想定を超える引き取りへの対応に追われ、一部の犬の狂犬病予防注射が一時的に追いつかない状況が発生しました。」とのこと。
「遅れが生じた背景には、想定を超える引き取りに対応したことのほか、
一時期、県動物愛護センターから引き取った犬から犬パルボウイルス等の致死率の高い感染症が発生し
その治療や予防対策に忙殺されてしまったという事情もあります。」
この団体はいつもそうなのですが、自分で発表した文章や数字の中に本当にダメな点がきっちりと現れているんですね。
批判があった時に「事実無根の中傷だ」とか「根拠がない」と言う反論をすることもあるようですが
自身の言葉に現れているものはでっち上げとは呼べない。
多くが野良犬出身という犬を保護する過程で狂犬病の予防接種という基本中の基本が追いつかないというのは
月に100〜150頭などという数字を受け入れるべき状態ではないということです。
パルボウィルスの感染?あの規模で保護施設を運営するなら感染症予防対策は発生前に想定されていなくては話にならない。
推測ですが、パルボで命を落とした犬も多かったのではないでしょうか。
そして次に、団体にとってあまり芳しくないニュースの直後にアップされたのが
バズフィードジャパンによる「数千匹を保護して奮闘する素晴らしい団体」という賛美の記事。
Twitterなどで、動物保護に携わる人々が一斉に「それは違うでしょう」という反論をアップしていましたが
今のところ、バズフィードは荒らしなどではないきちんとした反論にも一切の反応をしていません。
そうこうするうちに「とうとう」という感じで、内部告発らしきピースワンコの施設の画像がアップされました。
見学者やマスコミが見ることができる一般収容施設とは別に、見学を行っていない別の場所の施設の画像です。
今まで一切の画像や映像が公開されたことはありません。
それが本物かどうか証明することはできないし、どなたがアップしたのかも判らないけれど
そこには多分8畳くらいかな?という広さの部屋に約15匹の犬がひしめき合う姿が写っていました。
部屋はどう見ても清掃は行き届いておらず、当然1匹ずつのベッドなどはありません。
もしあの画像が本物なら一般公開されていない施設での犬の扱いは(ごく控えめに言って)全く行き届いていませんでした。
あの状態で散歩にも行かず、必要な量の食餌も摂れないとなると、
ストレスと体力の低下で免疫も落ちるだろうし、感染症なんかあっという間に流行しそうだし
何と言っても精神がおかしくなる。
ドイツのティアハイムをお手本にという鳴り物入りで作られた施設のはずですが
あれでは動物福祉という意識が浸透していない中南米あたりの公営の収容施設に近い感じでした。
でもね、ここでもまた団体が自分で開示した情報の中にもうアウトのサインは見えていました。
今年の1月に放送されたNHKのクローズアップ現代の中の映像。
私も動画サイトでたまたま見たのですが、ピースワンコが取り上げられた部分で
犬たちへの給餌風景が紹介されていました。
先程書いた一般公開されていない部屋と同じくらいの大きさの部屋にザッと見たところ7〜8匹の犬、
テレビに映るくらいなので一般公開施設の映像でしょう。流石に清掃は綺麗にされていました。
でも7〜8匹の犬に対して大きな洗面器みたいな器2つに一杯のドライフードをドンと置くだけ。
ここでも1匹ずつの専用ベッドすら見当たりませんでした。
多分、団体側も他の施設があまりに酷いのですっかり麻痺してしまっているのだと思いますが
テレビに映った部分だけで完全にアウトです。保護施設としてあり得ない。
保護されているはずなのに、なんで犬たちは食べ物にありつくのに弱肉強食の世界で生きなくちゃならないのか。
安心して眠るための場所すら確保されていない。
もっと酷い状態の施設の内部告発がなくても、十分に酷い状態でした。
あんな状態でしか世話ができないのに、まだ次々に犬を引き取ってくるなんて正気の沙汰ではない。
県の愛護センターにいたら殺処分になると主張するけれど、あの状態の場所に連れて来られて
ずっと閉じ込められているだけなら殺処分と同じ。
愛護センターならすぐに処分され、PWJならゆっくりと時間がかかるというだけのこと。
避妊去勢をしないことについても、団体が発表した数字の中にはっきりと問題が現れていることは以前にも書きました。
PWJと週刊新潮
ピースワンコのしていることはレスキューホーダーと同じなんですが
典型的なレスキューホーダーよりも悪いのは、資金があるのに無駄なことに使って
犬たちのために使われていないこと。
寄付をした人へのお礼と称してヘリコプターツアーをするくらいなら
せめて犬たちに専用のベッドとボウルくらい買ってやって欲しい。
(しかもヘリツアーは地元の人に迷惑をかけまくっている)
ピースワンコジャパン に寄附をしているという方がいらしたら
どうか寄付者として運営にガンガン口を出して、要望を届けてください。
寄付者として、明確な会計報告を要求してください。
これは全く正当な権利です。正当な権利を行使するのが犬たちのためになります。

「おねがいします」
ちなみに、ニコがいたシェルターは小型〜中型犬なら2畳くらいのスペースに2匹。
寝るときは犬舎の中に設置された自分専用のクレートの中でというスタイルでした。
ベストフレンズアニマルソサエティは全ての犬がこういうタイプの専用ベッドをもらっています。
これ、洗う時はホースで水をかけるだけ。メッシュなのですぐに乾くし、湿気もこもらず衛生的。
適当にクッションも効いているので犬も快適。シェルターの環境にぴったりなものです。
別にティアハイムにこだわらなくても、アメリカにだって役に立つ情報はあるのにね。
人気ブログランキング
最初は団体の代表がインタビューの中で避妊去勢をしていないとサラッと話していたのに衝撃を受けた時。
2度目は週刊新潮が同団体のことを取り上げた時。
今回のことも含めて、自分がその時に感じたことを記録しておきたいので今回も書いておきます。
もうご存知の方も多いかと思いますが、6月25日にNPO法人のピースウィンズジャパン に対して
狂犬病予防法違反の疑いで広島県警が捜査を行いました。
ピースウィンズジャパンはピースワンコジャパン の母体団体ですね。
NHKニュースへのリンク
そしてこちらが団体からの説明
狂犬病予防注射に関する現在の対応について

「おかーさん、今までで一番怒ってるから長くなります。」
説明によると今年は全頭狂犬病の予防接種を済ませたとのことですが
過去に(緑字、サイトより引用)
「月に100-150頭という、想定を超える引き取りへの対応に追われ、一部の犬の狂犬病予防注射が一時的に追いつかない状況が発生しました。」とのこと。
「遅れが生じた背景には、想定を超える引き取りに対応したことのほか、
一時期、県動物愛護センターから引き取った犬から犬パルボウイルス等の致死率の高い感染症が発生し
その治療や予防対策に忙殺されてしまったという事情もあります。」
この団体はいつもそうなのですが、自分で発表した文章や数字の中に本当にダメな点がきっちりと現れているんですね。
批判があった時に「事実無根の中傷だ」とか「根拠がない」と言う反論をすることもあるようですが
自身の言葉に現れているものはでっち上げとは呼べない。
多くが野良犬出身という犬を保護する過程で狂犬病の予防接種という基本中の基本が追いつかないというのは
月に100〜150頭などという数字を受け入れるべき状態ではないということです。
パルボウィルスの感染?あの規模で保護施設を運営するなら感染症予防対策は発生前に想定されていなくては話にならない。
推測ですが、パルボで命を落とした犬も多かったのではないでしょうか。
そして次に、団体にとってあまり芳しくないニュースの直後にアップされたのが
バズフィードジャパンによる「数千匹を保護して奮闘する素晴らしい団体」という賛美の記事。
Twitterなどで、動物保護に携わる人々が一斉に「それは違うでしょう」という反論をアップしていましたが
今のところ、バズフィードは荒らしなどではないきちんとした反論にも一切の反応をしていません。
そうこうするうちに「とうとう」という感じで、内部告発らしきピースワンコの施設の画像がアップされました。
見学者やマスコミが見ることができる一般収容施設とは別に、見学を行っていない別の場所の施設の画像です。
今まで一切の画像や映像が公開されたことはありません。
それが本物かどうか証明することはできないし、どなたがアップしたのかも判らないけれど
そこには多分8畳くらいかな?という広さの部屋に約15匹の犬がひしめき合う姿が写っていました。
部屋はどう見ても清掃は行き届いておらず、当然1匹ずつのベッドなどはありません。
もしあの画像が本物なら一般公開されていない施設での犬の扱いは(ごく控えめに言って)全く行き届いていませんでした。
あの状態で散歩にも行かず、必要な量の食餌も摂れないとなると、
ストレスと体力の低下で免疫も落ちるだろうし、感染症なんかあっという間に流行しそうだし
何と言っても精神がおかしくなる。
ドイツのティアハイムをお手本にという鳴り物入りで作られた施設のはずですが
あれでは動物福祉という意識が浸透していない中南米あたりの公営の収容施設に近い感じでした。
でもね、ここでもまた団体が自分で開示した情報の中にもうアウトのサインは見えていました。
今年の1月に放送されたNHKのクローズアップ現代の中の映像。
私も動画サイトでたまたま見たのですが、ピースワンコが取り上げられた部分で
犬たちへの給餌風景が紹介されていました。
先程書いた一般公開されていない部屋と同じくらいの大きさの部屋にザッと見たところ7〜8匹の犬、
テレビに映るくらいなので一般公開施設の映像でしょう。流石に清掃は綺麗にされていました。
でも7〜8匹の犬に対して大きな洗面器みたいな器2つに一杯のドライフードをドンと置くだけ。
ここでも1匹ずつの専用ベッドすら見当たりませんでした。
多分、団体側も他の施設があまりに酷いのですっかり麻痺してしまっているのだと思いますが
テレビに映った部分だけで完全にアウトです。保護施設としてあり得ない。
保護されているはずなのに、なんで犬たちは食べ物にありつくのに弱肉強食の世界で生きなくちゃならないのか。
安心して眠るための場所すら確保されていない。
もっと酷い状態の施設の内部告発がなくても、十分に酷い状態でした。
あんな状態でしか世話ができないのに、まだ次々に犬を引き取ってくるなんて正気の沙汰ではない。
県の愛護センターにいたら殺処分になると主張するけれど、あの状態の場所に連れて来られて
ずっと閉じ込められているだけなら殺処分と同じ。
愛護センターならすぐに処分され、PWJならゆっくりと時間がかかるというだけのこと。
避妊去勢をしないことについても、団体が発表した数字の中にはっきりと問題が現れていることは以前にも書きました。
PWJと週刊新潮
ピースワンコのしていることはレスキューホーダーと同じなんですが
典型的なレスキューホーダーよりも悪いのは、資金があるのに無駄なことに使って
犬たちのために使われていないこと。
寄付をした人へのお礼と称してヘリコプターツアーをするくらいなら
せめて犬たちに専用のベッドとボウルくらい買ってやって欲しい。
(しかもヘリツアーは地元の人に迷惑をかけまくっている)
ピースワンコジャパン に寄附をしているという方がいらしたら
どうか寄付者として運営にガンガン口を出して、要望を届けてください。
寄付者として、明確な会計報告を要求してください。
これは全く正当な権利です。正当な権利を行使するのが犬たちのためになります。

「おねがいします」
ちなみに、ニコがいたシェルターは小型〜中型犬なら2畳くらいのスペースに2匹。
寝るときは犬舎の中に設置された自分専用のクレートの中でというスタイルでした。
ベストフレンズアニマルソサエティは全ての犬がこういうタイプの専用ベッドをもらっています。
![]() | Petacc ペット ベッド 猫 犬 脚付きコット型 ポータブル キャンプ用 折り畳み式ベッド スチール製フレーム ブラック 94x 60x20cm |
Petacc |
これ、洗う時はホースで水をかけるだけ。メッシュなのですぐに乾くし、湿気もこもらず衛生的。
適当にクッションも効いているので犬も快適。シェルターの環境にぴったりなものです。
別にティアハイムにこだわらなくても、アメリカにだって役に立つ情報はあるのにね。