当たり前の話だ。
そういう人たちには、戦争しか語れない。
たくさんの武器を毎日磨いていることの意味を考えればわかるだろう。
本当に必要なのは『戦争をしない』という固い意志だ。
私は、強く強くそう思う。
「Aくん、どうしてそんなことしたの?」
「だって、BくんだってCくんだってもってるんだもん。だってさ、ぼくももってなきゃ、いじめられるんだよ!だからしかたないんだ!」
「なにをもってるの?]
「すっごくこわいんだ。核兵器みたいなものだよ。すっごく怖いんだよ!」
「あれは早い者勝ちだったのよ。今もっている子はえらい子。そのままもっていることが許されてるの。あなたは競争に負けたの。それだけのことよ」
「わかった。素直にBくんやCくんにしたがうよ」
「うん。あなたはBくん、Cくんに負けたの。いいこだわ。いじめられなように、がんばってね」
と、なるだろうか??
考えるまでもなく、、、、、
だから、俺は傍観者になる。
BくんCくんの友だちになって、学校でそれとなくA君を蔑視していたら、俺は楽だ。
いじめられ役のAくんに、感謝だ。
心理学的に語れば、ごくごく単純な話だ。
人間は、自戒し、自制する生き物のはずだ。
The best weapon against an enemy is another enemy.
Friedrich Nietzsche
敵に対する最も強力な武器は、もう一つの敵である。
F.ニーチェ (哲学者)
みごとな言葉だ。
それを実践する人がいて、それを実践する組織があって、それを実践する国もある。
気がつけば、周りは敵だらけだ。
家庭も、友だちも、組織も、社会も、国も、世界も、、、、、
心理学は、平和のために使おうではないか。
20世紀末のアメリカ映画『インディペンデンス・デイ』における、有名な、アメリカ大統領の独立記念日演説。
21世紀、こういった演説と一致団結が、正義の名の下で、地球上のいたる所で行われている。
人類共通の『正義』などなくなり、こういった演説の数だけ正義があるような。
フロイトはこれを『合理化』と呼んだし、中島みゆきは『言葉は危険な玩具』と言った。
・・・こんな単純なことに気づかないようにする心理メカニズムは、『否認』だ。
地球に平和を引きもどすには、心理学者の勇気が必要だ。
Love is the only force capable of transforming an enemy into friend.
Martin Luther King, Jr.
『愛が、敵を友に変える唯一の原動力である』
マーチン・ルーサー・キング (牧師)
言いたいことはわかるが、現代政治の下では、これは真実とはみなされない。
理由はふたつ。
1.『共通の敵が、それまでの敵を友に変える大きな原動力になる』
2.『敵は敵だ。友に変える必要などない』
困った時代になったもんだ。
Zimbaldoはあのスタンフォード監獄実験の”首謀者”。彼は「善人に見えても、人は誰も悪にもなる」ことを証明してみせるために、善人を悪人に変えた。
しかしながら、この実験で私の心に映ったのは、
そしておそらく、”私は心理学者”という合理化のネタを手に入れて、目に見える悪行をしないで「悪魔」になれた、彼の心理は、フロイトが簡単に解き明かしているだろう。
そう思うと彼は、フロイトのオモチャみたいなちっぽけな存在に、どうしても見えてしまう。
人間って、実はこんな感じの「子ども」なんだよなぁと。
それを自分が知っていて、それを抑制できる理性を持っていることが、大切だと思う。
つまり、人間の邪悪さというものについては、心理学という知性化の道具を持ち出すような浅いレベルのものではなく、単純に、人間性の話になるなと思うんだ。
You've gotta dance like there's nobody watching,
Love like you'll never be hurt,
Sing like there's nobody listening,
And live like it's heaven on earth.
William W. Purkey
『あなたは、誰も見ていないかのようにダンスし、決して自分は傷つかないかのように愛し、誰も聴いていないかのように歌い、そして地上の楽園にいるかのように生きるべきだ』
William W. Purkey (教育評論家)
彼がどこでどんな形でこの言葉を出したのかわからないので彼自身の言葉というより、単純にこの言葉から受けた印象だけど、、、
なんか私は、賛成できない。
この生き方が、安易な娯楽文化や、たとえばFacebookやTwitterなどの実名SNSを産んだのではないかと。 そこで人々は、「○○かのよう」な生き方をして、地上の楽園でハリウッド俳優気分にすがっているように思う。
そして日本の教育では、エンカウンターの誤用が学校における「○○かのよう」な楽しいだけの生き方を指導していないか?
誰かに見られているように感じて当たり前。
傷つくことを恐れて当たり前。
誰かに聴かれても当たり前。
そして、
この世は地上の楽園なんかじゃない。
これを受け入れて生きればいいのであり、それを見ないようにしないと立派な人間じゃないような幻想にとらわれて、人間がみな自分なりの否認や抑圧や反動形成の逃げ道に逃げていくと、ろくな社会にならないと思う。
Wars are not paid for in wartime, the bill comes later.
Benjamin Franklin
『戦争のときは何も支払う必要ないが、その後で請求書が来る』
ベンジャミン・フランクリン (物理学者・政治家)
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/b/benjaminfr169229.html
みんなが夢中になれるものって、結構こうだったりする。だから、ある意味では子どものおもちゃと同じような意味合いがある。。。
If we desire a society of peace, then we cannot achieve such a society through violence. If we desire a society without discrimination, then we must not discriminate against anyone in the process of building this society. If we desire a society that is democratic, then democracy must become a means as well as an end.
Bayard Rustin
『もし我々が平和な社会を望むなら、暴力によってそういう社会を実現してはならない。もし我々が差別のない社会を望むなら、我々はそういう社会を実現する過程の中で差別を行ってはならない。もし民主的な社会を望むなら、民主主義は結果ではなく手段であらねばならない』
ベイヤード・ラスティン (活動家)
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/b/bayardrust576415.html
武力による民主化は、結局は暴力による制圧と同じだ。
Peace is not absence of conflict, it is the ability to handle conflict by peaceful means.
Ronald Reagan
『平和は紛争がないということではない。それは、平和的なやり方で紛争を扱える能力のことである』
ロナルド・レーガン (アメリカ大統領)
冷戦時代、アメリカ大統領はこういう言葉を発していた。だが、今の時代、誰もこういう言い方はしなくなった。
平和は、かなり、危ない。
Once we have a war there is only one thing to do. It must be won. For defeat brings worse things than any that can ever happen in war.
Ernest Hemingway
『いったん戦争が始まったら、やることはたったひとつだ。勝たなければならない。なぜなら、どんな戦争でも敗北が最悪の事態になってしまうからだ』
アーネスト・ヘミングウウェイ (作家)
勝つか負けるかのどちらかであれば、どちらかが勝ちどちらかが負ける。
そんなギャンブルに、金をかけたい人はかければいい。
だが、命をかける価値はなにもない。
Imagine all the people living life in peace. You may say I'm a dreamer, but I'm not the only one. I hope someday you'll join us, and the world will be as one.
John Lennon
『想像して。全ての人々が平和に暮らしているのを。あなたたちは私がただ夢を見ているだけだと言うかも知れないけど、僕ひとりだけじゃないよ。いつか、あなたたちも加わって欲しい。そうすれば、世界はひとつになるだろう』
ジョン・レノン (歌手)
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/j/johnlennon135065.html
以前から、「俺は夢を見てるんじゃない。行動をしてる!」と、なぜ主張していないのか、不思議だった。
もしかすると、前日紹介したEmil Coueの言葉と共通するものがあるのかもしれないなと、思った。
そうなのだ。
ジョン・レノンが何を考えたかはわからないけど、俺にわかったものがある。
みんなが戦争へ行動を始めてしまった今、それに対する行動というのは”力で抑える”効果しかもたらさないのではないか。
また、大きな行動を起こそうとしても、それだけ大きな集団が皆同じ方向を向いていられるのか?
戦争へまっしぐらの今、行動で平和は実現できるのか?
行動は、平和から遠ざかる危険性をはらんでいるのではないか?
そのとき、いろいろとテレビ画面で紹介され、印象に残っている「行動」を思い出した。
デモ、テロ、主張・・・・・・
その行動は、平和をイメージしているのか?
その行動は、平和をイメージしているのか?
と。
”When the imagination and will power are in conflict, are antagonistic, it is always the imagination which wins, without any exception.”
Emile Coue
『想像と意思の力が相反し争った場合、勝つのは、例外なく想像の方である』
エミール・クーエ (自己暗示療法の開発者)
テレビでもネットでも、戦争の悲惨さをイメージですっごく印象深く語るが、平和についてはせいぜい動物の映像くらいしか語らない。
これじゃ、みんな平和を忘れるわ。。。
まずは、みんなで平和を想像することが大切だ!
真の平和を、心の底からたくさん想像し、求めることが、最も大切だ!!
While seeking revenge, dig two graves - one for yourself.
Douglas Horton
『復讐を考えているなら、ふたつの墓穴を掘った方がいい - そのうちひとつはあなた自身のためのものだ』
ダグラス・ホートン (宗教家)
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/d/douglashor108526.html
復讐は復讐を生む。
破壊欲動を行動化するための自己正当化の理由づけになるからだ。
復讐心を抑え、自制できるのが、人間だ。
”Your ability to rationalize your own bad deeds makes you believe that the whole world is as amoral as you are.”
Douglas Coupland
『自分の悪い行いを合理化する頭脳があるほど、この世界は自分と同じくらいいい加減なものだと思ってしまうことになるだろう。
ダグラス・クープランド (作家)
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/d/douglascou201801.html
「私は正しい」を証明するために相手に罠をかける。。。
戦争は、自己正当化の応酬だ。