私のあたまのひきだし

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陽炎日記

2010年05月21日 15時47分54秒 | 漫画・アニメ・小説

高1か高2のときにアフタヌーンで「五年生」を立ち読みして、この人の作品が気になり、バイト先の店長に何気なく話したところ、この作品を勧められました。


「げんしけん」で内容や絵の感じがかなり変わってしまったので、「げんしけん」は読んでいてもそれ以前の作品を読んでいる人は…ちょっと少ないのですが、木尾士目さんの「陽炎日記」「四年生」「五年生」は、若い時分に通るリアルな恋愛関係・不安定さ・人間関係での距離の取り方を上手く描いた作品となっています。


大学くらいの恋愛って、上手く距離感がつかめないから、お互い傷つけあい血だらけになりながら進みますよね。
まぁ、そういう風な経験をして、「他人」との程よい距離感が分かってくるのかな。
大人になってから麻疹にかかると性質悪いから、そういった時期も必要なのかと。


=レビュー=
「陽炎日記」…木尾士目    (講談社)

○陽炎日記(前編・後編)

『高校くらいからこういう娘、一気に増えます。一見遊んでそうに見えて耳年増な処女。
主人公:籐子とはそんな娘で、他人の恋愛相談にしたり顔で乗ってばかり…。
そんな中、同級生から自分に好意を向けられて、ある程度仲の良い男友達:須田くんに相談しだすのですが…』

まぁ、女の子にあんなこと言っちゃ駄目ですよね。互いの内面をよく知らないうちにっていう部分に尽きるんですけど。あれはデリカシーがなさすぎです^^;
この話で出てくる須田くんの友達論は、冷めてますが事実だと思います。

「“心が動かされる相手がこの世に唯1人”っていうのも変だろうよ?」
恋人にしても友達にしても、それは【たまたま】その環境だから(学校とかに例えると分かりやすい)、その人であっただけで、仮に違う環境だったならば、それはそれで別の友人が出来るという話。

まぁ、だからこそ、現在、知り合っている友達は掛け替えのないものです。
だって、お互いのどれか1つの経験・環境が違っていたら、知り合っていた可能性もないのですから。


それと、「性欲はそれのみで成立するけど、愛情はそれのみでは成立しない」といのは格言だと思います!!


この話は、木尾さんの恋愛話の中でも爽やか系。どこかで、この続きが読みたいものです。


○陽炎日記2(前編・後編)
また大学生くらいには(よくありがちな)人間関係モノ。
SEXの意味と愛情を考える話です。前から感じていることなのですが…、取り敢えず、付き合ってSEXしてみてから「好き」になるって…順序が逆じゃないか??と。
付き合うかどうかは、“まずはお友達から”で十分な気がするんだけれどなぁ^^;

結局、身体を通して好きになった好きは、情なのか好意なのか、そんなお話です。

まぁ、陽炎日記に比べて陽炎日記2はドロドロしてますw
個人的には、そういう方が好きですけどねw


○点の領域(初作品)
これも肉体関係の話。
『ある冬の朝 眼が覚めると、隣に見知らぬ女性が寝ていて、そこから数日間、同棲生活を始めるのだが…』

主人公:圭太は、他人の本音と建前が分からないから寡黙なり、デリカシーのない性格なのですが、星子と数日を共にするうちに少し変化が出てきます。
最も、それは星子に対するものなのでしょうけれど、人ってどうして寝ただけで、情を持ってしまうかなぁ…。


本編の話とは関係ないですが、倦怠期・末期のカップルに多いですが…好きで一緒にいるのか・情で一緒にいるかの違いは、かなり大きいと思います。
それがハッキリしないから、ずるずる長く続いてしまうケース…ありますよね?



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
深い話だなあ (910si)
2010-05-22 02:23:42
精神と肉体は同調もしますし分離もしますよねえ。
うら若い男女間でも一方的であれば純粋な愛情というものもアリなのではないかと最近は思うのですよ。
相手がそれをどう思うかはまた別でしょうけど。
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むう (utanovic80)
2010-05-22 12:13:19
数少ない恋愛経験から考えるに…。
『ここで退いたら負け』と思ってつるむようになっちゃうとアウトなんだよね。

でも、自分で自分に『好きだからつるんでいる』と思い込ませちゃってるから、意外とその状態に気付かなかったりするし。


ちなみに、全部自己完結させてしまえば、愛情はそれのみで成立しちゃう気がしてます。

もはやナルシシズムの域ですがww
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コメントありがとうございます^-^ (sizer)
2010-05-22 20:25:50
>910siさん
コメントありがとうございます。

片思いって言うのは、やっぱり、思われている相手が、その人のことをどう思っているかによりきり&見返りを求めているかどうかですかね。
本当に見ているだけの情なのか、見返りを求める愛情なのか…見極めは難しい^^;

「陽炎日記」は多分、910siさんは気に入る話だと思います。今後ブログで書くであろう「五年生」の方がオススメですね♪

>utanovicさん
コメントありがとうございます。
あー…その『ここで退いたら負け』って言うのは考えるときあるよね。まぁ、既にそう思っている時点で駄目なんだろうけれど^^;
本当に難しい…。好きになるのに理由はなくとも、別れるのには理由があるはずだからね。
って、自己完結したらそれで終わっちゃうから、生物としてはオススメしませんww

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