責任の分散(Diffusion of Responsibility)、あるいは傍観者効果(Bystander Effect)と呼ばれる社会心理学的理論があります。
まずこの動画をご覧下さい。
これは、とある大学のキャンパスで誰かが行った実験の様子です。
人が倒れているのに、誰も助けようとしないですね・・・
最終的に助けようとしたのはこの大学の教員だったとのこと。
なぜ、学生たちは助けなかったか?
その理由は、「周りにいる学生たちが助けないから」あるいは「周りにいる学生の誰かが助けるだろうから」。
すなわち、何かが起きているのを目撃したときに、その場にいる「他の人」の人数が多いほど、行動を起こさない傾向が強まるという理論です。
これは、1960年代に起きた恐ろしい事件が発端となって発見された理論。
ニューヨークの住宅街で、一人の若い女性が30分にわたっていたぶり殺され、犯されたという事件が起きました。ところがそれをなんと、40名近くの住民が自宅の窓から見ていたのに誰一人として通報すらしなかった。
大勢が見ていたからこそ、通報者が出なかった、ということを、その後実験的に示したラタネという社会心理学者の発見した理論、それがこの「責任の分散」なわけです。
さて、これの変形バージョンを見てみましょう。
これは、再現映像ですが、アンケート記入中に部屋内に煙が充満してきたときに、逃げ出すかどうかを実験したものです。
そうなんですね。部屋にひとりでいるときにはすぐに逃げ出すんですが、周囲に人がいると、その様子を窺い、逃げるべきかどうかの判断を、他者に委ねる傾向が出てくる。
何か問題が起きた時、政府の会見で「基準値は超えたけれども人体に影響はない。でも念のため」などと言われて、どうしたら良いかわからないとき、、、
そのとき、無意識的に、判断の基準を集団に委ねようとしてはいませんか?
もしかしたら、実は、周囲の住民みんな、同じように周りの様子を窺っていたりして。。。
こういうとき、ちょっと、「責任の分散」を思い出してみたいですね。
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