タイムラプスいろいろ

タイムラプス映像への飽くなき追求


タイムラプス・フォトグラファー 岡 浩一郎
www.skypix.jp

スペイン遠征撮影

2017年08月10日 | 日記

  2017年7月、かつて2年近く在住したヨーロッパのパラダイス、スペインを32年振りに訪れ、3週間かけ車で3,864Kmを走破しながらタイムラプス映像を撮影しました。

 

 実は32年前に在住当時、38日間かけて8,800Kmを走破しながらスペイン各地をつぶさに回った事がありました。

従って何処に何がああるかは頭の中にはっきりと焼きついていたので、その中でも印象深かった所を辿りながらマドリッドを起点に、カスティージャ・イ・レオン地方、
アラゴン地方、カスティージャ・ラ・マンチャ地方、アンダルシア地方、エキストマドゥーラ地方をぐるりと一周するコースを企画しました。

スペインの魅力は、なんと言っても地平線まで続く広大な乾いた大地と石造りの家々、そして何世紀も経た古城やカテドラル(大聖堂)、イグレシア(教会)や、大自然が創り出したスケールの大きい岩の台地の造形です。
そして強く眩しく乾いた暑い「太陽光線」と、石造りの家々や自然の造形が遮って出来る信じられないほど涼しい「影」とのコントラストです。
人々は、その影の中でワインやビールを飲み、美味しい物を食べ、ゆっくりとした時の流れの中で人生を楽しんでいます。

今回の旅の中で唯一残念だったのは、日程がわずか2週間ほど遅かったようで、エキストマドゥーラ地方にある地平線まで続く大ひまわり畑がすでにしおれてしまっていて撮影できなかった事でした。
また、32年前にはスペインのあちこちで平原に咲き誇っていた可憐で美しいアマポーラがすっかり姿を消していた事でした。(現在では、他の農作物などの栄養を吸い取ってしまうと言う事で、雑草として駆除されてしまったとの事でした)

1. 車での移動の環境

スペインの高速道路は有料のAutopistaと無料のAutovíaの2種類に分かれますが、ほとんど(実際に走ったコースでは99%)が無料のAutovíaです! 写真は片側2車線写しています。

両方とも道路の造りに大差はなく、サービスエリアの充実度などに差がある程度に感じました。 それよりも道路舗装や幅など、高速道路としてのクォリティは抜群で、すべてが日本で言えば新東名の仕上がりです。

32年前には高速道路はスペイン南部にわずか1路線、それも100Km程度しかなかったのに、今では全土をくまなく高速道路網が網羅しています。しかもそのほとんどがただ!そしてすばらしい舗装!そして何よりも嬉しいのが制限速度が120Kmだと言うことです。 スピード違反取締りのレーダーはたまに設置されてますが、直前にどでかく華やかな電光掲示板!で警告しているので、そこだけ速度を落とせばOK! 覆面も走ってないし、だいたいパトカーをすごい速度で追い越しても追いかけてこない!し・・・結局時速160~170Kmで快適にクルージングできました。

これが昔ながらの一般道です。 舗装が大変良く、日本の普通の高速道路並みの仕上がりです。 スペインの一般道の制限速度は90Kmです。しかし道が良い区間では最高速度は100Km!です。結局みんな大体140Kmくらいで走っています。

これが中央線がない最も悪いクラスの道です。それでも舗装の仕上がりが驚きです。 道路は間違いなくこの32年間の間に日本をはるかに追い越してしまったようです。

道中、村に差し掛かるとこんな感じです。

 

2. 撮影の様子

【アンダルシア地方、モンテ・フリオ】


【カスティージャ・ラ・マンチャ地方、カンポ・デ・クリプターナ】



【カスティージャ・ラ・マンチャ地方、トレド】


あまりの暑さ(47度)にカメラは完全にオーバーヒート。(高温アラームがでます) シャツを被せて対処しました。



【カスティージャ・ラ・マンチャ地方、クエンカ】



【カステージャ・イ・レオン地方、フリアス】

【アンダルシア地方、ロンダ】



【アラゴン地方、ウエスカ】


【アンダルシア地方、アルコス・デ・ラ・フロンテーラ】



【カスティージャ・イ・レオン地方、アビラ】



【カスティージャ・イ・レオン地方、セゴビア】

 

 3. 余暇のスナップですが・・・ 


32年振りにヴァジャドリッド大学に留学当時の同じ寮生の仲間が集まってパーティを開いて歓迎してくれました。 スペインは変わりましたが友情は全く変わっていませんでした。


知り合いの英国人の奥さんがスペイン人で、ウエスカでは待ち構えていて、撮影を一生懸命サポートしてくれました。(左)
32年前にスペイン語の個人教授してくれた先生とも感激の再会をしました。(右)

 

 


この作品でスペインの魅力とタイムラプスの描写力に少しでも気づいて頂けたら大変嬉しく思います。

また、今回はドローンも持ち込んで、要所要所で空撮も行いました。 (一部は本編の中にも空中でホバリングさせながら撮影したタイムラプス映像が含まれています)
空撮映像は、タイムラプス映像とコラボレーションさせてひとつの作品とすべく撮影しました。 別編にて公開致します。

【撮影機材】

モーション装置:SKYPIX X3pt Pro-TS1500
カメラ:CANON 6D、天体改造済6D(内蔵のIRフィルター交換)
レンズ:NIKON AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED、および24-120mm F4.0G ED
フィルター:NISI 150x150mmシリーズ ND1000、ND64、PL



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